【夢】無人
子供の頃から絵を書くのが好きで、絵や漫画のネタになりそうなものをメモしたりする癖がある。
夢で見た光景もその一つ。
よく見る夢シリーズがいくつかあるのだが、そのうちの一つが【無人】の夢。
夢診断、無人島は検索されるけど、これらの夢にはどんな意味があるのかな。
夢の共通点としては、ありきたりな場所で不自然に無人。そして道に迷いがち。
夏祭り
今日は夏祭りだ。
浴衣も着て、さぁ今日は何を買おうか、りんご飴かやっぱり王道の焼きそばか。
金魚すくいもやりたい。
はやる気持ちを抑え夏祭り会場につくと、櫓もあり、屋台もたくさん出ている。
友達は…来ていないのか、見つけることができない。
先ずは金魚すくいに行こう。
金魚すくいの店主はトイレだろうか…居ない。
これでは、金魚すくいができない。
仕方ないので、先に腹ごしらえをすべく焼きそばの屋台へ。
焼きそばの屋台といえば、祭りの定番だが列はない。ラッキーだ。
焼きそばも売切れてはいないようで、沢山積み上げられている。
おや?焼きそば屋のオヤジもトイレなのか?
またしても店主が居ない…。
でも焼きそばもあるし値段も書かれている。
ここはお金を置いていただいていこう。
あ、お姉ちゃんにもお土産としてあげたいから2個もらっていくよ、オヤジ。
金魚すくいのおじさんはまだもどってないようだ…。
友達にも遭わないし、どうしちゃったのかな…。
…そういえば、お祭りなのに盆踊りがかかってないことに気づく私。
ふと立ち止まって周りを見渡す。
色とりどりの屋台が並び商品も並んでいる。
どう見ても夏祭りの光景だ。
しかし気づいてしまった……音もせずひと一人も居ないことに。
ここは何処なのだ。
私は何処に迷い込んでしまったのだ。
オバケとグリーンジャイアント
いつも駅まで行く道だ。
団地を出て幼稚園の前を通り過ぎると、地主の家のある坂がある。坂道の脇には竹林があって針金のフェンスが張ってある。
竹が群生しているので、この道は昼間でも少し暗い。
坂を登り始めると、竹林の中、フェンスの向こうに猫が居る。
白と黒のぶちねこだ。
こちらをジッと見ている。
餌持ってないんだ、ゴメンよ…。
後ろ髪引かれつつ先へ進む。
次にフェンスの向こうに居たのは子供。
子供の服はボロボロで肌は焼けただれている。
こちらが見ていることに気づいていないようでこちらを見ない。
もしかしたら人形なのかもしれない。
昔、広島の平和記念公園でみた被爆者の写真のような格好の人形なのかもしれない…痛そうでまともに見ることができない。
更に先に進むと角にさしかかっとところでフェンスから白い何かが飛び出してきた。
慌てて後ろに跳び退き、フェンスを見る。
何もない…。
もう一度フェンスに近づく私。
何もなければ先へ進もうと思いながら、近づくと白いオバケのようなものがフェンスの向こうから飛び出してくるではないか。
ここを過ぎれば坂も竹藪も終わりだ。
走り抜けるか?
と思いながら一歩フェンスに近づく。
すかさず出てくるオバケ、のようなもの。
よく観察すると、一定以上出てこれない様子でかなり近づいても途中で止まることがわかった。
襲われなくて良かったがこいつは何なんだろうか、ここに縛り付けられているのだろうか…。
オバケのようなものは少し悲しい顔をしていた。
坂が終わり左折するとこの先は畑だ。
今は何も植わってないが夏場などは芋の類を育てていたはずだ。
ひたすら歩く。
暫く歩くと視界に映る大きな物体。
鉄塔はこの方向にはなかったような…。
不思議になって見上げるとそこには巨人が居た。
私は一目散に来た道を引き返した。
帰路
隣町の友達と遊んでからの帰り道。
夕焼けはまだあるがあと少しで日没であろう。
惰性に任せて自転車で坂を下る。
ここを抜けへば家はもうすぐだ。
坂の途中には団地と工場がある。
この団地にもクラスメイトが居たはずだが、
もう遅い時間だからか誰にも遭わない。
坂を下りきったところで、本当なら横断歩道があるはずなのに…。
何故か眼前には工場。
おかしい…戻ってきてしまっている。
気持ちを切り替えて坂を降りていくが、なかなか横断歩道が見えないので、止まって辺りを見ると今度は坂の上まで戻って来てしまっている。
帰れない。
まだ無人シリーズの大作があるけど長いのでまた今度。
ちなみにオバケの出る坂道はフェンスの向こう側の常世感が半端なく、何度か見た中には他にもこの世のものじゃないものたちが居た気がする。
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