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続きが気になる


 1人で歩いている時、電車に乗っている時、周りの会話が耳に入ってくることがありますね。イヤフォンをして音楽などを聞いていないので。(本当は、イヤフォンを聞く側の人になってみたい)

別に耳をすまして会話を聞いてるわけではありませんよ、というていで実は聞き耳を立てている。

 信号待ちしていた時のこと。高齢女性ふたりの会話が耳に入ってきました。

A「私ね、この時期にだけ出てくるお豆が好きなのよ」

B「えー?この時期だけ?」

A「そうなの、食べる時崩れちゃうやつ」

B「え?食べると崩れるの?煮豆?」

A「違うの、違うの。この時期だけ出るでしょ、豆まきがあるから」

そこで、信号が変わり、歩き出さなければならなかった。そして、AさんBさんの会話も聞こえなくなってしまった。  

 何なの?その崩れちゃうお豆。

 続きが気になるー!豆まきをする時の豆のことなのか?豆の正体は何だったのか、Bさんは正解に辿り着く事ができたのか、気になるがもう知る由もない。もしかしたらAさんも、正式名称を知らないのかもしれない。

 電車の中で、聞こえてきた会話。うー、面白いなと思った事がつい先日もあった。続きが気になるなぁと。あとで忘れないようにスマホにメモしておこうと思ったのに、ふとメモをしようと思い出した時には、その会話が何だったのかが思い出せなかった。そのうち、面白い事があったことさえ、思い出せなくなりそう。

 それは何か、とても損をしているような気がしてきた。世の中には、こんなに面白いことがフワフワと浮かんでいるのに、キャッチしないと浮遊したまま消え去ってしまう。目に入るもの、聞こえてくる他人の会話、自分にふりかかってきた謎の展開など。

 そこで、面白いことやセリフを聞いたらメモを取ることにしました。まぁ、メモ取ってどうするの?って感じですが。メモが溜まって読み返して、ニンマリするのを想像するだけで楽しくて、お得感満載です。

さて1日が終わる頃、メモ書きを見直してみることにしました。が、あろうことか自分の字が汚すぎて判読できない!その字から何を見聞きして、何を書きたかったのかすら思い出せない。

 そして、読めた文字すら、夜になったら大して面白くはなかった。なんて事だ。面白いなって思った瞬間の環境と新鮮さが大事だったのかもしれない。

 でもこれからも、ふっと和むような面白いこと、えっ?と二度見しちゃうような日常のワンシーンを見逃さずにキャッチして過ごしたいなという目標を立てた、というおばさん日記でした。

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