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マルチメディアショック|推し活(2)

皆様、八月も終わりますけど、推し活捗ってますか?
日々研鑽を積まれている皆様の「推し」様はそれぞれだと思いますが、もちろんその御方の「ビジュアル」は大切過ぎる要素ですよね?
ええと、ここからはだいぶ特殊な推し活に励まれている方々にしか刺さらない話になります。たとえば歴史上の人物(とりわけ森蘭丸とか沖田総司とか天草四郎とか、ね…)、小説の登場人物等を対象にしている方々にはぴんと来ていただけるかも。

マルチメディアショック

はい、そうなんです。「我々」は推しのビジュアルを直接知らないが故に、ささやかな悲劇が起こりがちなのです。上述の人物らを推している皆様は、N●Kに何度弄ばれたことでしょうね。。。俳優さんに罪はないですが、「違う違う(そうじゃそうじゃない)」を内心連呼していたのでは…、とお察しします。
私はその点は、貫之の時代がドラマの舞台になることはほぼないので安心です(淋しくもあるけど)。しかし源氏周辺はいつもいつも…。いや〜、来年は阿鼻叫喚に忙しそうで、今から楽しみでなりません。源氏は置いとくとして、特に道長や公任といった実在メンバーがどう表現されるのか不安期待に胸を膨らませ中。「そういう『解釈違い』も楽しんでいこう!」って、古代ギリシャ研究家の藤村シシン氏もおっしゃってますし。
たとえば昔の源氏愛読者たちは、源氏物語絵巻を見て、「ええ!?想像と違うんだけど〜!!」とヤキモキしたりはしなかったんだろうか。そんなふうに考えると、あの絵巻は実にうまいこと描かれているんだなあ、と感心しきりです。絵巻といえば、貫之も、三十六歌仙絵や百人一首絵に描かれています。私は百人一首をやるとなると、読み手の担当でなくてもとりあえず「17番と35番の読み札(業平と貫之)見せてくれる?」と迫りますが、リーズナブルな物でも比較的きちんとした物でも、貫之は大概同じようなポーズをしてる印象です(業平はややバリエーションあるかなあ?彼は花形ですから)。足先を前に放り出した胡座で、顎に手を当てている感じ。おそらく源流がどこかにあって、それを脈々と受け継いでいるのではないかと。一番きゅんと来るのは尾形光琳の「光琳かるた」で、立膝+顎先を指で支える「半跏像」的な貫之ですが、足先までも愛くるしい。光琳かるたの絵柄はみんな可愛くて気品があり、大好きです。笏を握って頬杖を突くような躬恒も、少し上体を傾けて見返るように流し目を送る是則も、とても魅力的。良さげなリンクが貼れないので残念ですが、一度見ていただきたい素敵な札ばかりです。
さて今回は、思わず下手っぴながら狩野探幽の『三十六歌仙額』を二次創作してしまいました(先頭画像参照)。原画はwikipediaの紀貫之項で見られますので、こちらもぜひ。髭を生やした貫禄ある姿だけど、やっぱりあんよが可愛すぎると思う(※個人的な感想。原画は足袋履いてます)。


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