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フランス人って意外と怖くないかも?

フランス人って怖い。
そんなイメージがあった。

フランスに関する話を聞けば、やれ「つたないフランス語で注文したら無視された」だの「英語で話しかけたら無視された」だの「中国人だと思い込まれて無視された」だの、そういったエピソードばかりだった。

だから、フランス人は怖いと思い込んでいた。

今日、実家のせんべい屋の手伝いで店頭に出ていた。
うちは外国人もたまに買いに来る。

閉店直前には白人のお姉さま方5人組が遊びに来た。
明らかに旅行客。だが、うちの商品は白人旅行者にウケが悪い。
どうせ買わないかなと思っていた。

よくよく会話を聞いてみると、フランス語。
フランス人じゃないか。

うちの店で外国語ができるのは(というか英語ができるのは)僕だけ。
必然的に対応も僕がやることになる。

フランス人、無視されるんじゃないか。
そうとしか考えられず、内心びくびくで接客した。

開口一番"Je ne sais pas France."と謝った。

フランス語は一応履修してはいるが、大学一年の頃にちょろっとやっただけ。
しかも授業なんて真面目に聞いておらず、テスト3日前から対策してギリギリの点数で合格。

「フランス語わかりまへん」というしかなかった。

それに対して、お姉さま方は(フランス語わからないけど)「ええよええよ」みたいなリアクションを返してくださった。

この時点で仰天。
マジ?フランス人なのにフランス語以外で話してええの?

そのあとは通常通り英語で接客。
噂で聞いた「フランス人は英語で話しかけても無視する」はウソだった

まぁ、よくよく考えたらわざわざ日本に遊びに来ている人たちなのだから、多少の理解があっても不自然ではない。
その上、フランス語を喋れないからと目くじらを立てるようなら、そもそも来ないだろう。

結局、敬意の話なのかもしれない。
外国まで遊びに来て、その国に多少なりとも敬意があるなら、少しはその国の言語を話す努力をするだろう。

実際、うちの店に来る外国人客の方々は、頑張って日本語で「これひとつ」とか「ありがとう」とか言ってくださる。
こっちは正直、英語で話す練習がしたいから英語で構わないのだが、その気持ちは大変ありがたい。

そう考えると、フランスで英語を話して無視されるのも、「もうちょっとうちの国に敬意を払えやタコ」と言われているに等しいのであって、ほぼ世界の共通語になっている英語に頼り切る姿勢を戒められているような気がしてくる。

ならば、私たちがやるべきことは、旅行先の簡単な会話を練習しておくことであって、敬意を表す方法を勉強することだろう。
言語でもジェスチャーでもいいから、その国を敬っている姿勢を見せながら、訪問者としての立場を自覚する。

今回のお姉さま方は英語で話したら英語で返してくれたし、帰り際には日本語で「ありがと~」とあいさつをしてくれた。
フランス人だから、とか国に関わらず、その人となりや精神性で接客ができるように、これからも精進していこうと思った。

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