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『如月』が終わった。その感想。

僕にとっての2月が終わった。

2月に何をしていたか、という話をざっくりまとめると、
・ぼっちの企画を練って、物語をひとつ連載し、七転八倒しながらなんとか完結させました。
という感じだ。下に添付したのは企画のフライヤーのようなもの。
フライヤー表紙

フライヤー後編

これを作っている時が一番楽しかったかもしれない。

とかなんとか、なんとか企画自体は完結したので企画中に思ったことや、終わってから思ったことをつらつらと書き連ねていきたい。

Wordで1.5ページの企画書から、全ては始まった。
夜中の自分からの無茶ぶりとも言う。
空間の構築、そしてその空間の共有を主題とする企画。それはそのまま作り手側の核として意識していた、と思う。

そもそも発端は三次元のイベントに参加できない、というフラストレーションだった。おうちで過ごすことを推奨する世界観になってしまった以上、コミティアや夢であるデザフェス等への参加は当然のように絶望的で。在宅でキーボードを叩きながらそういうイベントの面白さについて考えていた。
そして面白さのひとつに、自分の空間というひとつの作品を他人と共有できる面白さがあるのでは?と思ったのだった。

イベントにおける自分のスペースは、謂わば自分の城である。自分の好きなカタチに組み上げられて、自分が好むものだけ置く。そんな素敵な城。それを他者と共有することは、刺激的でとても楽しいことだ、と思う。

だから、それを再現してみたくなった。自分でスペースを作り、リアルタイムで反応をもらう。物語は自分が物書きである以上つけなければならない使命があるからつけるとして。どうすれば没入感が湧くだろうか?と考え表現方法を模索した結果、ストーリーが異世界転移系になったり、動画撮影・編集に行き着いたり。

登場人物の性別を確定させなかったのもその一環だ。
主人公や店主、管理人や石。それぞれ個々の性格はあれど、具体的な姿の想像は読み手に委ねた方が、その世界に入っている感覚がするんじゃないか?と思ったのだ。これが実際とても書いていて難しくてヒイヒイ言っていたのだけど、本当に完結できて良かったと言わざるを得ない。大変だった。

そして表現を小説のみに絞らないようにしたのはもう一つ理由がある。
単純な話、僕は飽きっぽいからだ。
小説だけにしたら、会期中に飽きが来るし、絶対にスランプで書けなくなる。それで完結できなかった企画が心に刺さり続けていたから、なんとしても完結させなければ。そう思った結果の動画編集というお口直しだった。

動画編集は新鮮だった。とはいえ一切やったことがない訳でもなく、初歩的なノウハウは身についていたから、後はTwitterに載せられる長さにまとめるだけだったのだけれど。Twitterの動画の長さは良い。編集が嫌いにならない程度で切り上げることができる。詰め込みすぎたり、こだわり過ぎたりしてしまうのが自分という人間の「さが」だったのだけど、1分半なら詰め込むにもこだわるにも限界というものがある。さらにエンコード時間も短くて済むのもストレス軽減に多大な影響を及ぼし、動画編集のうまみの部分だけを味わえた。だからこそ、この企画は完結できたのだと思う。

そしてその物語の内容だが……力不足をひしひしと感じた。表現しきれなかったこと、回収できなかったこと、多々あった。けれどそれも致し方なかった、と思う。自分の現在の文章力はその程度だ、という実感も湧いたし、だからといって卑下している訳ではない。何しろ完結だけはきちんとできたからだ。つまり、連載を書くと自分はこれだけのパフォーマンスが出力できる、そしてなんとか完結はさせられる、という現状の認識ができたのだ。

これは大きな前進だと思っている。頭の中でいくら完結させる自分を思い描いても、実際手を動かして得たものこそがかけがえのない学びとなる。
これからの研鑽のためにも、重要な体験だったと胸を張って言える。
本当に、完結できてよかった。

さて、まだ色々書きたいことは出てくるかもしれないけれど、終了後の感想としてはこれで一区切りにしたい。
楽しかった。苦しかった。面白かった。難しかった。完結できてよかった。
以上!感想終わり。

最後に、ご覧頂いた方々に最大の感謝を。
ありがとうございました!!!

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