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脱毛を気にしないにも程がある

たびたび書いているように、私は抗がん剤の副作用による脱毛を全く気にしていない。

ちなみに私はつい最近まで様々なヘアカラーを楽しんできたタイプである。
ピンク、ブルー、シルバーなどなど。
メイクも常にトレンドを意識していて、ヘアメイクアーティストばりのメイクグッズを所持している。
そのくらい見た目には気を遣っているほうである。

そんな私だが、脱毛のことは本当に1ミリも気にならない。
そろそろ回し者だと疑いがかけられそうだが、5千円も出せばリネアストリアのウィッグで完璧に可愛いヘアスタイルを楽しむことができる。

抗がん剤治療が終わればまた生えてくるんだから、気にする必要は全然ない。
だって摘出済みの胸は、二度と生えてこないもん。
それに比べたら、また生えてくるなんて、なんて素晴らしい!!

と言いつつ、たまに生えてこない人もいるらしい。
そうなったら引き続きウィッグを使うから別にいい。

っていうか最近はウィッグもめんどくさくて、帽子だけ被って出掛けることも多い。
先日は夫から「そのキャップだと後頭部に毛がないのが丸見えだよ」と指摘され、「あ、ほんと?アハハハ」で終わった。

そして事件は今日起こった。

郵便物を出すために近所のポストまで行って、ついでにスーパーに寄って買い物をしようと思い、サッと上着を羽織って家を出た。
マンションのエレベーターを降り、マンション内をテクテクと歩き、正面玄関から出て、ポストに向かって颯爽と歩いていた。

すると、すれ違った男性がこちらをビクッとした感じで見た。

……ん?

あ!!!!!!

そこで帽子すら被らずに出てきたことに気づいた。
ハゲ頭で、めっちゃ堂々と歩いていた。
そりゃすれ違った男性もこっち二度見するわ。

今から家に戻っても同じことだし、もういいやと思ってそのまま行動した。
別にハゲてるからって誰かに迷惑かけるわけじゃないし。

これがまた、キレイにツルッとハゲてるならまだしも、うっすら毛が残っててるから見た目的にだいぶ格好悪いんだ。

でもまあいいや、アハハハ〜!

って感じである。

ちなみに最初の頃は自分のハゲ頭を鏡で見るたび爆笑していたが、今は鏡を見るたびに「パンキッシュでかっこいい!」と真剣に思っている。

そして障害があって施設にいる母に電話で「髪の毛がなくなったよ」と伝えたら「でも可愛いでしょ?」と言われた。
その言葉に嬉しくなって、「うん、可愛いよ!」と答えた。

夫からは「オランウータンの赤ちゃんみたいで可愛い」と言われた。

私はハゲても可愛いし、かっこいいのだ。
他人は否定するかもしれないが、そんなことはどうでもいい。
私自身と私の大切な人たちがいいと思ってるのだから、それがすべてである。

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