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コロナで移住!メリット・デメリット、実際の暮らしぶりは? #テンカイズ

新型コロナウイルスの影響もあり、大きな変化がもたらされつつある日本の働き方。
テンカイズでは、仕事と旅行を兼ねた「ワーケーション」、地方や海外への移住を取り上げてきました。

そして今回ついに、番組プレゼンターの野村高文さんが移住!
リアルな移住エピソードを聞きました。


1. 都内から1時間の土地へ。土地探しで野村さんが重視したのは?

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宇賀:いつ移住を決断されたんですか?

野村:去年の10月ごろです。
テンカイズでも6月にコロナ後の移住を取り上げていて、その時期から動きたい気持ちはくすぶっていたんです。数カ月間、いろんなところを見ていました。

宇賀:どうやって探したんですか?

野村:めちゃめちゃ普通です(笑)
インターネットで探して、その土地に行ってみて、車を借りて周囲を回る。フィーリング的に良いのか悪いのかを感じていくプロセスを繰り返して、絞っていきました。都内からの距離は同じでも、街の雰囲気が良くないところもあれば、雰囲気が明るくて人の表情も良いところもありました。

あともう一つ気にしたのは、子どもがどれくらいいるか。お子さん連れがたくさんいるところは、この先も街が元気でい続けるんだろうなと。

宇賀:なぜ最終的に茨城に?

野村:一つは距離都内から1時間ぐらいで探していた中で、私が選んだ場所は交通の便も良く、都内まで来るのに電車で1〜2本です。

もう一つは、全体的に街が新しいのも理由でした。元々は農村だったそうなんですが、ある線路が通ってから、新興住宅ができたような土地なんです。

宇賀:物件はどうやって探したんですか?

野村:SUUMOなどの不動産サイトで。何件も物件を見ていると、土地ごとの相場も分かってくるんです。
今回はDIYにトライしようと思っていたので、そこも検討しながら。

宇賀:戸建てで買ったんですか!?

野村:そうそう。中古で割と古めの戸建てを。
古い物件でも、壁紙を変えたり、床を変えたり、ペンキを塗ったりすれば綺麗によみがえると思えたものを買いました。

宇賀:自分でやるんですか?

野村:一部屋は自分でやりました!でもそれで心が折れました(笑)
ペンキを塗るのってすごく大変で……残りはリフォーム業者さんにお願いしました。

見た目の汚さ・古さがあると、物件の価格って全体的に低くなりますよね。ただリフォームした後のよみがえり方は、物件ごとに大きく異なる。手を入れれば綺麗になる物件が世の中に溢れていることは、今回の家探しの過程で気づいたことの一つです。


2. 移住して発見したこと。メリット/デメリット

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宇賀:実際に住んでみてどうですか?

野村:いろんな発見があります。
まず一つは、空間が広い、混雑していないだけで、人間は開放的になるということ。街にしても、道路にしても、ショッピングモールやレストランなどのお店にしても、人口密度が低いんです。過疎なわけではなく、東京よりも人口密度が低いから、空間を贅沢に使っている。それだけで気持ちが前向きになるというのが、一番大きな発見でした。

もう一つは、生活リズムが地方に寄りました。夜が寒いんですよ!
東京よりも北の方なので、夜は氷点下まで下がる日もあります。そうすると、日中に行動するようになるんです。
東京にいた頃は夜型で、深夜3時くらいまで仕事をして、6時間くらい寝て、9時ごろに始動する生活をしていました。でも茨城だと物理的に夜が寒いので、早く寝るようになりました。逆に朝は日の光が差し込んでくるので、朝早く起きるように。

あと、街の雰囲気が東京と3時間の時差があるなと感じています。
茨城の夜10時の車の通り、街の街灯の付き具合は、東京の深夜1時ぐらい。夜10時になると、ほぼ真っ暗。そうすると、自然と自分の生活リズムが移っていきましたね。

宇賀:早寝早起きになって、健康的な生活になったんですね。

野村:東京は便利です。歩いてコンビニに行けたり、電車も24時過ぎまで終電がありますから。ただ常に電気がついていることで人間の体内時計が狂っていたんだなということは、実際に行ってみて気づきました。

宇賀:逆にデメリットは?

野村:デメリットも、いくつかあるかなと思っています。
一つは、フットワークの軽さ。私みたいな仕事は飲み会の場で情報交換をして企画を決めることが宿命的です。車生活になったこともあり、ハードルが上がりました。アルコールが飲めなかったり、「今から来いよ」という誘いには対応できません。フットワークの軽さを求められるシーンでは、少しビハインドしています

もう一つは、コロナ禍のリモートワークの出口がどうなるのか
現状、私も家族もコロナ禍だからリモートワークで仕事ができています。しかしコロナが収まって元の日常が戻ってきた時、リアルで会ったり話したりすることが重視される流れになれば、必然的に東京に行かざるを得ません。
ただ、もうその時はその時に考えようと思っています。「茨城にいるキャラ」になれば、そう簡単には呼び戻されないだろうと(笑)


3. 移住で発想が自由になる

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宇賀:金銭面とかも変わりましたか?

野村:本当に下がりましたね。
古い住宅を安く買ったので、ローンにすると微々たるものですし。車を新しく購入したので、そのコストは上乗せになりましたが。でも全体的に生活コストは3分の2くらいになりました。

今回、引っ越しの過程でモノをたくさん捨てたんです。
生活コストが低くなって、モノが減ると、なんだかすごく自由になった感じがする。背負うものが少なくなった感じがするんです。自分の感性に基づいて物事が選べる心理状況になったような気がしました。

固定費は人間の発想を縛るんだなというのは、感じましたね。

宇賀:とりあえず「家賃と光熱費はこのぐらいかかるから」……って考えますもんね。

野村:そうすると「これだけの仕事は絶対しなきゃいけない」っていうのが出るじゃないですか。
自給自足の生活ではないのでゼロにはなりませんが、マストな仕事量が以前よりも下がるだけで、発想は自由になりますね。

宇賀:発想が自由になる。

野村:金銭的なことやロジカルなことよりも、エモーショナルなことの方が変化が大きかったです。
大前研一さんがおっしゃっていたことですが、「人間が変わるためには、場所か、付き合う人か、使う時間のいずれかを変えなきゃいけない」。その三つの中だと、場所が一番やりやすいです。付き合う人は簡単に変わらないし、時間もその人に染み付いているものなので簡単に変えられませんが、引越しならできる。

宇賀:場所を思い切って変えれば、付き合う人と時間の使い方も変わってきそうですね。

野村:物理的に場所が変わって、付き合う人や時間の使い方が変わる可能性もある。そうすると新しい企画も立てられるようになるかなと思ったんです。身軽になって、別の場所から新しい価値を発揮したいなと思ったというのが本音です。

宇賀:ありがとうございます。野村さんの移住体験が今後どうなっていくのか、テンカイズとしてもきちんと追っていきたいと思います!今回は野村さんの茨城移住体験記でした。


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