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♯30 賃貸派?持ち家派?を語る3つの要素

こんにちは、甘夏です。
前回の記事に引き続き、こちらも先日受けたFP研修の内容をもとに
『住宅取得』についての気づきや感じていることに綴っています。
永遠の論争(?)と言われる賃貸派・持ち家派。これもとっても奥が深い・・・。家を買ったことがないわたしですが、最後にそんなわたしが考えるFPとしての在り方についても綴っています。
👇前回の記事はこちら

①マンション・建売戸建・注文住宅、今どれが一番値上がりしているか知っていますか?

わたし自身は家を購入したことがなく、このあたりの知識があまり無かったのですが、先週受けたFP研修で現在の住宅事情についても学びました。

わたしのイメージでは、注文住宅が一番高く、自分には手が届かない、というものでした。
これからのお話はどれが高いか、ではなく、どれが一番値上がりしているか、のお話になります。

実際は地域によってかなり差はありますが、現在の住宅事情では2010年の不動産比較指数を100とすると、
2023年では
・マンション 193
・土地 115
・戸建 115

つまり、マンションの価格は13年前と比較して1.93倍も高騰しているということです。
土地や戸建ての価格は約1.2倍なのでマンションと比べると、戸建・土地付き注文住宅はそれほど上がっていないということなのです。
当然、地価が急上昇している東京都では戸建てを建てようと思うとこの通りではありませんが、なぜマンションだけが突出して価格上昇しているのかというと地方ではマンションの価格が高くなり、戸建や土地の価格はそれほど上昇しているから、だということです。
つまり、かつては戸建てを建てられないからマンション、というイメージだったのが、今では指数だけをみると逆転している、という状況です。

②同じ条件の物件を購入した場合、賃貸した場合の費用面での比較は?

次に興味深かったのが、例えば同じような条件の物件(マンションの一室)を購入した場合、賃貸した場合での費用面での比較です。
※東京都郊外のとある物件を用いた、あくまでも一例です。
①購入して50年間住み続けた場合
◆価格
物件価格:3,800万円
購入手数料(約10%)込み:4,200万円
◆住宅ローン
金利:2.0%
返済期間:35年ローン
返済方法:元利均等返済
自己資金:700万円   借入金額:3,500万円
総返済金額:4,865万円
◆その他の費用
マンションの場合に考えなければいけないのは
修繕積立金や共益費・管理費です。
これを年間50万円で今後50年間住むと仮定し、2,500万円
=購入してから50年住む場合の総支出合計:8,065万円(頭金700万円含む)

②賃貸で50年間住み続けた場合

・賃貸価格/月:13万円 =年間156万円 ※共益費・管理費込み
→7,800万円
・更新料:13万円×25回=325万円
=50年間賃貸して住む場合の総支出金額 : 8,125万円

完全なる公平な比較ではありませんが、想定される条件で比較をしていくと、最終的な総支出金額の差額は賃貸の方が購入と比較して60万円高い、という結果になっています。
数千万円の支出の中での60万円、となるとその差はわずか、と言えるのではないでしょうか。

③費用面だけでは語り切れないそれぞれのメリデメ

上記では同じような条件の物件(ここではマンション)を購入した場合、賃貸して住んだ場合の費用面での比較をし、仮に50年間住むとどちらもそれほど支出額は変わらない、と述べましたが、当然持ち家にするのか、賃貸にするのかについては費用面だけでは語り切れないたくさんの要素があります。
例えば、
①支出の時期
持ち家:ローン完済後は修繕費や固定資産税のみとなるため、老後の費用負担が軽くなる
賃貸:住み続ける限り継続して一定の支出がかかるため、老後も費用負担が続く
②ライフスタイルの変化への対応
持ち家:一度購入するとライフスタイルに応じた住み替えはハードルが高い
賃貸:ライフスタイルの変化への対応がしやすい
③近隣トラブルや学校関係での問題への対応
持ち家:一度購入すると近隣住民とのトラブルや子どもの学校での問題などによって、居住エリアを変えることのハードルが高い
賃貸:居住エリアを変えるための引っ越しなどが比較的しやすい
④流動性
持ち家:急遽現金が必要になっても、すぐに換金することが難しい
賃貸:住居の住み替えにより差額を捻出することが可能
⑤資産価値
持ち家:住居としてだけでなく、資産になるため、老後に施設入居するための費用が必要になった場合、家や土地を売却することが可能。また子や孫に資産として引き継ぐことができる
賃貸:どれだけの期間家賃を払っても、あくまでも借りているだけのため自分たちの資産にはならない。

FPの仕事は是非を判断するのではなく、顧客の夢や希望に寄り添うこと

わたしは現在30代前半で、周りの友人はちょうど家を建てたり、購入したりする人が多い年代です。嬉しそうに住宅購入について語る姿をみていると、『夢のマイホーム』という言葉が頭に浮かびます。

わたしはリアルな友人の前でFP関連の話をすることは一切無いのですが、もしそうじゃなかったとしても、FPの知識が必要になる場面は『賃貸にするか、持ち家にするかを悩んでいる・その判断材料に悩んでいる人』や『住宅を購入したいけれど、今の暮らしや将来の子どもの教育費や老後費用を考えて本当に大丈夫なのかを悩んでいる人』に対してだけだなと感じます。

なぜなら、持ち家にも賃貸にもそれぞれの良さがあり、それは顧客の中にしか答えがないことだからです。

FPの存在意義は『顧客の夢や希望、目標を実現するための実行計画を立て、それを支援すること』なのだと今回の研修でも教わりました。
それならば、まず一番最初に来るべきものは『顧客の夢や希望・目標』であり、それを時期や資金面を含めてシュミレーションを行い、それに向けてどのような手段をとれば実現できるのかの計画を立てたり、それを実行するお手伝いをするために一緒に伴走する、そんなFPになれたらいいな、なりたいな、と思います。

今回も前回の記事に引き続き、研修でのインプット過多により長々とした記事になってしまいました。
わたし自身の住宅事情はというと、現時点でどこに今後の住まいを構えるのかが全く不透明なため今は賃貸暮らしがちょうど良いのだろうな、と思っています。(マイホームに憧れはありますが、将来いつか住む場所が落ち着いたら、中古の一軒家を購入して、好きにリノベーションできたら・・・なんてことを妄想したりしています。)

最後までお読みいただきありがとうございました🌸


~2023年11月からstand.fmで音声配信を始めています~
お金まわりの話・営業職ワーママとしてのキャリアの話・ここ最近取り組んでいるお片付けの話など、をお話しており、
気がつけばこのnoteの記事よりも配信数が多くなりました!
(最近noteの配信頻度が低いせいもありますが・・・)
ご興味あるトピックなどあれば、こちらも聴いて頂けると嬉しいです♪

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