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【ゾンビドラマの大作】ウォーキング・デッドの感想

どうも、ワイティー(@waithiii)です。

このnoteでは、ウォーキング・デッドの全11シーズンの感想を書きます。全11シーズンって長すぎだろって感じですよね。まあ私がウォーキング・デッドを観始めたのは、2020年くらいからなので、全くもって長年観続けたわけではないですけどね。ビギナーも良いところです。

シーズン11で完結はしたものの、主人公枠のリック、彼と後に結婚したミショーンがどこかへお出かけ中のままなので、スピンオフ作品は間違いなく出ることでしょう。そこまで含めて完結させてくれよと思ったのは否めませんが、仕方がありません。シーズン11まで続けてる作品に、風呂敷を広げるなというほうが土台無理な注文です。スピンオフ作品が出るまで、まだこの世界が存在していたら観ようと思います。

音声でもぜひ!


ウォーキング・デッドは以下のような作品です。

ある日、人々がゾンビになるウイルスが世界中に広がります。人は死ぬとゾンビになり、そのゾンビに噛まれた人も、ゾンビウィルスが全身に回って死に至りゾンビになってしまうのです。ゾンビ化してしまった状態をウォーカーとも呼びます。ウォーカーは人間を含む動物を襲って貪り食う習性があるので、どんどん仲間が増えていきます。指数関数的にウォーカーが増えていく世界で、必死にサバイブしていく人間を描いたドラマです。

まあゾンビ映画と言いながらも、結局は人間同士の争いに収斂されるんですけどね。かなり早い段階から、ゾンビたちは脇役的なポジションへと追いやられます。主役はいつだって人間たちです。生き残った人間たちはコミュニティを形成し、食材調達・生活拠点作りに精を出します。しかし、資源は当然人が多い所に集まり、かつて多くの人で賑わった場所は、ゾンビでウジャウジャです。危機的な状態にあって、人々は限りある資源を奪い合うようになります。かなり初期の段階から手を変え品を変え、人々は争い続けるのです。争いというメインディッシュを彩る、さながら華のような名脇役がゾンビたちです(適当)

アメリカのドラマなので、最初から最後までアメリカが舞台です。アイツらは銃社会なんで、まだ対抗できてますけど、日本でこんな事態になれば、ほぼ詰みでしょうね。噛まれたら終わりかつどんどん数が増える相手は、遠距離武器のない日本人にとって無理ゲーでしかありません。ただ、逆に言えば、ウォーキング・デッドの世界が、銃社会のアメリカだからこそ、人間同士の争いが激化したとも言えるんですけどね。だから、何事もトレードオフなんでしょう。

それにしても、ウォーキング・デッドを観ていてつくづく思うのは、人間とは身勝手な生き物だということです。どいつもこいつも、自分が正しいと信じ切っています。世界が破綻しているからこそ、それぞれが自分の正解という名のエゴを押し付けあっていくのです。本当にどのキャラを見ても「何やってんだこいつ!」って思いますもん。コミュニティの中で新たな家族も増えており、他の全員を危険に晒すことが分かりきっているのに、必ず1人は暴走する奴が現れます。お家芸のようなものですね。ただ、そんな感情で動く人間が殆どの中で、仲間への思いが熱く、常に自分ではなく他者のために動き続ける男がいます。

その男の名はダリル・ディクソン。

なぜか百発百中を誇るクロスボウ使い(どこで修行したんだよ)

以前の世界ではどうしようもない人間だったようですが、この世界では彼が唯一の良心とも言える存在です。逆に言うと、彼以外の主要キャラは殆どムカつく奴らしかいません。死んでしまったキャラで言うと、グレンとジーザスも素晴らしい男たちでしたが、こんな危機的な世界だと良い人間は必ず死にます。そんな残酷な現実を唯一乗り越え、完走を果たしたのがダリルという男です。マジでダリルはずるいですね。私がウォーキング・デッドで、どのキャラでも好きに演じて良いなら、ダリル一択ですもん。人気キャラランキングを別にググってもいませんが、間違いなく1位はダリルでしょう。それほどこの絶望的な世界で、まともな感覚を持ち続けている人間です。まあ私がこんな世界に連れて行かれたら、真っ先にゾンビになってるでしょうけどね。

あとは、ウォーキング・デッドを観ていて、1つ教訓を得ることができました。それはどんな世の中でも、結局世渡り上手な奴が出世するという残酷な現実です。最後の壮絶な戦いの中で、大した活躍をしていないのに、大出世を遂げた男もいます。

その男の名はエゼキエル。

虎が真横にいるなんて漫画かよ

元々登場した段階で、彼は王国と呼ばれるコミュニティの王でした。うん。意味分かんないですよね。私も意味不明でした。でも、彼は王を名乗っていたのです。そんなに悪い奴ではありません。私利私欲に走るわけでもなく、民衆に寄り添いながら頑張る男ではありました。ちなみに、横にいる虎は、彼がかつて務めていた動物園にいた虎です。なぜか虎を手なづけているので、強キャラ感が半端じゃなかったのですが、エゼキエル自体は特に強くもなく、高い戦略性を持っているわけでもありません。結局彼の王国も破綻し、主人公たちが作り上げたコミュニティのアレクサンドリアに身を寄せることになります。その後、アレクサンドリアも危機に見舞われたので、エゼキエルは引っ越し大作戦の末に、更に大きなコミュニティのコモンウェルスに行きます。コモンウェルスは、人口5万人以上を抱える作中最大のコミュニティでしたが、統治する知事のパメラ・ミルトンの悪政に、民衆が蜂起したことで壊滅します。ちなみに、この蜂起の際、エゼキエルは大して何の活躍もしていません。先に述べたダリルや他の主要キャラは大いに働きましたが、エゼキエルは特に何もしていません。そして、コモンウェルスの壊滅後、新しい共同体が出来た際に、どさくさに紛れて、なぜかエゼキエルは新知事に就任しましたとさ。めでたしめでたし。

いやあビックリしましたね。「エゼキエルお前何かしたっけ?」と全視聴者が思ったはずです。ただ、奴は圧倒的に世渡りが上手かった。それだけは間違いありません。コミュニティを移しながら、常に強者との間にパイプを作り、確実にのし上がっていったのです。世界が終わろうと、世渡りが上手ければ、腕っぷしがなくても戦略性がなくても大丈夫なのです。そんな残酷で普遍的な成功法則を、エゼキエルは我々に見せてくれました。

ということで、とんでもない数のキャラがいる中で、ダリルとエゼキエルだけを何となくピックアップしてみました。なぜ彼らを取り上げたかというと、最後まで作品に登場し続けたからです。ぶっちゃけ長すぎて、途中で退場したキャラをイチイチ覚えていません。「コイツは惜しい男を亡くした..」と、そう何度も思ったはずなのですが、あまりにも人が死んでいくので、覚えてられません。

そんなウォーキング・デッド。結局敵はゾンビではなく人間であり、自分でもあるんだなということを、まざまざと見せつけられました。個人的にはかなり面白いドラマだと思いました。ただ、最大の疑問は結局解決しないままです。


なぜ人類がゾンビ化するようになったか?


そう言えばこの問いが結局解決していません。
うん。やっぱダメだわ。ウォーキング・デッド。



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