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高校数学の参考書・問題集ひたすら解いてみる(その20)論理と集合(3)

さて、ではその20始めましょー。
今回も前回に引き続き論理と集合の問題を解いてみたいと思います。

なお、章節は基本は以下の書籍をベースとしています。
増補改訂版 チャート式 解法と演習 数学Ⅰ+A

今回は79ページ EXERCISES 37
慶応大で出題された問題です。

$${次の(1)~(6)の文中の空欄に当てはまるものを}$$
$${下の選択肢①~④のうちから1つ選び,番号で答えよ。}$$
$${ただし,x,yはともに実数とする。}$$
$${(1)「x>0」は「x\geqq0」であるための(空欄)。}$$
$${(2)「x=0」は「x^2+y^2=0」のための(空欄)。}$$
$${(3)「xy=0」は「x=0かつy=0」のための(空欄)。}$$
$${(4)「x^2+y^2=1」は「x+y=0」のための(空欄)。}$$
$${(5)「すべてのxについてxy=0である」は}$$
  $${「y=0」のための(空欄)。}$$
$${(6)「(xy)^2が無理数である」は}$$
  $${「xまたはyが無理数である」のための(空欄)。}$$
[選択肢]
①必要十分条件である
②十分条件であるが必要条件ではない
③必要条件であるが十分条件ではない
④必要条件でも十分条件でもない

問題

えー、国語の文法を問われているような問題ですね。笑

さて、必要条件と十分条件をもう一度確認しておきます。
命題$${pならばq}$$において
$${p\Rightarrow q}$$こいつが真だったら「十分条件」
$${q\Rightarrow p}$$こいつが真だったら「必要条件」
です。

それでは(1)から解いていきましょう。

$${(1)「x>0」は「x\geqq0」であるための(空欄)。}$$

$${「x>0」\Rightarrow「x\geqq0」}$$…これは真ですね。
$${「x\geqq0」\Rightarrow「x>0」}$$…これは$${「x=0」}$$のときに成り立たないので偽です。
ということで十分条件であるが必要条件ではないので答えは②です。

$${(2)「x=0」は「x^2+y^2=0」のための(空欄)。}$$

$${「x=0」\Rightarrow「x^2+y^2=0」}$$…これは$${y\neq0}$$のときに成り立たないので偽です。
$${「x^2+y^2=0」\Rightarrow「x=0」}$$…これは真ですね。
ということで必要条件であるが十分条件でないので答えは③です。

$${(3)「xy=0」は「x=0かつy=0」のための(空欄)。}$$

$${「xy=0」\Rightarrow「x=0かつy=0」}$$…これは$${「x=0かつy=0」}$$ではなく$${「x=0またはy=0」}$$で成り立つので偽です。
$${「x=0かつy=0」\Rightarrow「xy=0」}$$…これは真ですね。
ということで必要条件であるが十分条件でないので答えは③です。

$${(4)「x^2+y^2=1」は「x+y=0」のための(空欄)。}$$

$${「x^2+y^2=1」\Rightarrow「x+y=0」}$$…これは$${x=y=1}$$のときに成り立たないので偽です。
$${「x+y=0」\Rightarrow「x^2+y^2=1」}$$…これは$${x=y=0}$$のときに成り立たないので偽です。
ということで必要条件でも十分条件でもないので答えは④です。
うーん、この問題って出題者も④の答えを無理やり作っている感がありますね。笑

$${(5)「すべてのxについてxy=0である」は「y=0」のための(空欄)。}$$

$${「すべてのxについてxy=0である」\Rightarrow「y=0」}$$…$${y=0}$$であるから$${「すべてのxについてxy=0である」}$$が成り立つので真です。
$${「y=0」\Rightarrow「すべてのxについてxy=0である」}$$…$${y=0}$$なので$${「すべてのxについてxy=0である」}$$が成り立つので真です。
ということで必要十分条件なので答えは①です。
うぅ~、これやっぱり国語の問題ですよ。

$${(6)「(xy)^2が無理数である」は「xまたはyが無理数である」のための(空欄)。}$$

$${「(xy)^2が無理数である」\Rightarrow「xまたはyが無理数である」}$$…これは真ですね。
$${「xまたはyが無理数である」\Rightarrow「(xy)^2が無理数である」}$$…これは「xが無理数」で「y=0」のときに成り立たないので偽です。
ということで十分条件であるが必要条件ではないので答えは②です。

はい、解けましたぁ~。

この手の問題は1つずつ丁寧に見ていくしかないですからねぇ
焦りは禁物です。

さて、今回で「論理と集合」は終わりたいと思います。
そして第2章も終了です。

ということで次回は第2章の振返りをしたいと思います。
次の第3章は2次関数です。
2次関数の個人的イメージは「高校の数学らしい章の1つ」だなと思っています。ちょっと楽しみです。

以上、今回は終わりたいと思います。
でわまた。

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