べつに自分の本質が急に変わるなんてこともなく、相変わらず卑屈で神経質ではあるのだが、メンタルはおおむねヨシ。

　生きてきた中で後悔があるとすれば、20代をドブに捨てたことだよね。これは本当に、後々ボディーブローのように効いてくる呪いだと思う。仕事でも恋愛でも、何にも挑戦せずに若さという希少価値をみすみす溶かしただけで終わってしまったという後悔が今の私に特大級のダメージとなって襲いかかる。
　仕事なんてのは自分自身の努力によるところが大きいのでなんとかなんねん。問題は恋愛。
　30超えて王子様をお求めになってしまうような精神構造に誰がしたか？といえば他ならぬ私自身なのよ。他人を使った自己肯定なのよそんなのは。世界で一番くだらない。
　10代20代前半のうちに掛け値なしに好きな人と思い思われる経験っていうのはしといた方が絶対にいい。そうでないと私のように痛い30超えオンナになってしまうので。

　とはいえね、本当の本当にメンタル瀕死になるほどの大大大大ダメージを受けて再起不能になるかと思った私ですが、己の心と徹底的に向き合い、気の済むまでメンヘラしたところ、今はまぁふつうになりました。
　恋愛を諦めたわけでも、結婚を諦めたわけでもないんだけれど、病的なさみしさに襲われることはなくなったので、なんとしても今すぐ相手を探さなきゃ！！という状態(メンヘラ)からは脱した。

　やっぱりひとりじゃいられないって状態異常だったんだと思い知る。だけど恋愛ってさ、常に相手のことを思えとまでは言わないけれど、完全に相手のことを忘れて過ごして、それで平気なんて、そんなん全然好きじゃないじゃん、とも思う。
　結局は、恋愛においては、いや、結婚においては？自分と似たところのある人でないと長続きなんてしないと思う。
　ひとりでいるより、愛されないのにただ自分だけが一方的に好いているがゆえに関係を切れない相手がいる方がよっぽど、ずっとずっとさみしかった。そりゃメンヘラにもなる。お疲れ様でした。

　メンヘラでいることって体力を消耗するし、世界のすべてを恨むのなんて楽しくないし、本当に「ただ幸せそうにしてる他人」の様子を目にするだけで自殺したくなるから、もう二度となりたくない。

　誰かや何かのための人生なんてないから。自分が自分として生きていくんだから、自分のために生きなくてどうするんだって、心から思う。