同じ列の中にレコード（行）の属性情報があり、
その属性に応じて列を作りたいと思うことがありました。

エクセルでしたらPivot tableで一瞬でできちゃうことですが、
Power BIでもできるのかなと思って、メジャー作ってみたらできたので
備忘のために書いておきます。

扱ったデータの形

取引先との契約状況をまとめたデータテーブルです。
特徴はどんな「契約種別」が一列にまとめられているので、
その日付情報（「契約（解約）日」）も１列にまとまっちゃっているという点です。

表示したいデータの形

上に示した元データをPBI上で次のように表示させたいと思っています。

ポイントは、こんな感じです。
・会社名の列を一意の値にしたい
・会社ごとに、新規契約日と解約日を横並びに（1行で）確認したい

これって、エクセルのPivot tableなら5秒くらいでできますが、
PBIでやろうとすると、メジャーでソートをかけながらする必要があります。

もちろんメジャーを使わないやり方もあると思いますが、
今回はレポートページで、「テーブル」を使って表示させたかったので
メジャーを作って対処しました
（これ以外のやり方があったら、教えてください）

メジャーの作り方

メジャーを作る前に、視覚化の「テーブル」を途中まで作っておきます。

取り込んだテーブルの「会社名」を「テーブル」の「値」欄に入れると、
一先ずこのような表示になります。

この「値」欄にメジャーを追加していって、
各会社の横に「新規契約日」と「解約日」を表示させたいと思います。

作成したメジャーは以下の通りです。
まずは「新規契約日」のみを抽出するメジャーです。

新規契約日 = CALCULATE(
   SELECTEDVALUE(
       'テーブル2'[契約(解約)日]),
       FILTER(
           'テーブル2',
           [契約種別]="新規契約"
           )
)

同様に、「解約日」もメジャーを作成します。

解約日 = CALCULATE(
   SELECTEDVALUE(
       'テーブル2'[契約(解約)日]),
       FILTER(
           'テーブル2',
           [契約種別]="解約"
           )
)

上記で作成したメジャーを「テーブル」の「値」にぶち込むと、
以下のように、イメージ通りの表が作成されました！

以上になります。

おまけ

今回作成したメジャーのように、
メジャーの中の一部の文字列だけ変更して
メジャーを量産するような場合は、

変更する文字列を変数化しておくと便利です。
こんな感じです。

解約日 = 
VAR Keyword = "解約"
RETURN
CALCULATE(
  SELECTEDVALUE(
      'テーブル2'[契約(解約)日]),
      FILTER(
          'テーブル2',
          [契約種別]=Keyword
          )
)

DAX式の中で変数を宣言するには、「VAR」と「RETURN」を使います。

こちらも参照してください。

以上です。