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うなされる、ぐー

現在、時刻は真夜中で、舞台はお馴染みの、
いぬうた市の、きゅん君と、ぐーちゃんの自宅です。
真夜中なので、当然のごとく、おふたり、
スヤスヤグーグーとお休み中ですが、
あれ、先程から、ぐーちゃんの様子がちょっと変ですね。
スヤスヤグーグー以外の音を立てています。
何て音か聞いてみましょうか。
あら、何とウーウーうなっていますね。
これは何やらイヤな夢でも見てるのではないでしょうか?
大丈夫かな。ぐーちゃん。
でも今起こすのも何なんですし、朝起きたら、
大丈夫だったか、聞いてみると致しましょう。
「ぐー、夜中、ウーウーうなされていたぞ。何かイヤな夢でも見たんじゃないのか?」
おっと、どうやら、きゅん君も気付いていたようで、
先に聞いてくれました。
で、ぐーちゃん、どうなんです?
「あら、本当?ぐー、全然覚えがないわ。特にイヤな夢さんも見てないと思うけど。一体、どうゆうことかしら?ぐーの夢はみんな、ぐーの夢の国の支配人さんにお任せしているから、ちょっと聞いてみることにしまーす」
と、首を傾げた、ぐーちゃんは、そのまま、
また寝てしまいました。
きっと、ぐーちゃんの夢の国の支配人さんのところに、
事情を聞きに行ったのでしょう。
なので、あとはその結果待ちですね。
さて、どうなったでしょうか?
「支配人さん、昨晩の真夜中さんに、ぐーがうなされていたみたいなんですけど、ぐーに何か変な夢さんを見させたりした?」
と、ぐーちゃん、眠って、夢の国に着くと、
早速、入り口にいた支配人を問い詰めました。
「いやいやいや、断じてそのようなことは。まさかワタクシめが、ぐーちゃんにそんなことをする訳がございません」
いきなり、ぐーちゃんに身に覚えがないことを、
あーだこーだ言われて、たじたじになる支配人です。
「本当?本当?本当?」
と、なかなか信じてくれない、ぐーちゃんの、
執拗な攻撃に、支配人のストレスはたまる一方です。
「まあ、今日のところはこれで引き上げるとするわ。しかーし、今晩さん、また、ぐーがうなされるような夢さんを見させたら、今度こそ、タダじゃおかないから!」
最後にそう、捨て台詞を言って、
去って行った、ぐーちゃんです。
さて、その今晩がきました。
ぐーちゃん、スヤスヤと眠っていますね。
これなら今晩は大丈夫なようです。
と、思ったら、急に昨晩のような、ウーウーという、
うなり声を上げました。
これは一体どうゆうことなんでしょうね。
ここだけの話ですが、この、うなり声は、
夢の注文がやたら多くて、
何かというと今朝のようにクレームをつけてくる、
ぐーちゃんに怯えた支配人のストレスによる、
うなり声なのです。
その声が、ぐーちゃんの夢に、
入り込んじゃっているという訳でした。
なので、ある程度は自業自得な、
ぐーちゃんなのでありますね。

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