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独立。そして施術家としての夢に向かっての30代

29歳にして『生きて行こう』と誓いました。
一度、人生をリセットする為に勤めていた病院を退職しました。
初めて勤務した病院は本当に良い職場で人間不信に合わなければ定年まで働いていたと思います。
人間不信になって死を覚悟した20代の記録はこちら↓

そして、29歳を超えて30歳になった時、感覚的に目の前がパアっと明るくなり、なんとなく人生の底辺の底辺を脱した感じがしました。何か自分が長年抱えていた悩みや葛藤が解決したわけでもないし、特別な事があった訳でもありません。
ただただ、世の中がめちゃくちゃ明るく感じ、ひとまず、生まれてからずっと背負っていたしがらみからなぜか分かりませんが抜け出せた感じがしました。



自分の人生、自分の為だけに生きようと振り切り生き方を変えた。


そこから、視野を広げたい、色んな医療の現場を見てみたいと考え色んな病院やクリニックを転々としていき仕事にかなり没頭していきました。そんな日々を過ごしていく中で、施術において何か特別なことをやっているつもりはありませんでしたが、自分を指名してくれる患者様がどんどん増えていきました。
自分の感覚とかなりギャップを感じ、何がそんなにいいんだろうと考えるようになり、自分の感覚として本当に自分の実力に見合った指名を受けているのか?という疑問が出てきました。
そんなある日、担当していた、余命宣告を受けていた患者様から自分のリハビリのおかげで体調が良くなったから退院すると言われてビックリしました。リハビリというリハビリはしておらず、散歩や体調に合わせたマッサージくらいしかできなかったのにという疑問がありました。
実際に退院されてから、余命よりだいぶ長く自宅で生活されました。

この経験から、リハビリとは?施術とは?とうい事を考え、悩むようになっていきました。

色んな症状や痛みで苦しんでいる方々の為に病気や症状の勉強、色んな施術法を学び技術の向上に励んでいた訳ですが…

人間って難しい。という答えに行きつきました。

本当に難しい(笑)

毎日毎日、自分にとって苦しんでいる方々に役に立てる施術とは何だろうと考えるようになりました。

そこで、より技術と結果が求められる外来専門のクリニックに転職しました。そこでは指名制でハッキリと実力差であったり患者様からの評価が客観的に表れる仕組みのクリニックでした。

ここでの日々は一言で言うと『最高』でした。施術や病気、症状に対して色んな考えを持った同僚や先輩達がおり常に一人の患者様に対してのディスカッションが後輩、先輩関係なく行われており、職場全体が活気に満ち溢れていました。
何より、一人、一人の施術や考えに個性がありとても刺激的で日々勉強になりました。自分自身でも確実にレベルアップしていくのが肌で実感していました。

しかし、自分の施術とは?個性とは?という答えは中々見つける事ができずにいました。

そんな、ある日同僚から
『栗山さんはなんでそんなに患者さんと話せるんですか?』
と聞かれました。
『みんなも話しているやん』と答えると
『いやいや…栗山さんの患者さんに対しての共感力と何か包み込む雰囲気やばいすよ』と言われました。

何を言われているのかさっぱりでした(苦笑)

そう言った同僚だけがそう感じているのかと思っていたらその他の人達も同じように感じていたようでした。

当の本人だけ自覚してませんでした(笑)

改めて、自分自身で意識して患者様に接しながら施術を行っていくと目に見えて結果が現れていきました。

自分の施術者として特徴を理解した瞬間


それは『施術者と患者という立場でなく人と人という立場で最大の敬意を持って接すること』

症状を改善する為に体の構造や症状の特徴に合わせた施術を行っていくというのが最優先でありそこにフォーカスしてしまいます。

これは絶対に間違っていません。絶対。

ただし、自分の場合は〇〇療法、〇〇テクニックといった技術優先タイプではありませんでした。

ここで、余命宣告を受けた患者様の顔を思い出し、リハビリとは?施術とは?の答えが見つかりました。

もちろん、知識、技術の向上は絶対に必要です。自分も必死にレベルアップに励んでいました。実際には自分の最大の武器は『共感力』でした。

周囲からよく聞かれました。『その患者さんと話している時に包み込む雰囲気や共感力ってどうやって身に付けたんですか?』と。

自分でも分かりませんが、恐らく今までの自分の人生経験がそうさせたのかなと思い、今までの自分の人生経験が初めて意味があったんだなと感じました。

そこから、大きく施術スタイルが変わっていき、色んな勉強をしていき自分の施術スタイルを確立していきました。

そうしていくと、医療現場で自分のスタイルを維持していく事が難しく感じてきました。医療現場ではリハビリの時間や期間など様々な制約があります。一人一人に必要な時間や期間が足りないと感じたり、まだリハビリが必要なのにできなくなったりともどかしく感じ、自分が出来る事を100%発揮できない日々が続いていました。

そして、2020年コロナが全世界に広がり、例外なく日本にも感染が広がり社会全体に大きな影響が出ました。その中で衝撃的なニュースが次々と目に入ってきました。

それは、芸能人が亡くなられたニュースです。なぜか、他人事に思えませんでした。それも自殺。自分の経験上、人は簡単に死ねません。自ら死を選び命を落とすというのは自分が思う想像以上に何かあったのだろうと思いました。

しかし、地位も名声も全て持っている一流の芸能人の方がなぜ亡くならないといけないのか?一時的に仕事が無いと言っても一般人からしたら何も問題が無いはず。

なぜ?という疑問と同時に、必ず体調の変化や不調があったはずだと思いました。それと同時くらいにトップアスリートのメンタルについても話題になっていました。世界のトップでも鬱を抱えながら競技に挑んでいたなどとよく耳にするようになっていました。

近年では芸能人であれアスリートであれSNSなどでの誹謗中傷やプレッシャー、そしてプライベートも休めない環境にあり身体的ケアとメンタルケアをいかにしていくかが大事だと考えるようになってきました。

そして、今置かれている職場環境で100%の力を出せていない状況と世の中の状況を見た時になぜか使命感を感じ『独立しよう』と決めました。

独立しようと決めた半年後には勢いのまま開業しました。

今は人生最大の夢に向かって日々頑張っています。


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