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【DFBポカール1回戦】ベルゼンブリュック 0-7 グラードバッハ

■ 2023年8月11日(金) 18:00キックオフ
■ Bremer Brücke (Osnabrück)

2023/24シーズン最初の公式戦となるDFBポカールの1回戦は、五部に相当するオーバーリーガ・ニーダーザクセンに属するTuSベルゼンブリュックと敵地での対戦。板倉がいるおかげでポカール1回戦でもDAZNで中継があるのがありがたい。土曜日に早起きして追っかけ視聴した。

グラードバッハはシュティンドル、テュラム、ベンゼバイニに加え残留を見こんでいたホフマンまでが移籍、またファルケ監督を一シーズン限りで解任し後任にセオアネ監督が就任した。一方でチェコ代表のチュヴァンチャラ、オーストリア代表のヴェバー、アルメニア代表のラノスらのほか、オノラ、ハック、キアロディアらの即戦力を獲得、プレシーズン・マッチでは無敗とまずまずの仕上がりを見せている。

この試合では新戦力を積極的に起用した他、板倉はコネ、クラマーら負傷者が相次いだ関係でボランチで先発、負傷明けのノイハウス(今季から背番号を10に変更)、移籍の報があるエルヴェディはベンチ・スタートとなった。

オムリン
スカリー フリードリヒ ヴェバー ネッツ
ヴァイグル 板倉
オノラ プレア エングム
チュヴァンチャラ

ベルゼンブリュックは立ち上がりからモラル高くハイプレスを敢行、グラードバッハの中盤から最終ラインに時間を与えずボールを奪いきりショート・カウンターからゴールを陥れようとする。2分、エリアに侵入され、落としから鋭いシュートを打たれるがオムリンがセーブ、こぼれ球に詰められたがこれもブロックして難を逃れる。

その後も前がかりにアプローチしてくるベルゼンブリュックに対し、グラードバッハは徐々にボールを動かせるようになり、プレスをかいくぐって前線にパスが出始める。9分、オノラが右サイドを裏に抜け、中央に丁寧な戻しを入れるがフリーのプレアがダイレクトで放ったシュートは枠の左に外れる。

15分過ぎからはベルゼンブリュックのプレスがややマイルドになり、地力の差がはっきりしてくる。22分、右サイドで奪ったボールを持ちあがったプレアが中央のチュヴァンチャラに落とすと、さらにこれを左サイドから侵入したオノラに渡し、オノラがダイレクトでシュートを放つ。これが敵DFに当たってゴールに入りグラードバッハが1-0と先制する。シュートは枠に飛んでいたためオノラの得点となった。

26分にはFKからヴェバーがシュートを放つがポストをヒット、こぼれ球にチュヴァンチャラが詰めるが枠に飛ばず追加点のチャンスを逃す。

しかし27分、プレアからパスを受けたエングムが左サイドから切れこんでシュート。これが決まり2-0とリードを広げる。32分にはスルー・パスを受けて左サイドを縦に抜けたエングムが深いところから中央に戻したボールをチュヴァンチャラがニアで引っかけゴール、3-0とした。

3分後の35分、右サイドを上がったオノラから中央でパスを受けたチュヴァンチャラがチップ・キックでループ・シュートを放ち、GKの頭を越えてゴールに。15分足らずのあいだにたて続けのゴールで4-0となり、試合はほぼ決まった感があった。

その後もエングム、チュヴァンチャラがチャンスを作ったが取り疲れで集中力を欠いたか決めきれず、4-0で前半を終えた。

後半から板倉に代えてノイハウスをボランチに投入。すでにほぼ試合を決め、ムリをする必要のないグラードバッハに対してベルゼンブリュックは前がかりに攻めるが守備も集中しておりゴールは許さない。

56分、ロング・ボールを前線で収めたオノラがGKとの一対一を冷静に流しこみゴール。5-0とリードを広げる。その後はやや動意を欠く展開となり互いに大きなチャンスもなく時計が進む。

72分、エングム、チュヴァンチャラ、オノラ、フリードリヒに代えてラノス、ハック、キアロディア、ヤンチュケを投入。ラノスとプレアを2トップにし、左SHにキアロディア、右SHにハックを置いた4-4-2に移行したか。

すると77分、ラノスからパスを受けたハックが左サイドの角度のないところからループ・シュートを流しこみゴール、6-0とする。その後もフレッシュな交代選手を中心にチャンスを作る。89分にはラノスが決めて7-0に。試合はアディショナル・タイムを取らず時間通りに終わり、グラードバッハが圧勝で2回戦進出を決めた。

立ち上がりこそ想定以上のベルゼンブリュックの出足に押されたが、時間の経過とともにあるべきところに落ち着いた。前半で息ぎれせず、後半にも追加点を取りながらクリーン・シートを達成した。数字的にもシュート数23-7、CK6-4、ポゼッション59-41とベルゼンブリュックを圧倒した。すごく頑張ったのに自分ではゴールを決められなかったプレアがかわいそうだった。

格下相手のカップ戦であり、この試合だけでなにかが言えるわけではないが、チュヴァンチャラ、オノラといった新戦力がしっかり機能したのは頼もしく、リーグ戦にも期待のもてる結果だった。

板倉については後半最終ラインで試すなどもしてほしかったが、前半は敵のボールをしっかり狩りとって的確なところに供給し存在感は大きかった。最終ラインにはヴェバーが入っており、エルヴェディが移籍したとしてもフリードリヒを交えた競争になる。ボランチもノイハウスに加えケガのコネ、クラマーが戻ると競争は激しくなることが目に見えており、今季の使われ方は気になる。

10番を背負ったノイハウスは後半だけのプレーだったがフィニッシュの意識もあって好印象。中盤の核となることを期待したい。ヴァイグルが相変わらず素晴らしいので、その隣りをめぐってのポジション争いになるのではないか。

リーグ戦は来週の土曜日、アウェイでのアウグスブルク戦で開幕する。

ゲラルド・セオアネ監督談話:
「今日はまさにフットボールのお祭りだった。満員のスタジアム、素晴らしい雰囲気、たくさんのゴール前でのプレーとたくさんのゴール。我々は自分たちの戦い方をつかむまでに少し時間がかかったがそこからはしっかり危険なチームになった。我々はウィングをうなく使うことができたし、そこから最終ラインにたどり着いたと思う。敵に力の足りない部分があり、我々はスペースがあった。ゴール前でいくつもシーンがあり、そのうちのいくつかは非常にうまく生かすことができたが、そうできなかったものもあった。相手に対しては、取り組みだけではなく今日見せてくれたプレーの質にも賞賛を贈りたい。彼らは勇気をもって戦い、いくつかの局面では我々は十分捕まえきれなかった。我々にはまだまだたくさんやらねばならないことがある」

注文している今季のユニがまだ届かない。

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