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【ルヴァンカップ2回戦】YSCC 0-4 FC東京

■ 2024年4月17日(水) 19:00キックオフ
■ ニッパツ三ツ沢球技場

想定外の雨。横浜駅の勝烈庵で勝烈定食を食べ、西口から路線バスで三ツ沢に着いたのはキックオフ直後だった。勝烈庵は職場が横浜だったころによく行ったとんかつ屋で、横浜での試合前に腹ごしらえをしに行く。勝率高く欠かせない。

ルヴァンカップは今季から大会方式が変わり、J3までのすべてのクラブが参加するトーナメント方式になった。初戦はアウェイでYSCCと対戦する。J3のクラブではあるが、カテゴリー違いは逆にやりにくい部分もある。侮ることなく戦いたい。

メンバーは週末のリーグ戦から大きくターンオーバー。東京V戦から続いての出場は安斎、土肥、小泉のみ。また今季はルヴァンカップのみベンチ入りが9人まで認められており、佐藤、野澤零、岡が今季公式戦初めてメンバーとなった。


布陣

児玉
安斎 森重 土肥 徳元
原川 小泉
遠藤 小柏 シルバ
寺山

前半

東京がボールを支配、敵陣で攻撃をしかける展開に。YSCCは引っかけたボールをしっかりつないで押し上げようとするがその回数は多くない。似たような戦い方だが東京優位で試合が進んで行く。

13分、右サイドエリア角の外側で得たFKを原川がけると、ニアの小柏が頭でスラし、これがGKの手をはじいてゴール内に落ちて東京が1-0と先制する。地力の違いのある試合で先制できたのは大きかった。

その後も東京が主導権を握り、コンパクトなYSCCのブロックを崩そうと試みる。一方のYSCCも奪ったボールからチャンスをつくるが児玉の好セーブもあってゴールは許さない。

39分、左サイドの徳元から中央で横パスを受けた原川がエリア手前からミドルシュートを放つと、敵DFに当たってわずかにコースが変わりそのままゴールに吸いこまれて2-0に。前半のうちに追加点を取れいい試合運び。

前半はそのまま2-0で終了。ここで手を緩めることなくしっかり勝ちきりたい。小泉や土肥らは週末のリーグ戦を考えて休ませたい。最終ラインには岡を試したいし、佐藤をトップ下に入れて寺山をボランチに落とす手もある。若い選手が見たい。

後半

後半に入っても主導権は東京。57分、徳元が中央に切れこんで右足でエリア手前からシュートを放ったが敵DFにブロックされる。徳元のキック力は魅力的だ。

60分、小泉と小柏に代えて白井と佐藤を投入。安斎を右ウィングに押し上げて白井は右SBに入り、遠藤を左に、シルバをトップにそれぞれスライド。また佐藤はトップ下に入り寺山がボランチに落ちる格好となった。

すると直後の61分、佐藤が中央に流しこんだボールを敵GKがセーブ、このこぼれ球を左サイドの遠藤がダイレクトでゴールにけりこんで3-0に。決して簡単なボールではなかったが、遠藤の正確なシュート力は土曜日に見たばかり。

69分、寺山と遠藤に代えて岡と野澤零を投入。土肥が一列上がってボランチに入った。東京は結果を出したい選手がひしめく形となりモラルが落ちない。前がかりになるYSCCに対して高い位置でボールを刈り取りショートカウンターに出るシーンが多くなる。

75分を過ぎると東京がたて続けにチャンスを迎えるが、枠をとらえきれなかったりGKにセーブされたりしてダメ押しができない。特に野澤零はなんどもいい位置でボールを持つがシュートはことごとくGKに当ててしまう。

90+3分、ハーフウェイでパスを受けたシルバがそのまま持ち上がり、並走した敵DFをかわして走りながらのシュートを決めて4-0に。試合はそのまま終了し、下位カテゴリーの相手に完勝した。

戦評

序盤からボールを支配して敵陣中心に試合を進め、早い時間帯に先制、その後も効果的に加点し、試合の流れを手ばなさなかった。敵にもチャンスはあったが児玉のセーブでしのいで隙を見せず、3回戦にコマを進めた。

シュート数18-9、CK9-4、ポゼッション63-37と数字にも地力の差がはっきりと出ているが、それをしっかりゴールに結びつけて90分できれいに勝ちきったのは、結果の必要な若い選手が最後まで手を緩めず前を向いて攻め続けたからだろう。

前からアグレッシブにボールにチャレンジし、奪ったボールをワイドに逃がして一気に攻める意識は徹底されており、だれがどこに入っても共通理解は失われなかった。小泉と原川の中盤が安定しており、左サイドの徳元もしっかりボールに絡んだ。

浦和、鹿島に連勝、東京Vには2点のビハインドを背負った状態で一人少なくなりながらも土壇場で追いついて勝ち点をもぎとってのこの試合、下位カテゴリー相手の週央のカップ戦ではターンオーバーしながら、出場機会を得た選手がアピールして快勝できた。

この間、鹿島戦では荒木を欠き、東京V戦以降はそれに加えて松木も不在となっているが、出る選手がそれぞれ単なる穴埋めではない活躍をしていて、チーム内でいい競争が生れていることが窺われる。このいいサイクルを手ばなさず、リーグ戦でも勝ち点を積み上げて行きたい。

ルヴァンカップ3回戦は5月22日に熊本×鳥栖の勝者と再び一発勝負で戦うことになる。レギュレーション上、熊本と鳥栖のどちらが勝ちあがってきても次の試合は相手の主催となり、九州で戦うことになる。まずは次をしっかり勝ちぬき、ホーム&アウェイになる次のステージにコマを進めたい。

評点

[評点はドイツ式(最高1~最低5)]:
児玉(3) なんどかのピンチも抜群の反射でセーブした。
安斎(4) リーグ戦の退場にも臆せず強度ある戦いができた。
森重(3.5) 読みと強さで貫録を示しチームを引っ張った。
土肥(4) 怪しいプレーも多いが堂々としてるのがいい。
徳元(3.5) ロングスロー含め特徴が出せた。リーグ戦で見たい。
小泉(3.5) 酷使に耐えるボランチ。欠かせない存在。
原川(3) 正確でパンチのあるキックはやはりすごい。
遠藤(3) 右はやや窮屈そうか。シュート力ハンパない。
小柏(3) 意地のヘディングで東京初ゴール。リーグ戦で見たい。
シルバ(3.5) 最後に決めたことで彼もチームも報われた。
寺山(3.5) シュート決めたかったが存在は示した。
===
白井(3.5) リーグ戦の好調を維持。安定感ある。
佐藤(3.5) センスはあるがもっとやりきりたい。
岡(4) デビュー戦、危なげなく役割をこなした。
野澤零(4) 再三のチャンスを決めきれず。悔しい。

ところでYSCCは「横浜スポーツ&カルチャークラブ」の略らしいが、だとすると「YSCC横浜」とか「YS横浜」という呼称はおかしくないか。

あと、帰りは三ッ沢上町の駅から地下鉄で横浜駅に出たが、三ツ沢公園から三ッ沢上町駅までの道は、なんかクルマの都合に合わせて造られた道を歩かされているようで、巨大なコンクリートの高速道路を見ながら歩くと距離感もバグってすごく消耗する。スタジアムは好きだがあの道はあまり歩きたくない。

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