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8月上旬に集中している東北の祭りのまとめ後半

 2023年7月7日の七夕に東北を代表する祭りのうち、七夕に関係する青森県のねぶた祭り、秋田県の竿燈まつり、宮城県の七夕まつりについて特集しました。前編は、こちらをお読みください。

 今回は、前回の続き。岩手県のさんさ踊り、山形県の花笠まつり、福島県のわらじまつりについて、取り上げます。

盛岡さんさ踊り(岩手県盛岡市)

 毎年8月1日~4日に開催されています。日本一太鼓の多い祭りで、盛岡市内各地で踊ります。現在のさんさ踊りは1978年から始まったパレードのときに誕生した踊りが元になっています。当時、伝統を残しながら誰でも踊れるさんさを考案しました。主に4つの踊りで構成され、第一(統合さんさ)、第二(七夕くずし)、第三(栄夜作エイヤッサ)、第四(福呼踊り)で構成されています。さらに、団体ごとに踊り方が異なります。
 さんさ踊りのルーツは、盛岡市にある三ツ石神社にまつわる三ツ石伝説。三ツ石伝説とは、人々を苦しめていた鬼が三ツ石の神様に負けて、降参して手形を3つの巨大な花崗岩に残して去りました。鬼が去って喜んだ人々が三ツ石の周りで「さんさ、さんさ」と踊ったことがさんさ踊りの始まりと言われています。三ツ石は、岩手県の名前の由来にもなったと言われています。
 さんさ踊りは、伝統的な神楽や田植踊りなどがベースとなっています。赤い牡丹、蓮華をモデルにした花をつけた笠をかぶり、わらじを履き、鮮やかな帯を身に着けています。徳島県の阿波踊りに近い衣装です。
 太鼓、笛で演奏しながら踊ります。

徳島県の阿波踊りについての記事はこちら

山形 花笠祭り

 毎年8月5日〜7日、山形市のメインストリートで行われます。3つの目を光らせ、迫力ある蔵王大権現の山車を先頭に、「ヤッショ、マカショ」という花笠音頭の掛声と太鼓が響きます。鮮やかな衣装につつんだ踊り子1万人が花笠をもってダイナミックに踊ります。山形の特産品、紅花のモチーフにした花笠が鮮やかです。山形市にあったポストには、花笠の飾りがついていました。
 元々、1963年の蔵王の観光PRのために開催されていた蔵王夏祭りが発祥。その一環で花笠音頭パレードが行われていました。1965年から単独で花笠音頭が開催されるようになり、1970年の大阪万博で披露して知名度が上がりました。
 花笠音頭は、明治、大正時代に歌われてきた村山地方の土突き歌を元にして最上川の流れに沿って各地の名所を歌詞に入れました。花笠音頭を聞けば、山形県の名所を知ることができます。花笠踊りは、1963年から踊られている伝統的で華麗な女踊り、1998年に誕生した勇敢な男踊り、花笠踊り発祥の尾花沢市付近で踊られている笠回し系花笠踊りの3種類あります。また、参加者によってオリジナルの踊りも誕生しています。現在では、全国各地の小学校の運動会でも見られるようになりました。
 市内各地にポスターが展示されていました。

わらじまつり(福島県)

 毎年8月第一金曜日~日曜日に市民憩いの祭りとして行われます。福島市の中央にある信夫山(標高275m)の山中にある羽黒神社に12mもの日本一大きいわらじがあり、毎年2月の「暁まいり」で片足分が奉納されます。暁まいりは、わらじまつりのルーツになり、江戸時代から約400年続いています。わらじまつりで、もう片方が奉納され、両足分がそろいます。健脚を祈願する祭りです。1970年から始まり、2019年に福島の民話を元に、音頭を作り直し、踊り、衣装も一新し、リニューアルしました。

 2日間東北6県を代表する祭りについて掘り下げました。東北地方は旧暦の七夕を中心に日程が集中しており、祭りとともに旅したいと思いました。
 2022年はウィズコロナの時代で徐々に解禁していき、2023年5月8日の5類変更により、アフターコロナ時代に突入しました。東北地方だけではなく、全国各地で祭りが再開されます。
 祭りの思い出や地元の祭りについて、コメントいただけると嬉しいです。

参考文献

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