本歌取とランチェスター戦略

一気に涼しくというか
朝夕は肌寒くなってきました。

ちょっと時期は違いますが
高校生の時に覚えさせられた
古今和歌集の歌を思い出します。

「秋来ぬと目にはさやかに見えねども
 風の音にぞおどろかれぬる」

先日頭痛で困り、
「いただいたリプのお返し、
 遅れます。すみません!」
的なツイートをしたところ、
北海道の素敵な秋の
お写真をお見舞いにいただきました。


陽光を浴びて黄色に色づいた葉が
黄金色に輝き、
少し赤みを帯びた赤い葉や
湖(川かも)の水の美しさ…

北海道の自然の美しさを
改めて発見しました。

Twitter、すごい。。。

こんな素敵なリアル秋を
見せてもらえる。。。。


人の思いに沿った
投稿ができたおかげで結べた
ご縁のありがたさです。


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で、冒頭の古今和歌集の歌です。

この歌のすごいところは、
「情景、まんま、誰でもそうだね!!」
なところです。


今風に訳すと
「秋立つ日、よめる」、
つまり、
「立秋の日に詠んでみたよ(歌)」

(立秋の日になって)
秋が来たって
はっきり目に見えてないんだけど
(まだまだ暑いし)
風の音で(秋がきてることがわかって)
びっくりしちゃったよ
(いや、いつの間に来たんだよ、秋)」


誰が見ても、
「わかる〜、まだ暑いって思ってたけど
 風の音で秋が来てるって
 私もこないだ思ったわ。。。w」
って思いますよね。

現代人の私でも
時期外れてもこの感覚、
わかる。。。
うまいな、さすが古今和歌集。。。
とうなりました。


因みに、和歌の世界には
「本歌取り」というものがあります。


百科事典マイペディアさんによると、
「古歌を素材にとり入れて
 新しく作歌すること。
 とられた古歌を本歌という。
 古歌の1句もしくは数句を
 素材として新しい表現に用い,
 表現効果の複雑化を意図するので,
 余情の表現に適している」のだとか。


平たく言うと、オマージュです。


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本歌取とランチェスター戦略
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有名どころで言うと
・藤原定家の
「来ぬ人を 松帆の浦の 夕凪に
 焼くやもしほの 身もこがれつつ」

本歌;万葉集
「松帆の浦に朝なぎ 玉藻刈りつつ
 夕凪に 藻塩焼きつつ海人娘人(あまおとめ)」

・式子内親王
「玉の緒よ絶えねば絶えねながらへば
 忍ぶることの弱りもぞする」

本歌;和泉式部
「たてはてばたえてはぬべし玉のをに
 君ならんとは思ひかけ気や」


どちらも超有名な歌で
小倉百人一首の中に入っています。

覚えやすいので
お正月のカルタ大会で争奪戦でした。。。


しかもいずれも
元ネタを見事に凌いだ感があります。


そこでちょっと違うけれど
思い出すのが、スタバとタリーズ。


マーケティングで言うと
ランチェスター戦略です。


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リックさん:
(リック|マーケティング塾@rickbook_blog)
voicy 8月11日の【マーケ話/その10】
「タリーズみたいな
 『秀才起業』になりたくなる話」
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リックさんによると、
タリーズが取っている戦略は
「ランチェスター戦略」だそうです。



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ランチェスター戦略:
「戦争で弱者が強者に勝つための法則」
をまとめた戦略概念を
経営戦略に転嫁したもの。

中小企業や店が
大企業に勝つために応用し、
日本では松下幸之助氏がいち早く導入。
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この弱者の戦略のキモは
「強い敵と同じ土俵で戦わないこと」です。


まさにタリーズは
スタバと闘っていないのです。

ちなみにこのランチェスター戦略は
「コバンザメ商法」とも言われています。


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コバンザメ商法:
飲食業において、よく知られ
人気店の近くに店舗を構え、
その店からのおこぼれをもらう手法
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スタバVSタリーズでは、
どう考えてもスタバ圧勝、
タリーズに勝ち目はありません。


でもタリーズって割とスタバの近くに
ありますよね。


なぜタリーズがそうするのかというと、
スタバでは
コーヒーを飲みつつ作業をされる方、
読書する方など
店舗内の滞留時間が長いお客が多いのです。


そうなると、
スタバに行ったものの店に入れない。
作業できない。困ったな。
  ↓
そういえば近くにタリーズがある。
  ↓
もうそこでいいや、  となるのです。


タリーズはスタバが
吸収しきれなかったお客を
吸収して儲けているのです。


タリーズ自体、
コーヒーは美味しいし、
フードも美味しい。

私もランチに普通に使います。

となると、
これがきっかけで
タリーズのファンに
なることもあるのですよね。


すごいファンじゃなくても
スタバの次に好き、
少し遠いスタバじゃなく、
すぐ近くのタリーズでOK。

タリーズは
同じオシャレ系コーヒーチェーン、
ゆっくり作業をして過ごせる、
ケーキなどのフードも食べられる。

スタバと似てますよね。


でもタリーズがスタバと違い、
タリーズならではの良さって
どこでしょうか?


フラペチーノ系はそこまでないけど
パスタやリゾットなど、
スタバにはないご飯系フードが
コーヒーと一緒に食べられる、
しかもご飯ものもコーヒーも美味しい。


私にとっては
この点がタリーズが
頑張ってる点に映ります。


タリーズが本当に賢いのは
スタバが既にある以上
立地調査にかける費用も
節約している点です。


スタバがそこにある以上
調べるまでもなく
そこは「当たりな場所」なので。


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スタバとタリーズや
本歌取の関係は
SNS発信にも通じます。


ある発信者がいて
その人が当たりの型を作る。


自己流を脇に置いて
まずそれを真似てみる。

お悩みテーマは基本同じ。
身も蓋もない言い方をすると
ただ発信者ごとに
切り口と見せ方が違うだけ。

ただそこに大きな違いがあるのです。

第一任者は
往々にして
圧倒的なリサーチして
当たる戦略で発信しているわけです。

なので、
まずはその優れた人の
内容を研究してみる。

テーマと見せ方のリサーチです。

見せ方とは、
伝える表現、ツイートスタイルです。

完コピすると
単なるパクリになるので
そこは本歌取のようにオマージュを。


そうするうちに
タリーズのように
「うちはオシャレなランチメニュー
あります!」という
自分の売りが見つかって
ある意味本家のスタバとの
違いを出して共存共栄していけます。


「学ぶ」は「真似ぶ」


まずは良い発信をされている方の中から
自分のメンター的発信者を見つけ
その人を研究してみる。


それを
日々自分のコツコツ積み上げに
取り入れていけば
確実に成長していけます。

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「学ぶ」は「真似ぶ」
NOパクリ、
本歌取をやってみる。
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最後までお読みくださり、
ありがとうございます。

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