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手のひら先生の高麗手指鍼療法 25   東洋医学では神経を見落としたわけではなかった 手のひら先生スタイルの高麗手指鍼療法の基本理念について(2)

イチロー選手をしたって大リーグに行って活躍した、川崎宗則選手が自律神経の病気で苦しんでいるニュースを読みました。

驚きました。帰国した時に神経の病気に悩まされているというのは知っていましたが、その後台湾野球で活躍していると聞きました。

自律神経の失調で体が自由にならないらしいです。健康の塊みたいなプロ野球選手でもそのようになるとは驚きです。

西洋医学では治せない病気なのですが、漢方薬や鍼灸の治療は試さなかったのでしょうか?

西洋医学が真っ先に批判するの古典「素問霊枢経」には神経が描かれていない

大正時代からでしょうか東西医学が批判の応酬をしていたのは。

東洋医学はすべてのことが、二千年前に書かれた「黄帝内経素問霊枢」を踏襲することでしたから、そこに描かれていない神経の分布を指して批判の根拠としていました。

これに対しては東京大学加納喜光教授の「中国医学の誕生」に書かれているように、「素人の内科医が見よう見まねで解剖を行った結果見落としたのだろう」が正しいのかもしれません。

治療家の中でも三焦経心包経を批判する無知

素問霊枢経には実際には存在しない、三焦経と心包経と言う想像上の臓器が描かれています。

だから東洋医学は胡散臭い医学だというものがいました。

私は古代の東洋医学の治療家たちが馬鹿なわけではないところから考えました。その結果彼らは理屈をこねまわしたのではなく、治療を行う中でどうしても解決できないのでこの臓器を考えて問題を解決したと考えたのです。

私の場合は勿論そこに交感神経・副交感神経を内包していることも検証してですが。

すると理論通りになるのです。でっち上げた臓器ではなかったのです。

経絡の存在を身内のはずが批判するのはなぜ

鍼治療かなら経絡の存在を否定できません。なぜなら治療のバイブル「黄帝内経素問霊」には気のことしか書かれてないからです。

気を否定することは東洋医学ではないことを明らかにしていることなのです。

私の鍼治療は単なる西洋医学的物理療法です、と言っていることになるのです。

鍼灸雑誌に投稿したことがありました。論文はすぐ返却されました。「経絡なんて誰も証明したことのないものの論文は載せられない」という事でした。専門雑誌がです。

経絡という気の流れ道を使って治療家は2000年以上治療を行ってきました。

科学的には証明できません。それは感じるものだからです。共通感覚を備えた者たちだけが気を感じ経絡を信じられるのです。

この気の流れの異常を感じとってバランスを整え治療するのが東洋医学の治療になります。

その経絡には自律神経の調整もできるものなのです。

それで治療家たちはあえて神経を見つけそのためだけの治療法を考えることはなかったのでしょう。

自律神経を調整できるの鍼治療だけ

自律神経を発見したのに西洋医学では治療ができません。

勿論漢方薬でも自律神経だけをターゲットにする処方はないはずです。

先年亡くなられた新潟大学安保徹教授の提唱された「爪もみ法」は、鍼灸師が瀉血をするてのツボを使って副交感神経を元気にさせるというものでした。

鍼治療家の世界では常識でしたが、西洋医学から光を当ててくれたことは画期的なことでした。

さらに瀉血で副交感神経が元気になると、がんも治せるという事で爪もみ法はブームにもなりました。

それでも交感神経を抑制する方法はありませんでした。

私の研究では経絡の中に自律神経も含まれると分かったことで、交感神経の抑制も簡単にできることが分かりました。

交感神経を抑制し副交感神経を同時に賦活することで病気治療がより効果的になったのです。

人間の身体はじっくりと見れば良くできているのです。

実は神経があって経絡が出来るのだ

前から疑問だったのは経絡上に向きを逆にして鍼を刺す技術のことでした。

川の流れをイメージして、上流に水を止める杭を打ち、下流に水の流れを早める杭を打つことを治療で行うのです。

相反することを行っても治療効果が出るのはなぜでしょうか?

これは神経の働きを無視しては説明できません。

このことはまた別の機会にいたしましょう。


まとめ

1、昭和の時代の西洋医学の批判、東洋医学の中の論争は無知の産物
2、分かっていない部外者は論争するな
3、素人が幅を利かす世界
4、手のひら先生スタイルの高麗手指鍼療法で行うと、自律神経をの調整は簡単
5、まだまだ謎の多い経絡

私のホームページはこちらです。「手のひら先生のリウマチ相談室」


次の本は「手のひら先生スタイルの高麗手指鍼療法」がどのようにして生まれたのかを書いたものです。
他の鍼灸書のようにこのツボを使えば治るというような本ではありません。手のひらのツボのことや治療法については
「高麗手指鍼講座」柳泰佑著 たにぐち書店 刊 日本語訳がありますのでご覧ください。鍼灸は見たり読んだりしても身につくものではありません。

一般の方には病気を治す鍼治療とはどういうものか理解できるように書いてあります。さらに私なりの簡単自律神経調整法を図解しております。

サポート頂いたら最先端の医学雑誌と、最先端の進化論本を購入し難病治療研究に役立てる予定です。