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抗がん剤全8クールを終えて 〜乳がん術後補助化学療法〜

全8クールの抗がん剤(術後補助化学療法)。
なんだかんだであっという間だった。
始まる前は先が長く感じていたのに、こんなにあっという間だなんて。
同時に、人生の時間もこんなにあっという間に過ぎるのだなと思った。
1日1日を大切に生きなければと改めて思う。

私は去年の夏、乳がんと診断された。
9月に右胸を全摘したのち、11月から抗がん剤治療がスタート。
EC療法(エピルビシン&シクロホスファミド)を2週間おきに4クール、パクリタキセルを2週間おきに4クール、全部で8クールやった。
今日は最後の投与を終えてから19日目だ。

抗がん剤の副作用は個人差が大きい。
自分の場合は軽いといいな〜と思いながら、恐る恐る治療を始めた。

結果として、EC療法は軽いほうだったと思う。
パクリタキセルは、2クール目ではかなり重いほうだと疑われたが、最終的には普通だったのかな。

EC療法でつらかった副作用は以下の記事に書いたが、ひとつひとつの症状はたいしたことがなかった。
便秘で切れ痔になったこと、食欲や味覚の影響で食生活が乱れたこと、この2点についてはすごく嫌だったけど、この程度で済んだのは幸いだった。

パクリタキセルについては以下の記事に書いたとおり結構きつかったが、対処方法を見つけてからはだいぶ楽になった。

そして全クールが終わった今、私には全身が針で刺されているようなチクチクとした痛みが残っている。
これはパクリタキセルの副作用のひとつ、末梢神経障害のようだ。

ジンジン、ビリビリといったいわゆる痺れについては、ピークを10とするならば1か2ぐらいと言えるほどにまでおさまった。
一方でこの針で刺されるようなチクチクは、最後の投与から1週間ほどしてから悪化した気がする。

特にひどいのが手足で、太もも、二の腕、お腹、背中もチクチクする。
定期的にチクッ!チクッ!と針で刺されるように痛む。
チクチクするセーターを着た時にも少し似ていて、痛いと同時に痒いような感じ。

一番ひどいのが足の裏で、少し歩いたあとに立ち止まると激しいチクチクと共に激しい痒みも来る。

主治医から処方された「プレガバリン」は痺れにはよく効いたように感じるが、このチクチクには歯が立たないようだ。
漢方の「牛車腎気丸」も飲んでいるけど、あまり効果は感じていない。

しかし昨日から漢方の「補中益気湯」とサプリの「きのこ習慣」を再開したところ(抗がん剤投与期間中は中止していた)、なんだか急に調子がいい。
これらが効いているのか、それとも時間が経って自然に落ち着いてきただけなのか。

そんなチクチクは置いといて、痺れがほとんどなくなったのは本当に良かった。
特に手の指については、趣味で始めた編み物が効いた気がする。

抗がん剤の副作用による痺れ、痛み、倦怠感などには運動が効果的だと言われているが、編み物は指にとってかなりの運動になっている実感があった。
せっかくなので前回の記事以降に編んだものをサクッとご紹介したい。

小さくて分かりにくいかもしれないが、ハンドウォーマーの写真を見ていただくと爪の状態がいいこともお分かりいただけるかと思う。
グレーのハンドウォーマーの写真は昨日編んで撮影したもので、写真の加工は何もしていない。
これは以下の記事に書いたお手入れの賜物だ。

表に見えない部分にも、抗がん剤によるダメージはいろいろ残っているのだろう。
血液検査をすれば肝臓の値もまだ正常に戻ってないだろうし、心臓もダメージを受けただろうし、抗がん剤をやる前の自分とは明らかに違うはずだ。

それでも思っていたよりは軽く済んで本当に良かった。
そりゃチクチクするのはつらいけど、がんをやっつけることの代償だと思えば何てことはない。

今週、3週間ぶりの診察に行く。
その時に今後の治療方針を決めることになるのだが、どうやらホルモン療法のほかにTS-1という経口タイプの抗がん剤を服用することになりそうだ。

TS-1の副作用には吐き気、下痢、顔や手の色素沈着などがある。
どれも嫌で嫌で仕方ない。
特に色素沈着が地味に嫌だ。
人によっては結構な勢いで浅黒くなるらしい。
服用をやめれば元に戻ると言われているが、戻らない人も少なくないらしい。

それに加えてホルモン療法の副作用による抑うつ、ホットフラッシュ、だるさなどが出た場合、私は耐えられるのだろうか。

TS-1についてはオマケみたいなもので、点滴抗がん剤を終えた私にとって再発予防の上乗せ効果は1%程度らしい。
だから副作用がつらかったら、その時点でやめようかなと思っている。

私の乳がんとの闘いはこれからも続く。
薬を飲むだけでなく、引き続き生活習慣にも気をつけていきたい。

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