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あの頃とは違った…

小さい頃私はテレビを見ることが大好きだった。子供だからといって「見てはいけない」と言われたテレビ番組はなかった。そういう家庭で育ったので、
母と一緒に決して子供向けとは言えないドラマ番組も見ていた。
そのドラマの一つが「Gメン'75」だった。土曜の夜のお楽しみだったのだ。
ちなみにその前の時間は「8時だよ全員集合」だ。その当時の土曜日の夕方6時からはテレビを見るのに大忙しだったなぁ。
ドリフの全員集合は親から「バカになるから見てはいけない」とか「下品だから見てはいけない」と言われていた子がちょくちょくいた。
毎週欠かさずドリフを見ていた私はそういう家庭からみたら大バカ者だが、見てはいけないと言われて育った子と同じ高校に通っていた。
あんなに面白い番組を見せてくれた両親には感謝している。
カラス〜なぜ鳴くの〜カラスの勝手でしょ〜🐦‍⬛
と歌って傷つく人もいないし、人前でスイカの汁をダラダラ垂らしながら食べたことは一度もないし、
人の頭にタライを落としたこともない。
下品だといって見せてもらえなかった子は人の頭を洗面器で叩いたことがあると言っていたなぁ?

話を元に戻そう。Gメン'75だ。
ある日の土曜日、母と私を震え上がらせるような内容の放送回があった。
鞄の中から人間の手が!
そっくりな鞄が家にあり、しかもお気に入りだったがすぐに押し入れにしまった。それぐらい怖かった。恐ろしくてその日以降Gメン’75を見られなくなった。
Gメン'75から西部警察に鞍替えした。

それから随分と時は流れて、令和の今。デアゴスティーニからGメン'75DVDコレクションシリーズが刊行されているではないですか!

見たい‼️ぜひ見たい‼️
親子を震え上がらせたあの放送回‼️
もう一度見たい‼️

あった、あった、第192話。初DVD化だそうで、デアゴスティーニさんありがとう、探していたものが見つかったわ。

だって、だって、今の私が見てもあの時と同じように怖いのか?震え上がるのか?
それを確かめたかったのよ‼️

そして、見た‼️
そして、思った‼️
Gメン'75って、すっごい、すっごい、すっごいわ‼️
あの時感じた予感は本物、気持ちは本物…だけど

震え上がりはしなかった。鞄を見ても今は平気さ。
でもね、この令和の時代のテレビであの表現の仕方はできないだろうなと思った。
眉間にシワは寄った。ひとみ逸らしたくなった。

それより、こんな内容だったのね。深いわ、深い。

オレたちは刑事だ。誰だって死体を見るのは嫌だ…
オレたちは刑事なんだ…
たとえそれが醜悪なものであっても目を背けることはできないんだよ…
(そして女性刑事は大きく頷く…犯人を捕まえに行くのだ!)

そのセリフに心が震えた🫨

事実は小説より奇なり。
私が目にしている現実だけが現実ではない。
自分にとって不都合な、あるいは見たくない現実であっても確かに存在している。忘れないようにしたい。自分の見たくない、やりたくないことをやってくれている、そっと解決してくれている誰かがいることも忘れないようにしたい。

世の中がどれほど不人情であっても、私が不人情になる理由にはならない
始まりの木 夏川草介著(だったと思う….)

みんなが制限速度を守らないからといって、
私が制限速度を守らずスピードを出し過ぎて車を運転すればスピード違反で罰を受けるのは私だ。

誰かが責務を果たしていないからといって
私が責務を果たさなくても良い理由にはならない。

自分のやりたくないことの理由や、やってしまったことの言い訳を他人を引き合いにしていないか、
よくよく考えて気をつけようと思う。

ハードボイルドGメン’75
Gメン、カッケー!
横並びで歩いてくるあのシーン🎬
何回見ても素敵だな💓
あとの2話も楽しみだわよ💓




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