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ないものねだりの独り言

人のことが良く見える

自分の欲しいモノを手にしているように見える

いいなぁ 私も その場所にいたかったなぁ

でも わかっている

もしも

私もその場所にいられるものなら

とっくにそこにいる

自然とたどりついているはずなのだ

たどりついていないということは

道半ばなのか ご縁がない もしくは 遠い ということ

ひょっとして 無理して しがみついて そこへ行ったとしても

楽しめるかどうかはわからない

今までに これらのどれも 選択してみた

その時の気分と 私の理論的な予想と カンで

痛いことも 苦しいことも バカみたいに恥ずかしいことも

飛び跳ねて喜んだことも うれしすぎて舞い上がったりもした

けっこう いろいろありすぎた

私の見た景色は わりと どこにでもあるような感じで

特別なものはないと 思うけど

当たり前のものではなかったという事だけはわかっている

うらやましがられることも たくさんあったから

でもさ…

私はこの ちっぽけな いいことを掴むために

めちゃくちゃ がんばって 必死で必死で がんばってきたんだよね

人と比べる時間なんてないくらい 疲れてることに気付かないくらい

必死だった

そして キープするために

できる限りの努力を 惜しまない

だから ぱっと見で

あなたはいいね恵まれてるね と言われてしまうと 哀しい時がたまにある

その陰の努力は 計り知れないのだから

ただ

そうやって人は あたりまえのことじゃないんだと 教えてくれるから

肝に銘じておこうと 思ってる 

確かにめぐまれているのかもしれないから

だから 私も あなたのことを 

ただ単に いいなぁなんて 思っちゃいけないと思ってる

思っちゃうんだけどね

あなただって 毎日がんばってる 人知れず こつこつと

私のできない 何かを

だから 私がいいなぁって 感じるんだよね

ないものねだりは

決して悪いことじゃないと 気づく

その人のいいことに 気づいてしまったということだから

だからさ

ちょっとだけ 眺めさせてよ

それだけで 満足だから

私の得ることのできない

あなたのいいこと


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