青焼き

フィルムを感光紙に焼き付けて複写する単純な校正方法です。建築事務所の設計図などでもよく見かけるやつです。トレペに描いた図面でも感光させられます。小学校の頃日光写真なるものをやったのと同じ仕組みなんだと思うけど、小学校で現像ってどうしてたっけ?アイロンとかで加熱してたんだっけ。覚えていない。
フィルムを焼き枠でうす黄色の感光紙に焼き付けます。一枚だけで焼き付けたり、フィルムを二枚重ねて焼いたり出来ます。光が当たった部分は白くなり、フィルムの黒い部分はそのままうす黄色のまま。アンモニア原液を脱脂綿に染み込ませた缶をいれた筒(僕のいた会社ではアルミ版を細く筒状にまいて作っていた)に入れて現像すると光の当たっていない部分が藍色に変色します。

青焼き-現像缶

アンモニアの拡散も割と早く、2〜3枚現像すると色が薄くなってくる。で、アンモニアを追加するのだけれど、筒の底に手を差し込む時に強烈な臭気と手や目に刺激が直撃する。手先に傷でもあればおそろしくしみる。
後年コピアートとかいう機械が出来てからは、アンモニアからは解放されたけれど、感光紙をきちんとセットしないとシワができたりベリベリと破れたりした。
フィルムと一緒に通して感光できるのだけど、フィルムが破損する危険があるので、焼き枠で焼いて現像だけに使っていた。青色の発色とコントラスト感も焼き枠で焼いた方がきれいだったし。

コピアート

今でも青焼き校正でって注文されることがある。フィルムの切り貼りやストリップ修正がいまだにできると思われている。できないことを説明してコピーで対応させてもらっています。そのうち青焼きってのも死語になるのかもしれません。

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