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グラベルロードを購入した話

先日、街乗り・通勤用バイクをクロスバイクからグラベルロードに乗り換えました。

グラベルロードとは、ぶっといタイヤを履けるロードバイクのことです(各メーカーによって思想がいろいろあるため敢えて雑に説明)。

荒れた未舗装路はもちろん走れるし、普通の道もある程度速く走れるので、遠くの未舗装路に走りに行く時に最高!なんて説明がよくされます。

これを、通勤用に導入した話です。

経緯

電車通勤をやめた

少し前の転勤で勤務先が遠くなり、長年続けてきた自転車通勤をやめ、電車通勤に変えていました。

久しぶりの電車通勤はあまりにもストレスフル。知らない人が密閉された空間に大量に乗ってるのがまず無理すぎるし、配慮の足りない人に苛立ったり、女子高生とかが隣に座ってきたりすると「成人男性が女子高生の近くに座るのって違法だっけ?」と心配になるし、疲弊してしまいます。

平日は「家→通勤→仕事→退勤→家」という流れになるわけで、自転車通勤の頃は仕事が終わってサドルの上に乗った瞬間に解放される感じでしたが、電車内はもちろんのこと駅から歩くのも大して楽しくないので、家に着いてやっと解放される感じに変わりました。
「心理的拘束時間」みたいなものが爆増してしまい、実質毎日2H余計に残業してるくらいの心的負荷がのしかかります。

9月頃仕事が繁忙期を迎え、仕事でかなりのストレスを抱えた状態で「は?この後電車乗って帰んのかよ…」と毎日苛立っていたところ、ある日ついにブチ切れて通勤手段を変更する届を提出しました。

16kmの自転車通勤

家から職場までは、16kmほど距離があり、クロスバイクではなかなかしんどいです。

たった16kmとはいえ、ストップアンドゴーが多く、転勤前と違い、新しい職場の方面には登り基調×交通量多い×路肩狭いという地獄みたいな区間があり、登りをスピーディにパスする必要があります。
ずっしりクロスバイクでは脚への負担がかなり大きいです。せめて、効率的に走れるポジションが出せるドロップハンドルは欲しい。

買い替えは厳しいが・・・

クロスバイクも買って一年半くらいしか経ってないし、買い替えの時期では全くない。安いロードバイクに手を出そうにも、メインのロードバイクがアルミのエンデュランスモデルのため、メインバイクとキャラクターがモロ被りします。多分、グラベルロードくらい買わないとメインバイクとは差別化できない。グラベルロードって大体20万円台後半スタートなので多分無理。

グラベルロードという選択

ダメ元でトレック、キャノンデール、スペシャの3ブランドをチェック。理由はこの3ブランドを取り扱うショップが家の近所にあるから。価格帯は予想通りですが、トレックのcheckpointが最安でも30万するのにショックを受けたり、スペシャのdivergeがカッコいいなと思いながら眺めます。うん、予算的には無理だ。確実に。

ただ、仕事のストレスもあり、新車に思いを馳せて癒されたかったので。馴染みの自転車屋に向かうことにしました。

検討編

候補① Cannondale Topstone4

上記で書いたようなことを述べ相談すると、こちらのモデルが出てきました。

キャノンデールの格安グラベルロード。なんと20万円切り。サードパーティ製のコンポが乗った廉価モデルですが、実物を見ると結構渋くてカッコいいです。

店員「ただギア比が軽いので、ちょっと通勤だと物足りなさを感じるかもしれないっすね。コンポ変えられればいいんですけど…」

ぼく「Tiagraの油圧コンポ一式余らせてるんですけど、それ使って組んでもらうこととかってできます?」

店員「全然できます!納車前なんで、工賃タダで組み付けできますよ」

ぼく「マジっすか!?」

店員「クロスバイクの下取りでいくらかお値段引かせていただくので、この定価未満で納車できますよ」

マジかよ。なんか、無理だと思ってたグラベルロードが買える可能性が見えてきました。20万近く払うとなると予算オーバーではあるのですが、ワクワクしてきます。

Tiagraコンポの性能を通勤で使えるなら願ったり叶ったり。ちょっとグラベル行くにはもう少し軽いギアが欲しいけど、まぁ十分妥協できる。

・・・・

数日後、バイクのサイズはどれがいいか試すために試乗に行きます(もうコイツ買うつもりだろ…)

ここで、問題発生

コンポが癖強すぎて、それに気を取られてフレームサイズが身体に合ってるとか合ってないとか全然分からない。

シマノコンポしか使ったことがなく、安定感のなさとかちょっとした操作の身体への衝撃の強さとか小回りの効かなさみたいなのがあまりにも気になりすぎて、車体の乗り心地が全く分からないのです。

最終的にはシマノに組み替えて貰うので今のコンポは正直心配する必要ないのですが、いざ組み換えてもらった後乗ってみたら、サイズが微妙とか、フィーリングが好みじゃない、とかなったら後の祭りです。

ちょっとこの車体に手を出すのが怖くなってきました。


これを正直に伝えると、

店員「ちょっと、つい最近中古で入ってきたグラベルがあるんですけど、出して来ますか?」

「はい」

ドーーーン!オレンジ色のDIVERGE登場

候補② SPECIALIZED DIVERGE E5 Elite

心の声「うわ〜カタログで見たやつだ〜ちゃんとGRX載ってる〜〜最近下取りされたばかりで少し汚れてるけどコレはちょっと洗えばピカピカになるレベルだな、ただ色が派手で、通勤で使うには盗まれリスク高いな、これはちょっとやめ

店「乗ってみます?」

ハイ「ぼく」


・・・

「・・・ムッッッッッッッチャ良い・・・・・・・・」

ロードバイクらしく真っ直ぐどんどん加速し、割と無理なく30km/hに乗ります。走りもものすごい安定感。快適さはメインバイクのドマーネに匹敵します。うわ〜コレで毎日通勤できたらクソ楽しい!!!

店「コレ販売価格は1X万円で、下取りの分を値引くと・・・」

えっ、中古の自転車ってそんな安いの?

明らかに性能と見合ってない価格が提示されます。今乗ってるFX4 Discの定価よりも安い。

「コレ、多分買うので取り置いて貰ってもよろしいですか?

気づいたらこう言っていました。恐ろしいですね。

カスタム

セカンドオーナーになるので、あんまり前オーナーの成分が染み込んだモノは交換したい。あと通勤で支障なく使うため下記カスタムを施しました。

タイヤ

Panaracer Gravelking 43cに変更

せっかく47cくらいの太さが履けるので、オレンジのフレームにも合う茶サイドの太タイヤを注文。
どうしてコレにしたかというと、Amazonで前後合わせて9000円とかで買えちゃったからです。無印グラベルキングの43cが太めの中では一番安かった。

本当はルネエルスの良いグラベルタイヤを付けちゃおうと思ってたのですが、安さに負けました(あと、ルネエルスはPanaracerが作ってるらしいし…)

付属のホイールはチューブレス非対応だったため、チューブドで運用。空気圧はフロントもリアも2.0barくらいで乗っています。フワフワです。

※適正空気圧はSRAMのツールで計算できます。
コレで2.2〜2.3程度と出ましたが、普段走る路面的にもう少しいけそうなので自己責任で2.0で乗ってます。

バーテープ

BBB リフレクトリボン

光を反射するバーテープ。
夜退勤ライドをたくさんするので、視認性アップを図ります。

リアキャリア

ORTLIEB クイックラック ライト

ダボ穴がなく既存の荷台を付けることができなかったため、ずっと気になっていたこちらを購入。
工具なしで付け外しできる荷台。パニア取り付けに特化しており、400gしかありません。

荷台なのに上には物を乗せられない

平日はパニアバッグを使って、軽装備でOKな休日は外す運用ができます。これでキャンプツーリングやお買い物号としても活躍できます。

固定箇所が少なくむっちゃ不安でしたが、相当安定しています。ORTLIEB恐るべし。

専用フェンダーもあるらしいので、多分そのうち買います。

キックスタンド

ミノウラ SL-30 スマートレッグスタンド

店員さんがかなり軽くて目立たないのをチョイスしてくれました。
やっぱりあるとメチャクチャ便利

納車

休日の姿

ワーーーーーーーーイ

平日の姿

舗装路も超楽しい。

急勾配の多い荒れた舗装路ももちろんOK
さすが山深いところが似合う

通勤路を走ってみても、身体の疲れ方が全然違う。前は普段の休日ライドでは痛くならない太もも全体がダルい感じになったりと、かなりダメージがありましたが、ほぼダメージが残りません。

グラベルとはいえ、さすがはロードバイク

GRX400のギア比がちょうどいいです。重いギアがあんまりないのは通勤・未舗装路では問題ないし、登りも軽いギアの選択肢が増えて脚へのダメージがだいぶ減らせます。

こないだ走った3500UPブルベみたいな登り多くて平坦少ないライドはこのくらいのギア比の方が楽に完走できただろうな〜。

終わりに

とにかく、前から欲しかったグラベルロードが手に入った上、しんどい平日に毎日2Hくらい楽しい時間が生まれたので最高です。

詳しいインプレはしばらく乗った後にまた、気が向いたらしようと思います。

終わり