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【Jリーグ第6節】FC東京 2-1 浦和

■ 2024年4月3日(水) 19:30キックオフ
■ 国立競技場

雨のウェンズデイ。新宿の紀伊国屋書店に立ち寄り、ついでにゴーゴーカレーで腹ごしらえをしていたらギリギリになってしまったが、19時半のキックオフはありがたい。平日夜の試合はぜひこの時間帯でお願いしたい。

前節川崎に完敗、負けが先行するなかでの国立でのホームゲーム。メンドくさい相手だがここで勝つか負けるかは大きな違いになる。前節の反省は踏まえたうえで、自信をもって主導権を取りに行くフットボールで結果を出したい。

中三日でのウィークデイマッチとあってターンオーバーを実施。オリヴェイラ、長友はメンバー外、仲川、遠藤をベンチスタートにするなど大きくメンバーを入れ替えた。GKは前節退場処分を受け出場停止の波多野に代わり野澤が今季初先発。

布陣

野澤
中村 土肥 トレヴィザン バングーナガンデ
高 小泉
安斎 松木 俵積田
荒木

前半

立ち上がりは東京が優位。リスクを取りながらボールを前に運び、積極的にシュートを打って行く。1分、荒木がドリブルでエリアに進入、シュートを放つがDFにブロックされる。さらにこぼれ球に安斎が詰めるがバーの上。早い時間帯からフィニッシュまでもちこんだ。

12分、敵陣でボールを動かし、最後は左サイドの俵積田が中央にパスを出すと、走りこんだ高がダイレクトでシュート、これがゴールに吸いこまれた。東京が先制したと思ったが、ゴールチェックの結果、その前に松木のファウルがあったと判定されノーゴールに。

OFRも行われ実際ファウルといえばファウルだったが、ゴールを覆さなければならないほどの明白な誤りでもないと思われ、またこの日の主審の基準からもこれだけをファウルとするのはバランスを欠いた判定だと思われたが仕方ない。

すると24分、敵陣で奪われたボールをハーフウェイ近くからゴールに向けてシュートされる。前に出ていた野澤が戻りきれず、ボールはそのままゴールに入ってしまい0-1とビハインドを背負う。半ば事故だが隙を突かれた。

28分、右サイドからエリアに進入した荒木が角度のないところからねらったがゴールの上に。30分、カウンターでもちあがった荒木がゴール前にクロスを上げるとファーに走りこんだ安斎がダイレクトで合わせたがサイドネット。

32分、中村が負傷のためプレー続行不能となり急遽白井と交代。そのまま右SBに入った。歩いてはいたが交代の判断が早かったのが気がかり。心配だ。

その後もボールを握って攻撃をしかけたが浦和ゴールを割ることができず、0-1と最少失点差のまま前半を終了。戦えているだけに逆転しなければならない試合。やり続ければ勝機はあるしベンチには仲川、遠藤、シルバらもひかえている。

後半

後半の立ち上がりから試合が動く。50分、左サイドの深いところまで運んだバングーナガンデの戻しのパスを荒木がエリア外で受け、ワントラップからゴール左下隅に低い弾道のシュートを決め1-1に追いつく。荒木のシュート技術が光るゴールだった。

さらに58分、左サイドの俵積田が中央に入れたクロスに、松木が左足のダイレクトボレーで合わせゴール。東京が後半の15分間で2ゴールを挙げ逆転に成功する。素晴らしいシュートだった。

その後は浦和が積極的に攻撃をしかけるが、東京も身体を張って守り、野澤の好セーブもあってゴールは許さない。奪ったボールからカウンターをしかけてなんどかチャンスを作る。

74分、荒木、俵積田に代えて仲川、遠藤を投入。仲川はそのままトップの位置に入った。その後も浦和が必死の抵抗を見せ、自陣に押しこまれる時間が長くなるがねばり強い守備で失点を許さない。

90+2分には高と松木に代えて原川とシルバを投入。アディショナルタイムも浦和を抑えきり2-1の逆転勝利となった。

戦評

高のゴールが認められず、その後に敵のロングシュートにしてやられ、流れ的にはイヤな感じになってもおかしくなかったが、動き続け、前を向かってボールを動かし続けたことでゴールが近づき、後半立ち上がりからの逆転劇となった。

数字を見ればシュート数18-13、CK8-6、ポゼッション47-53と、終盤浦和に押しこまれたことからポゼッションは見劣りするものの、しっかりフィニッシュまでもちこめたという意味では意味のある数字。

内容的には福岡戦と同様、リスクを取って前にボールを運びつづけたこと、前線が流動的にポジションを交換してボールを受けたことで、敵の守備をうわまわることができた。前節よりも球際で負けない戦いができたことが試合を優位に進められた要因だろう。

高と小泉が中盤を自在に往復しながらボールを受け、ここを経由してビルドアップすることで前線でのチャンスを演出した。それを受け、荒木、松木、安斎、俵積田の若い前線がそれぞれ特徴を生かして仕事をした。

やろうとしていることは福岡戦あたりから変わっておらず、福岡、浦和にはやれて川崎にやれていない要因はしっかり検証する必要があるが、ハマればこういう戦いができるということを見せた試合だった。浦和は川崎よりも守備の約束ごとがルーズな気はした。

これで6試合を終え、2勝2敗2分で勝ち点を8(1試合あたり1.33)に伸ばし9位に浮上。首位との勝ち点差5、降格圏との勝ち点差3という混戦だが、つぶし合いの混戦になれば我々にもチャンスはある。その意味でこの試合の勝利は大きかったし、次の鹿島戦も大事な試合になる。

一方でひとつの負けの対価が高くつくのも確か。上位に行きたければ連勝すること、負けないことが重要で、この五分の勝敗からどっちの足を踏み出すのか、契約上の問題で荒木が出られない次節、ターンオーバーも含めてどんな布陣で臨むのか楽しみだ。

評点

[評点はドイツ式(最高1~最低5)]:
野澤(3) 失点はアレだったがナイスセーブでチームを救った。
中村(4) 交代まではよくやれていた。負傷が心配。
土肥(4) 終盤のテクニカルファウルに惚れた。
トレヴィザン(4) 果敢さのころあいがちょうどよかった。
バングーナガンデ(3.5) アシストあり。よさが出てきている。
高(3) ここでボールが収まるからスペースが使える。
小泉(3.5) 高が気持ちよくやれるのは小泉がいるから。
安斎(4) もっと我を見せてもよかったが十分及第点。
松木(3) 嬉しい今季初ゴール。前線で走り続けた。
俵積田(3.5) ムラはあったが大事なところで仕事をした。
荒木(3) 買取オプションは付いているのか。
===
白井(4) むずかしい交代だったがよく試合に入った。
仲川(3.5) 1トップありかもと思った。チームを鼓舞した。
遠藤(4) 脅威になっていた。次節は先発か。
シルバ(-) 時間短し。
原川(-) 時間短し。

国立の時計は後半が45:00から始まるのが嬉しい。

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