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大人にこそ真剣に読んでほしいNARUTO ➀


先日、YouTubeで動画で漁っていたところ、NARUTOアニメ20周年記念の公式ムービーがサジェッションとして上がってきたので、まんまと視聴しました。

何を隠そう、私大のNARUTOファンでございまして…
小学校3年生のある日、学童の本棚にあった一冊に手を伸ばした、その時からのお付き合いです。もう15年になりますね…未だにハマり続けていると言っても過言ではありません。
NARUTOの話だけでおそらく1週間潰せるのではないかと自負しております…😂笑笑(ちなみに続編のBORUTOは追っておらず、私の中でNARUTOは72巻にて終幕です。)


うちはイタチ(自作イラスト)

少年ジャンプの王道バトル漫画として名の知れた今作。海外、特に欧米圏ではONE PIECE をも凌ぐ人気を誇るというのに…生意気ながら言わせていただきたい…どうも日本ではunderratedな気がするのです…!!!!

私見として、その理由の一つは作品全体を貫く価値観や倫理観があまりにも真っ直ぐで一本気なことにあるのかもしれません。それは火の意志という形で、ある種宗教のようにNARUTO世界を軸として支えています。
私達多くの日本人は、強固な価値観の土壌を醸成させるための宗教や哲学を持っていません。(三島由紀夫が危惧した「空っぽな日本」は、価値を持たない日本人がそのまま突き進んだ成れの果ての姿、という意味だったのでしょうか。)
良くも悪くもキリスト教的価値、或いはそれ以前のギリシャ的価値をバックにした欧米圏の人々の方が、NARUTOの作中の言葉や、主人公であるナルト自身が価値を貫く姿勢に共感できたのかもしれません。
(もちろん、主人公が金髪碧眼であったこと、そして和風な世界観が興味を唆ったこと、諸々要因はあるとは思いますが…)

ジャンプの編集者たちのインタビューの中で興味深いことが語られていました。
https://news.denfaminicogamer.jp/interview/191227f/3/amp


この中で編集者の一人が、ワンピースが任侠モノであり「歌舞伎」であるのに対して、NARUTOは展開を含めハリウッド志向だ、と評してます。確かにNARUTOの中での会話の流れやキメの台詞は、どことなくサラリとしていて、あまり深く感情移入させる隙を与えていない印象を受けます。
一つの視座に立たせないというのでしょうか。


作者である岸本先生がどこまで意識されていたのかわかりませんが、哲学や社会学の名著に綴られたことを、アレゴリーとして(時にはもっと直接的に教訓として)物語に織り込んでいる点は奇跡とも言えるでしょう。



そして、内容もさることながら、とにかくビジュアルが凄い…!!読む度に感動します。

・カメラワークの巧みさ まるで映像作品を見ているかのような感覚に陥る
・手指の自然な動きの美しさ(とにかく岸本先生は手が上手すぎる)
・キャラクターの造形の美しさ、衣装のデザインセンス
・シンプルな線でありながら、表情の機微が非常に繊細

ざっと羅列するとこんなところですが、一アニメーション作家、イラストレーターとして、見習うべき点が多すぎます。


ということで…今後何回かに分けて、上記のテンションでNARUTOについて語りたいと思います…笑笑


もちろん、NARUTO好きなら避けては通れないナルトスについてもちょこちょこ言及したいと思います…😂

共感くださった方はどうぞお気軽にコメントお寄せくださいませ。ぜひ語らいませう。



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