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チャーチルに学ぶ

Success is the ability to go from failure to failure without losing your enthusiasm.

Kites rise highest against the wind - not with it.

Many forms of Government have been tried, and will be tried in this world of sin and woe. No one pretends that democracy is perfect or all-wise. Indeed it has been said that democracy is the worst form of Government except for all those other forms that have been tried from time to time.

様々な名言を残したチャーチルですが、
そんなチャーチルの人間的で面白い顔を
描いてくれている本です。

海峡の向こうにドイツ占領下のフランスを望むドーヴァーの砲撃基地へ同道した日。チェカーズに戻ってからの夕食の席で、ホブキンズは、ちょっとしたエピソードを披露した。
基地で作業中の職工がチャーチルの視察に気づいて仲間に声をかけるのが、ホプキンズのところまで聞こえてきたという。
「ほれ、イギリス帝国主義野郎のお通りだよ」と。
それを聞いたチャーチルは、顔をくしゃくしゃにして喜んだ。同席していたコルヴィル秘書官のほうを向いて「うーん、いいね」といった。

112ページ

本の表紙のようなチャーチルの笑顔が浮かびます。
切迫した局面でも、笑顔を忘れない胆力を持ち合わせた
稀代の名指導者チャーチルです。

チャーチルは「ドイツがソ連を攻撃することは確実であり、(そうとなれば)全力を挙げてソ連を支援してみせる」と言った。
英軍情報部からダイレクトに首相へあがってくる情報により、ドイツ軍がフランス、ドイツから東へ、ギリシア、ユーゴスラヴィアから北へ移動しつつあることを、チャーチルは承知し ていた。
6月12日には、ベルリン駐在の大島浩日本大使がヒトラーとの会見内容を東京へ送った暗号電報が、イギリス情報部によって解読され、チャーチルのもとにとどけられた。ヒトラーが 「共産主義ソ連は抹殺されなければならない」といい、大島は「ドイツのソ連侵攻急迫!」と打電していた。
夕食後、首相とチェカーズの芝生を歩いた首相秘書官コルヴィルが、「あんなに反共主義・反ソ連だった首相が、あわてて転向してしまったというのですか」とたずねると、チャーチルはあっさり答えた。
「今は《打倒ヒトラー》しか考えていないね。もしヒトラーが地獄に侵攻するようなら、とにかく、《ガンバレ、悪魔!》と下院で応援するまでだ」

130ページ

さきほどの笑顔とは打って変わって、
力強いチャーチルを垣間見ることができる一節です。
「ガンバレ、悪魔!」の件などは「そこまで言うか」という声も出てきそうですが、
それだけ振り切って物事を判断する思い切りも大事ですね。
清濁併せ吞む器の広さを、学ばせてもらいました。

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