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vol.89日本の七十二候【手紙の助け舟】

こんにちは。喫茶手紙寺分室の西川侑希です。
新しい年、何か目標はたてましたか。
先週から十年ぶりともいわれる寒波がきています。私の住んでいる名古屋でも-3.8℃と、かなり冷え込みました。
寒さからの疲れがたまるころです。栄養をたっぷりとって、暖かくしてお過ごしくださいね。

日本の暦

『手紙の助け舟』でもたびたび登場している暦。
日本には春夏秋冬だけではなく、二十四の気という季節、七十二の候という季節があります。
月の満ち欠けをもとに、季節をあらわす太陽の動きを加味して作られた「太陰太陽暦」が使われていました。それを「旧暦」と呼んでいます。
この旧暦をもとに暮らしていた時代には、畑仕事や日々の生活などに役立てていました。
先日、大寒波がやってきた1/25~1/29ごろは七十二候で「水沢腹堅(みずさわあつくかたし)」。毎年、このころに最低気温が記録されるそうです。どおりで寒いわけですよね。
しかし、旧暦はその期間の特長を的確にとらえていますね。


参考文献 白井明大(2020年)『日本の七十二候を楽しむ-旧暦のある暮らし-』 KADOKAWA


冬来たりなば春遠からじ

一度、しっかりしゃがんでジャンプするように、春の前には必ず訪れる険しい寒さの峠。日本の四季の法則ですね。この寒さを越えると2/4の「立春」。まだまだ寒く感じられますが、このころから寒と暖の綱引きが始まり、三寒四温を繰り返しながら、少しずつ、春はゆっくりやってきます。
こうしたこともあり、2/4の立春以降に届く季節の挨拶状は「余寒見舞い」になります。
 
もともと、花や木が好きなこともあって、季節の変化を感じるタイミングは多い方だと思うのですが、季節の微妙な変化にも反応する植物たちや暦のことを知ると、どんなに文明が発達しても人間は自然の中で生かされているのだなと感じます。
 
春はもうすぐそこです。寒さを乗り越えていきましょう。
それでは、また来月お会いしましょう。

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西川 侑希(にしかわ・ゆき)|喫茶手紙寺分室 note ライター
手紙文化振興協会認定 手紙の書き方コンサルタント
愛知県名古屋市生れの名古屋市育ち。広告代理店で営業職として勤務したのち、メーカーで商品企画と広報を担当。「文具店が開ける」と言われるほどの文具マニア。
1年間で手紙を書く枚数は500通以上。最近は読書と釣りが趣味。
Instagram  https://www.instagram.com/yuki__nishikawa/



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