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ライフエンディングサポート

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人生最終盤を社会でどう支えるかを考えたい。死に関すること、介護のことなどをテーマにした文書をまとめます。
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2021年4月の記事一覧

「家族に頼れない私」自治体が支えるエンディング

(*この原稿は、毎日新聞WEBでの筆者連載「百年人生を生きる」2019年5月10日の記事です) 一人暮らしなどで家族に頼れない高齢者が増え、入院する際の身元保証や葬儀、納骨や死後事務などをサポートする事業が広がっていることを前回「最期まで安心できる『おひとりさま』の身支度とは」で紹介した。今回は、市民の「終活」を自治体が支援する、新たなサポートの形を紹介する。神奈川県横須賀市が2018年5月に始めた「終活情報登録伝達事業」(通称「わたしの終活登録」)だ。墓の所在地や遺言書の

最期まで安心できる「おひとりさま」の身支度とは

(*この原稿は、毎日新聞WEBでの筆者連載「百年人生を生きる」2019年4月24日の記事です) 入院時や施設に入るとき、身元保証人を求められる場合がある。あなたには頼める人はいるだろうか。また、自身が亡くなったあとのさまざまな死後事務手続きや遺品整理などを、託すことができる人はいるだろうか――。こうした身元保証や死後に必要な手続きは、以前は家族がすることが当然と考えられていた。しかし、「おひとりさま」高齢者らの増加を背景に、それらを請け負う事業が広がりをみせている。「生前契

第二の人生「会社ではなくボランティア」という選択

(*この原稿は、毎日新聞WEBでの筆者連載「百年人生を生きる」2019年4月11日の記事です) 高齢化に伴い、企業では定年延長や再雇用が広がる。社会とのつながりは「やはり仕事」というシニアも多いだろう。そんな中、働く場を企業や行政からNPOなど市民セクターに移すなど、定年前後を境により一層「社会」を意識した生き方を選ぶ人も目立ってきた。 定年後の生活についてフリートーク 東京都文京区本郷にある老舗旅館の一室で、2019年2月17日、50代から60代の男女11人が車座に座っ