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植物について

自宅ベランダにあるガジュマル。
育て始めて17年近くになるが、特に手入れもせず大きく成長した。私が育てた植物のなかでも最も長く育てた植物だ。ガジュマルにとっては対して世話をしてもらっていない、と言われても致し方ない程手がかからない。夏場はクーラーの室外機から吐き出される熱風が渦巻くベランダで、風通しも悪いのに枯れもせず、冬場においては熱帯の植物にしては毎年の寒さにも葉を落とさず!! 毎年春を迎える姿は逞しいとしか言いようが無い。
また、伸びすぎた枝を時に剪定するも、勿体ない精神から切った枝葉をペットボトルに水を張り株分けを試みる。ここでも逞しくどの株分けも成長する事となる。

これだけ逞しいと2つの思いが互いに反発し合う。一つは、ブルーギルやブラックバスのような外来種特有の強靭な生命力から、日本に新しく根付く日本古来の植物を凌駕する存在ではないか、そんな植物を自然と育ててしまったのではないかという後悔の念、もう一つはここまで日本の厳しい環境に適応した強靭な生命力は新たな日本の植物となりうるのではないか?今後何十年何百年と日本に適応する植物になろうるのでないか?という期待。異なる思いが同時に沸き起こる。ただし、後悔の念は失言だ。なぜなら日本国である沖縄に自生しているではないか。ここで、もう一つの気付きを得る。それは、沖縄のような温暖な気候で自生する植物が、遠く横浜のマンションのベランダで長々と生き続けられる。これは、ここ横浜のベランダが、沖縄に近いほどの気候を年間通じで維持されているのではないかという疑念だ。

確かに夏は暑いし、クーラーの室外機でこもったベランダの温度は相当高いだろう(計測した事はない)。ただし冬はどうだろう。沖縄にはないくらい寒い。冬の始まりを肌で感じると、冷え性の私は数か月間、所々で寒さに耐える事を覚悟しなくてはならない。そんな気候の中、ガジュマルは17年間生き続けるのだ。環境に馴れたのか、横浜の年間温度が沖縄に近づいているのか、正確には分からないが、ガジュマルが生き続けている事実だけは確かだ。

※写真はガジュマルの花ではありません。

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