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仕事を増やす

こんにちは。仕事が増える人がいます。どういうことか考えてみます。

仕事が増えるタイミング

何か新しいことを始めるとき、従来の仕事に加えて新しい仕事が増えてしまう場合があります。また、通常業務で問題が発生したときに、確認項目を加えたために仕事が増えてしまうことがあります。これをそのまま受け入れた場合に仕事が増えます。

断る人、断らない人

新しく仕事が増える場合、断る人と断らない人がいます。どちらかしかありませんね。どちらもそれほど根拠があって断ったり受け入れたりしているわけじゃないです。断る人は、自分の仕事じゃない、仕事を増やしたくない、これ以上出来ない。その程度の思いです。しっかり今の業務時間を計算しているわけじゃないです。
断らない人(受け入れる人)は、頼まれたら断れない人、仕事と言われれば何でもやるべきと思っている人、自分がその仕事にふさわしい立場だからやるべきと思っている。そんなものです。

時間は有限

実際に仕事に使える時間は限られています。1日24時間の中で、1日中仕事ばかりしている、という人でも24時間は超えられないし、従業員であれば法律の規制があります。
問題の対策として、その部分に確認を入れる、ということをやりがちです。あまりオススメではありませんが、仕方ないこともあります。その確認作業の時間は考慮しているでしょうか? 確認作業を入れることで他の作業、製品品質への悪影響は無いでしょうか? あまり考えずに確認作業を入れれば良い、と考える人は多いです。確認作業などに追加を繰り返し、その作業時間を考慮しない場合、蓄積された追加作業に時間を取られることがあります。そうやってちょっとした確認作業を入れることを問題解決策にしている組織はそれがクセになっています。大量のちょっとが積み重なって、それなりの作業時間になっています。

仕事が増えることを認める

現状の業務が上手くいかないことの原因が作業方法にあり、作業員がちょっと手を加えれば解決することであっても、それは仕事が増えるということを認めなければなりません。作業員側がそれくらいなら従来通りに出来ます、と言ってもそれを受け入れてはいけません。確実に作業は増えているのです。そのためのコストは必要なのです。

うまい解決策もある、かもしれない

作業に失敗したのは失敗した作業員が悪い、確認を怠ったのだ、という原因にしてしまうことを日常としている組織があります。ちっとも珍しくありません。そうなると対策はダブルチェックだの、チェック項目を増やすだの、やることを増やしがちです。仕事を増やすことで対策をした気分になりやすいですが、実際には仕事が増えるので他の仕事の質が下がりやすいです。

私が経験した「うまい解決策」は、その業務をやめたことです。他社が作ったものを充填する仕事がありました。納品されたものは開封して微生物検査を行なっていました。充填後の製品で微生物汚染が確認されました。恐らく、納入時の検査で汚染されたのだろうという推測です。そこで、サンプリング時の場所はどうだ、服装はどうだ、あれこれあったのですが、製造元自身が検査をして保証しているんだから、納入時の検査はやらないことにしました。充填後の製品に汚染があったときに調査すれば良いとしました。汚染リスクは無くなるし、作業自体無くなるからラクです。必要なら、充填作業時に微生物検査用にサンプリングすれば良いのです。
そんな都合の良い解決策はなかなかありませんが、視点を変えてみる、ということも必要です。

責任感

責任感の強い人は気をつけて欲しいです。責任を持って仕事をする、という曖昧なわりにしっかりしていそうな言葉に注意です。
作業手順が明確になっていなくて、作業手順書を作る仕事がありました。無いからとにかく作る、というスタイルのもと、手順書を見ても作業のやり方がわからないものが多数作られました。それを反省して、上位職に確認してもらうことにしました。さて、確認する場合、軽く読んで問題ないとする、または読まなくて承認だけする、なんて人も多くいます。実際にその手順書に従ってできるかどうか、までやる人もいます。私はそういうタイプでした。まあ、時間が足りません。起きている間はチェックして、こう直そう、こっちはこれを入れて、と生活メチャクチャです。
責任感を持って人員、時間を確保するのは会社側です。テキトーな手順書で良いならそうすれば良いです。ただし、「今は」とりあえず作るけど、「後で」しっかりしたものを作り直す、というスタイルはほぼ無理です。もう、そういう体制が出来てしまいます。それでも、すぐに形だけでも整えて、後で、というならスケジュールを作ります。いつまでに、いい加減な手順書を作る。その後、いつまでにしっかりした手順書を作る。組織全員で気持ちを切り替えることができれば出来ます。厳しいですよね。

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