ルールはそもそもなんのためにあるのか(住吉雅美、2023)

今日の日本のように、若者の将来の見通しが全くたたない政策が行われている状況下で、子をつくるための異性単婚制を避ける人々が増えるのは至極当然だ。特定の結婚のみを法的に強要することと、人口増加政策とは切り離して考えるべきである。現代では子を増やすための手段としては、自然分娩だけではなく、人工授精など生殖医療技術の活用も十分考えられる。

フランスのように、柔軟な結婚観が根づけば、
日本の出生率も上昇に転じることがあるのでしょうか。
北海道では、同性婚に関する判決も出ています。
日本も価値観を転換する局面となっていることは明白です。

定着したルールを変更させるためには、罰則を設けて命令したり、「こうした方が効率的なんですよ」「みんなのためになるんですよ」と口を酸っぱくして説得したりといった方法だけでは限界がある。
逆に人間の利己性を利用した方がいい。これまでのやり方を変えた方が自分自身の利益になる、また身近な人々との長期的な関係をよい状態で維持する、ということを経験させ、実感させる方が効果的なのである。

「自分にいいことがある」というアプローチ、
本当に大切ですよね。
どうしても、説得モードに入ってしまうことが多いので、
ぜひ参考にして、セールスマンの視点で提案することを心がけます。

「要請」「推奨」って便利な言葉だ。なぜなら命じた側が一切責任を取らなくていい言質だから。
「守るも守らないもあなた次第。結果どうなっても、あなたの自己責任です から」という意味がそこに含まれている。
だったら要請された側は、自分が生き延びるために頭を使うしかない。この国ではこれからそうしよう!

「自分の頭で考える」本当に大切なことです。
日本人はこれまで、空気を読みながら忖度しながら、
同調圧力に屈してきた歴史があります。
(「深読みできる」「汲み取ることができる」というポジティブな評価もあることは事実)
とはいえ、それだけでは世界で戦えない気もしている。

先にも言ったが、「少子化対策のために、子育て支援をする」という考えが、そもそも理論破綻だ。
すでに子供がいる家庭に支援をしたところで、いつ廃止されるかわからない場当たり的な政策が、これから子供を産むかどうか考えている人々の決断には1ミリも響くわけがないだろう。
しかも少子化対策でばらまかれた金で生まれた子が、その分を将来社会保険料や税金で支払わされるのだ。

「結婚ありき」から脱却することが大切なのでしょうか?
確かに、今のやり方は、すでに詰んでいることはおそらく間違いないです。
でも、次の一手があるのかしら…
と嘆いていても、何も変わらないので、私は目の前の生徒にこの危機感を共有し、
彼彼女らが、日本を改善する志士となることを期待しています。

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