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公立高校の教員です。何かを変えたい、変えなきゃまずい、と思いながら、日々過ごしています。

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    読んだ本を簡単に要約している記事です。ざっと見返す時にたまに見ます。

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カルチャー・ショックは留学だけ?

Chat GPTによるサイトの要約あと10日もすれば、新年度が始まります。 私は幸にして異動もなく、現在の職場で引き続き楽しみながら働くことができます。 一方で、4月1日から新しい職場でスタートを切る人も多くいます。 当然、生徒は新しい環境で新たなスタートを切ります。 息子も、4月からは小学生。親として心配は尽きません。 北海道大学学生相談総合センターのサイトを引用しました。 ハネムーン期→カルチャー・ショック→回復→適応 この4段階で異文化へ適応していくと紹介されています

    • ただ効率を求めるだけが働き方改革なのか?

      働き方改革の足しになればという内容です。 「こんまり」こと近藤麻理恵さんと ライス大学経営学教授のスコット・ソネンシェインさんの共著。 こんまりメソッドを働き方に取り入れた内容です。以下、抜粋と感想を。 年間10兆円規模の損失が生じている。 探す時間を減らし、その分生産性が上がれば、 どれだけ働き方が改善されるか、ワクワクしますね。 ある高校教員は、この問いを繰り返し、書類を整理することで、 ファイルキャビネットまるまる2つ分をからにしたそうです。 私も感化されて、A4用

      • 自分自身に責任を

        「手が痒い」と気づいた時に手を打っていれば、 ここまでのことにはなっていなかったかもしれない。 右手が腫れてしまった。 一昨日の昼間におそらく虫に刺されたのだろう。 少し痒くて掻いてしまった。 その後、一気に赤くなり、 そして、腫れ上がった。 冷やしてみたが、効き目はなく。 昨夜、軟膏を塗ってみると、 やっと落ち着いてきた。 この症状を調べる過程で、 セルフメディケーションなる言葉に出会った。 WHOの定義では、 「「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手

        • こんな授業をしようと思います。

          「大量殺人を防ぐ為なら拷問は許されるのか?」 授業で生徒に問いかけていこうと思います。 ちなみに、 このように、別の考え方を提示する場面も追加していきます。 そして、 を提示して、Microsoft Formsで意見を集約。 それを踏まえて議論するような授業展開です。 ポイントは、これまで学習してきた「功利主義」と 日本国憲法でも保障されている「人権」のバランスを どのように生徒が捉えようとしているか。 答えが無いですから、それぞれの主張の筋をきちんと 捉えながら、違い

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          38本

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          ルーズヴェルト・ゲーム

          半沢直樹シリーズは、リアルタイムで見ていた。 その他の池井戸シリーズは、実は見たことがなく、 たまたま目についたのがこの本だった。 自分が野球をしていたこともあってか、 スラスラと読み進めながら、共感できた部分を紹介する。 高校の部活でもそうですよね。 いわゆる「野球バカ」になってはいけないということを 作者は言いたいのかなと思う書き振りが所々あります。 劣勢になってからが人間の真価が問われます。 逆境を乗り越えようとするだけの人間力、 どのようにつけていくことができるか

          ルーズヴェルト・ゲーム

          人にやさしく

          「自分がされて嫌な事を他人にしない」 とてもシンプルで、抽象度の高い名言です。 さらに抽象度を上げて「恕」の一文字に凝縮しているのもすごい。 恕は「心の如し」と書きます。 淀みのない、透き通った心を抱いて、 物事に処することができれば、きっと良き人生をおくれるだろう。 そう頭の中では思っているのですが、なかなかに難しい。 学校では、良かれと思って小言を言ってしまうし、 家庭では、しつけも必要だとついつい叱ってしまう。 でも、それって自分がされて嫌なことだったりするんです

          人にやさしく

          Talent<Grit

          2週間前の記事で触れた動画について少し考えてみようと思います。 高校1年生に、これからの学校生活を過ごす上で、 エールを送りたいと思い紹介した動画がこちらです。 彼女は、アンジェラ・リー・ダックワースさん。 経営コンサルをしていましたが、 27歳のとき、NYの中学校で数学の教師になりました。 その時に、成績が良い子どもが必ずしも IQが高い訳ではないことに気づいた彼女は、 その後大学院で心理学を学びました。 そこで発見したのが、「やり抜く力(Grit)」こそが、 成功

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          登校拒否はいつから不登校になったのか

          なぜこんなことを思ったかと言うと、 以前に「ポリティカルコレクトネス」を知ったからである。 看護婦→看護師(2002年) スチュワーデス→客室乗務員(1996年) 伝染病→感染症(1999年) といった具合に、結果として変更された名称もある。 自分のフィールドで考えると、 登校拒否→不登校 が思いついたので、調べてみた。 どうも、1998年以降に「不登校」となったらしい。 2000年前後に、色々な名称が変わっていることは非常に興味深い。 なぜこの時期に変化しているのだ

          登校拒否はいつから不登校になったのか

          利他はどこにでも見出せるもの

          私が私淑する稲盛和夫さんが常日頃口にしていた「利他」。 料理と利他を結びつけるという一見すると「ん?」と思う本が 「料理と利他」(土井善晴・中島岳志、2020)です。 食材と同じように、仲間を尊重し合い、 「和えた」チームづくりを心がけたいな。 科学(合理性)だけではいけないと感じました。 「朝飯前」と相手に言うだけで利他になる。 もう目から鱗です。いろんな見方がある。 今まで何の気無しにしていたこと、してもらっていたことも 視点を変えてみると利他につながっているのかもし

          利他はどこにでも見出せるもの

          結ばれていると願いたい

          「男爵芋」の語源が、川田龍吉だと知らず、 何となくタイトルが面白そうで手にした。 読み進めるほど、二人の人生のドラマがありありと 浮かんできて、晩年の姿には思わず涙しそうになった。 何通にも及ぶ手紙でのやりとり。 今の時代であればLINE? 海外の場合はWhatsAp? 手紙だからこそ「待つ」ことができる。 即時性のあるSNSでは、「焦れったい」は死語? 読みながら「舞姫」を思い浮かべた読者も多いだろう。 豊太郎に見捨てられたエリスの気持ち。 龍吉への手紙を書かなくなった

          結ばれていると願いたい

          「空が青いから白をえらんだのです」

          学校の図書館にあり、何気なくてにとった本。 気がつくと、一気に読み終えていました。 「光に向かって伸びる種」は誰しもが持っているはず。 でもその周りを覆っている何かに目がいってしまう。 だから「〜しなさい」「〜はだめ」と ネガティブな声かけが増えてしまいがち。 それじゃ、種が伸びる訳が無い。 タイトルの言葉は、受刑者の一人がコメントしたものです。 この本を読むと、言葉の持つ力を、 今一度信じてみようかなと思えました。 どんなものでもいいから、 心の底から出てくる言葉を待ち

          「空が青いから白をえらんだのです」

          涙を虹に

          朝から学習ドリルに苦戦中の息子。 泣きながらも机に向き合う背中に、 この歌を送りたいと思います。

          涙を虹に

          初めて親として学校行事に行ってみたら学び多き場だった

          昨日は、息子の授業参観&懇談会&PTA総会でした。 校種は違えども同業者ということもあり、 お休みをいただいて偵察に行ってまいりました。 まずは授業参観。小学校1年生の国語。 入学してまだ2週間で、どんな授業をするのか。 「たんたん たたたん」から始まり、 リズミカルに音読を進める子供たち。 先生のガイドで、立ったり座ったりしながら、 あるいは読むところを分担しながら、 何度も何度も「たんたん たたたん」を繰り返す。 上手にできたら「Good Job!」と声を掛け合う。

          初めて親として学校行事に行ってみたら学び多き場だった

          ノーベル賞受賞者が語っているのは、結局は当たり前のこと

          テレビの向こう側にいる人は、 どこか遠くの存在、特別の存在。 そんな風に感じてしまうことはよくあることです。 しかしながら、同じ人間であることには変わりなくて、 同じようにどこかに悩みを抱え、 それを乗り越えてきている訳です。 「「大発見」の思考法 iPS細胞vs素粒子」(2011)で対談されている 益川敏英と山中伸弥のお二方の言葉から、 どのように困難を乗り越えることができるか、 その生き方や考え方を学んでみたいと思います。 かつての勤務校で仕えた上司(校長)から、 事

          ノーベル賞受賞者が語っているのは、結局は当たり前のこと

          石高制の復活に興奮した

          歴史の教員として、大変興味深い内容です。 あの石高制が、現代に復活する。 そもそも石高制とは何か。コトバンクにはこう記されています。 簡単に言うと、お金も一定流通はしていたけれども、 収入は石高で決定され、それに基づいて税金などを負担するというものです。 (本当にざっくりとした説明なので、細かいことは目をつぶってください。) 江戸時代の根幹をなす制度であり、 大名の序列(江戸城での服装や大名行列の規模など)も この石高によって決まっていました。 それが、現代社会に復活する

          石高制の復活に興奮した

          社会はどんな子どもを育てたいのか

          「勉強ができる子は何が違うのか」(榎本博明、2023)を読みました。 学校で生徒に対して、家庭で息子に対して 何か参考となる情報があればいいなという思いでした。 実際に読み進めると、それだけでなく、 社会の在り方や人生の生き方と多岐に渡り考えを深めるきっかけとなりました。 学校では「社会で通用する人材を育成」なんてよく言っています。 保護者もその言葉を聞いている時には「そうよね」という顔で聞いてますが、 実際に我が子が指導されたとなると、別物なんですかね。 どこでこ

          社会はどんな子どもを育てたいのか