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TS-1(飲む抗がん剤)を始める件

TS-1(ティーエスワン)という名前の薬を聞いたことがあるだろうか。
点滴ではなく飲むタイプの抗がん剤で、いろんながん種に使えるらしく、がん界隈では有名な薬のようだ。

乳がんの場合は長らく再発時にのみ使われていたが、1年ほど前から初発であっても条件を満たせば術後補助療法として処方できるようになったらしい。
私のがんはグレード3でKi-67も60%と高値のために適応となった。

ということで、点滴抗がん剤の全クールを終えてホッとしたのも束の間、そこから1ヶ月も経たないうちにTS-1をスタートすることとなった。

TS-1の副作用の中で、吐き気、下痢、顔の色素沈着、この3つが本当に本当に嫌だ。
でも副作用は個人差が大きく、出ない人は全然出ないそうなので、自分もやってみないと分からない。

私はオンコタイプDXの結果、ホルモン療法のみの9年遠隔再発率が22%だった。

点滴の抗がん剤をやったことで、リスクは15%以上低下した。
つまり現在の遠隔再発率は7%以下。

TS-1による上乗せ効果は、そこから1〜2%といったところ。
つまり遠隔再発率は5%くらいになるということだ。

うーん、微妙。
少しでも再発の可能性を減らしたいのは事実だが、副作用が重かった場合は効果の大きさと見合っているとは思えない。
だけどこの1〜2%ってあくまで統計上の数字であって、私個人にとっては効けば100だし、効かなければ0だ。
本当に術後補助療法というのは賭けみたいなところがある。

主治医からは「副作用が軽ければ絶対にやったほうがいいけど、副作用が重ければやめていいですよ」と言われた。
点滴の抗がん剤とは違って、TS-1についてはそのくらいの気持ちでいて大丈夫とのこと。

ということで、とりあえず明日からTS-1をスタートする。
吐き気と下痢も嫌だが、それ以上に顔の色素沈着が嫌で仕方ないので、少しでも予防できればと思ってサンバリア100の日傘、帽子、アームカバーを買った。

サンバリア100の日傘は以前も使っていたので、その効果の高さはよく知っている。
完全遮光100%なのでめちゃくちゃ涼しいし、何より全然日焼けしない。
日焼けしないことで色素沈着の症状が出なくなるわけではないが、多少は抑えられたり、悪化するのを防いだりすることはできるらしい。

あとは日焼け止めをしっかり塗って、家の中にいてもなるべく窓から遠い場所にいるようにしよう。
保湿も大事らしいので、処方してもらったヘパリンを頻繁に塗ろう。

吐き気や下痢はTS-1をやめれば治まるが、色素沈着はそのまま残っちゃう人も少なくないようなので、絶対に避けたい副作用だ。
なんであれ、副作用が出ない人は対策をしなくてもそもそも出ないので、様子を見ていくしかない。

そしてTS-1と同時に、明日からホルモン療法もスタートとなる。
私は閉経前なのでタモキシフェンを飲みつつ、リュープリンも注射する。
今は化学療法の副作用で閉経状態になっているが、生理が再開すると予後が良くないというデータがある。
そのためリュープリンでしっかりと生理を止めることが大事なようだ。

ところで前回の記事に書いたチクチクした痛みだが、やはり「補中益気湯」と「きのこ習慣」を飲み始めてから急に良くなった。
単に時間が経って副作用が抜けただけなのかもしれないけど、とにかく今はものすごく調子がいい。
昨日は韓国から遊びに来た友人を観光に連れて回ったのだが、なんと17000歩も歩いたのにピンピンしていた。

せっかくここまで回復したのに、また副作用が来るのは本当に嫌だなと思ってしまう。
でも軽いことを期待して、明日からがんばろう!

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