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【青森の祭り前編】青森三大ねぶた

 8月上旬、東北地方は祭りが一斉に始まります。梅雨が明けて暑さに負けないほど七夕で東北地方の祭りを取り上げましたので、下に掲載したリンクからお読みください。


 今回は、記事では書ききれなかったねぶたの魅力について語ります。青森県西部の津軽地方では8月上旬に各地でねぶた祭りが行われており、その中でも、青森市、弘前市、五所川原市で行われているねぶたが、「三大ねぶた」と言われています。三大ねぶたには、それぞれ博物館があり、ねぶた祭りの期間外でもねぶたを見学できます。

ねぶたとの出会い

 ねぶたに出会ったきっかけは、東京ドームで2023年まで毎年1月中旬に行われていたふるさと祭り。全国ふるさと祭りでは、47都道府県のグルメ、祭りが集結するイベントです。祭り企画の中でも人気のある、青森県のねぶた。整理券がなくなるほどの人気でした。
 ふるさと祭りは2023年が最後の開催となり、2025年に新しいイベントを開催予定です。

ねぶたの由来

 ねぶたは津軽地方を中心に、旧暦7月1日〜7日行われます。1722年7月1日、弘前藩5代藩主津軽信寿がねぷたの見物をしたという記憶が残されており、300年以上の歴史があります
 全国各地の農村で七夕を中心に行われた眠り流しねぶりながしという行事が発展した説が有力です。眠り流しとは、仕事の進行を妨げる眠気を追い払う行事で、人形や灯籠を川に流していました。眠り流しの眠りがなまってねぶたになったと言われています。青森市のねぶたでは、クライマックスに海上にねぶたが運ばれていきます。11000発の花火とともに海に消えていきます。
 ねぶたはお盆の行事の要素も見られます。火は合図の役割を果たし、先祖を迎えるための準備という面もあります。

青森県各地のねぶた

青森ねぶた

 毎年8月2日~7日に行われます。2023年は4年ぶりの通常開催になり、23基の大型ねぶたが笛や太鼓とともに街を練り歩きます。7日夜のクライマックスは、花火とともにねぶたが海上を進みます。
 3D型の横幅の広いねぶたが特徴。2面構造で前側と後側で異なるねぶたが描かれていました。電線などの規制により、高さが制限された分、横幅を広げました。幅9m、奥行き7m、高さ5mもの巨大なねぶたです。4トンもあり、扇子持ちが誘導、曳き手たちが息を合わせてねぶたを動かします。横幅の広いねぶたが動く様子が豪快です。衣装さえ揃えば誰でも参加できます。掛け声は「ラッセラー」。
 ねぶたは、職人が3ヶ月間かけて制作する作品でもあります。木で骨組みを作り、針金で形を作り、和紙を貼っていきます。元々はロウソクで灯されていましたが、現在は電球によって灯されています。祭りの期間中、毎年コンテストが行われ、青森駅西口にあるワ・ラッセでは、実際に引かれて歴代の優秀作品を間近で見ることができます。源平合戦など、歴史をテーマとしたものが作られます。

青森市西口にあるワラッセ

ねぶたの家 ワ・ラッセ(ねぶたミュージアム)
営業時間 9:00~19:00(9~4月は18:00)
定休日  8月9日、10日、12月31日、1月1日
入場料  大人620円、高校生460円、小中学生260円
アクセス 青森駅から徒歩1分

弘前ねぷた

 毎年8月1日から7日に開催されます。厄災を流す目的もあり、岩木川の土手を運行するねぷた流し、炎で送るなぬかびおくりも開催されます。
 弘前のねぷたの特徴は、扇形で2D。三国志、水滸伝スイコデンに登場する武士をモデルに描かれた扇ねぷた、人形の形をした組ねぷたが特徴。掛け声は「ヤーヤドー」。弘前城の近くにあるねぷた村では、ねぷたの展示だけではなく、ねぷたの実演も行われていました。威勢のよい掛け声が響き渡ります。

金魚ねぶた

 丸い胴体、背びれはなく、立派な尾びれがあるのが特徴。江戸時代に津軽藩が飼育改良した金魚「津軽錦」がモデルと言われています。
 小さな子どもの持ち歩き用、祭りのとき、建物を飾る灯籠として用いられます。弘前駅前の商店街でも見られます。ねぷた村では、津軽の文化を体感できます。また、青森県のお土産、地元の農産物も購入できます。

ねぷた村(見学、体験エリア)
営業時間 9:00~17:00
定休日  無休
入場料  大人600円、中高生400円、小学生300円、3歳以上100円
アクセス JR弘前駅から徒歩30分、弘前公園から徒歩3分

五所川原立佞武多タチネブタ

 毎年8月4日~8日に開催されます。弘前から五能線に乗り換え、45分の場所に五所川原市はあります。
 3Dで高さ23m、重さ約19tある巨大なねぶた7階建てのビルに相当します。ねぶたが通るため、街には電柱が見られません。電線は地下に埋められています。普段は五所川原駅から徒歩5分のところにある立佞武多の舘で保管されています。まつりのときの出陣でビルの巨大な扉が開くことによって立佞武多が登場します。掛け声は「ヤッテマレ」。最近はドラゴンボールなどアニメをモチーフにした立佞武多も造られています。
 昨年、青森県内の豪雨により交通手段が寸断されていたため、五所川原へは行っておりません。

立佞武多の館
営業時間 9:00~17:00(展望室~14:30、カフェ~16:30)
定休日  元日
入場料  大人650円、高校生500円、小中学生300円
アクセス 五所川原駅から徒歩5分

 今回は、青森県を代表するねぶたについて語りました。豪快な掛け声とねぶたの共演に惹かれます。一生に一度は、青森で祭りを見物したいと思います。
 後編では、八戸市の八戸三社祭について語っています。下のリンクからお読みいただけます。

参考文献

津軽地方の観光情報

青森グルメ

青森県の美術館

青森市

弘前市


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