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新型コロナ第三波?夫婦揃って陽性になった話。【後編】

こんばんは、カワダマです。
新型コロナ陽性になりまして、夫婦でホテルに隔離された話の後編です。

発症から陽性確定まで
体験記前編はこちら

【いざ、ホテルへ】
11月23日(月)夕方
保健所の言う通り、お迎えの運転手さんから電話連絡。
「TOKYO2020」と書かれた白い車がマンション前に来ていた。
透明のビニールで運転席と、各座席は完全に仕切られ、すでに1人が後部座席に座っており、3人まとめてホテルに移送される。

大きなスーツケースをどうしたらいいのか分からず、運転手さんに尋ねたところ

「わたし、患者さんの荷物は触ることができないので、自分で入れてもらえます?」

と、運転席から少し窓を開けた状態で大声で指示される。

あまりの大声に、通行人が一斉にわたしと夫の方を見た。

(え、自分でなんとかするつもりだったけど、そんな大声で言わなくても…)

と、車の後部トランクを開けようとしたらそこにはテプラが貼ってある

「患者さん以外の開閉禁止」

※正確な文章は忘れたけど、とにかくコロナ感染者のみ触っていいよという意味のことが書いてあった🤭

【ホテル生活】

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ホテルはビジネスホテル。
男女別フロアのため、夫とは別部屋。
最初にルームキーと、封筒を受け取る。体温計を忘れた人、家にない人はここで借りられる。封筒の中身はパルスオキシメーター、百合子からの手紙とか、諸注意が書かれた紙とか、色々。

部屋の窓は開かない。
部屋の換気をバスルームの換気扇のみで行っているため、バスルームのドアは開けっ放しにするようにとあらかじめ指示がある。


◆体調管理

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1日2回(7時と17時)に検温とパルスオキシメーターによる測定を自分でして専用のアプリに入力する。その結果が管理されていて、看護師さんから部屋の内線に電話が入る。そこで体調に変化はないか?など、簡単な確認。体温と、体内酸素濃度の変化を見ることが大切らしく、酸素濃度が95以下だとよろしくないみたいで、看護師に心配されることに。

◆ご飯と館内移動
ホテルでは1日3回、食事が配給される。
8時、12時、18時に館内放送でロビーに食事を取りに来るよう指示がある。
その時間のみ、唯一部屋から出られる時間。ただしロビーへ行くのみで、外へは出られない。

食事は3食お弁当。一人一人ビニール袋に入れた状態で会議机に積まれているところから自由に持っていくスタイル。

ロビーに電子レンジは4台しかなく、毎度弁当を温めたい人の長蛇の列。(換気をしているのでロビーは常に寒い)

白米ドーン!おかずは揚げ物やら何やらといういわゆる普通のお弁当。ありがたいんだけど毎日だと飽きる。※ここで用意してきたごま塩とかマヨネーズらが生きてきます!

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飲み物は、パックのお茶と野菜ジュース、ペットボトルのお水が大量に毎日置いてあるので2本ずつを目安に自由にもらって良いとのこと。
野菜ジュースは、弁当の野菜不足を補うために。インスタントコーヒーはリラックスのために、、、かな?

◆コーヒーの味
コーヒーは味覚障害を確認するための一つの目安になる。友達からは発症3日目くらいに「コーヒーが苦いお湯になった」と連絡が来た。味覚障害って、コロナの気付きやすい症状の一つのように報道してされているけど、わたしのように全くならなかった人もいるし、熱が下がった後からなる人もいるというのは驚きだった。


◆備品
ロビーにはシャンプーやボディソープ、綿棒、ゴミ袋、バスマットなど、消耗品が棚に置かれており、食事の時間に必要ならばそれらをもらうこともできる。洗剤もあり、部屋で洗濯(手洗い)もできるらしいが、わたしは洗濯はしなかった。

◆差し入れ
差し入れは可能。ただし常温で渡せるもののみ、前日までに「誰が」「何を」「いつ」差し入れるのか?についてスタッフに申告が必要。差し入れの時間も決められており、スタッフが詰所で代わりに受け取りをし、自分は別の時間に部屋番号と名前が書かれた差し入れの袋をロビーに取りに行くスタイル。(差し入れてくれた人とは会えないし、なんならスタッフとも顔すら合わせない)わたしは弟にUSBのコンセント(加湿器用)を差し入れてもらいました。

◆部屋での過ごし方
基本部屋の中では何をしてもいい。何時に寝ても何時に起きてもいい。
前述した朝と夕方の体調チェックさえきちんと行えばそれ以外の時間は特に決まりはない。多分、ものすごくひま。ホテルにあるのは備え付けのテレビのみ。

ちなみにわたしはホテル隔離初日の夜にSwitchでダウンロードしたばかりの桃鉄を遊んだ。(10年分、コンピュータキャラたちをフルボッコにしたところで満足して寝落ち)

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しかしその後は毎日酷い頭痛のため、とてもゲームする気分になれず。また、iPadに電子書籍の漫画をいくつかダウンロードして持っていったが、それも頭痛に負けて途中で諦めた。

仕事もできるかも?と思い、ノートパソコンとポケットWi-Fiを持ち込んだが、やっぱり頭痛と倦怠感が酷く、それどころじゃなかった。幸い、会社からは特別休暇がもらえるとのことだったのでありがたく休ませてもらった。

◆隔離期間終了の目安
ホテル隔離は、症状が出た日から10日間が目安とされている。わたしの場合は11月17日(火)に発症したので早くて27日(金)には帰宅できるかも?と思っていたが、その前に「72時間平熱チャレンジ」がある。(※症状がおさまっている状態で72時間経過してないといけない、というルール。わたしと夫は勝手にそう呼んでいた)ちなみにわたしの夫は夜になると熱が38℃を超えてしまうことが多く、わたしの、2日後の30日に退所となった。

とにかく、3月や4月の頃は「ホテルから出るにはPCR検査を2回受けてどちらも陰性でないとダメ」と言われていた気がするんだけど、今回わたしはホテルから出るためにPCR検査は受けなかった。
※最新の情報では、発症から10日過ぎると、陽性であっても感染力がおさまるとされているため、らしい。


【出所】
そんなこんなで頭痛も治り、72時間平熱チャレンジもクリアしたわたしは28日(土)に晴れて帰宅できることとなった。ホテルから出られるかどうかは看護師と医師の判断で、突然決まる。何時に出られるかもその日の朝に連絡が来る。

荷物をまとめ、部屋のシーツを丸め、ロビーに降り、借りていた体温計とパルスオキシメーター、ルームキーを詰所に返却し、スーツケースを転がして外に出た。

刑務所って入ったことないけど出るときはこんな気分なのかしら?

青空の眩しいこと。
シャバの空気はうまかった。


【帰宅後】
さて、自宅に帰ってからわたしが最初に食べたものは…

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西友で買ってきた「お好み焼き」です。
なんかお弁当ばかりだったので、少し味の濃いジャンクなものが食べたかったのです。
レンジでチンして食べました。美味しかった!

その後11月30日(月)〜12月7日(月)までは体力が落ちていることもあり、在宅勤務にさせてもらい、少しずつ身体を慣らしていきました。しばらくは倦怠感もあって、12月中旬くらいにやっと元気になってきた気がします。

12月31日現在、報道されているような後遺症(息苦しさ、味覚障害、脱毛)はありません。

【まとめ】
さて、ここまで勢いで後半を書きましたが、長々お付き合いいただきありがとうございました。

実家の父親からは電話で
「今年の正月は帰ってこんでいいでな!
 お前の服にコロナがついてるんだろう?」
と言われ、どびっくりしました。(三河弁)

…でも、そんなふうに父親が言う気持ちも、理解できます。田舎の方が差別や偏見があるのも事実だと思います。

これだけ流行してしまうと誰がなってもおかしくないです。なってしまった人を責めるのではなく、「なってしまったら仕方ない」「なってしまった時のためにこういう準備をしておこう」というような、自分がもしかかってしまったら?ということに想いを馳せて、優しい世界になればいいなと思っています。

わたしからお伝えしたいのは…

感染を防ぐためには、とにかく飛沫感染を防ぐのが一番です。マスクが大事。
喋るときは「マスク」必須です。
会食の時は、鍋や大皿でつつき合うのは絶対ダメ。小皿で取り分けはアリ。
(食べるパートと喋るパートを分けたら大丈夫かなと思います。)

「重症化しないから(感染しても)いいや」

ではなくて
「軽症でも辛い症状はある」です。
熱下がっても、頭痛い、鼻詰まって苦しい状態がずっと続くのは辛いのです。


コロナに対する考えは人それぞれ、かなり差がありますが、必要以上に怖がり過ぎず、どこで何をしててもかかるときはかかるので、万一かかってしまった時のことを考えながら注意して過ごすことしかできないかな、と。

まだまだ書き足りないことがあったりするのでそれはまた次回「番外編」として書こうかなと思います。


#新型コロナウイルス #COVID19
#いま私ができること

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