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タイトルだけ言う人

世の中には「タイトルだけ言う人」がいる。
どういうことかというと、ぱっと聞き良くわからないフレーズを言って、「それってどういうことですか?」を待っているタイプの人である。
正直に告白すると、僕にもそんなところがある。

わかりづらいと思うので、具体例をあげます。

タ=タイトルだけいう人
付=付き合ってあげてる人

付「この前山梨に旅行に行ったんですけど」
タ「うん」
付「お土産買ったんですよ。マスカットのウエハース的な」
タ「うん(その言い方だとマスカット潰して平たくして、その間に生クリー
 ム挟んだみたいに聞こえるけどな)
付「パッケージ裏の産地みてみたら、東京って。しかも私の住んでるところ
 のすぐ近くで笑」
タ「ああ、実態はネパールカレー屋的なことね。」
付「えっ。どういうことですかそれ」
タ「インドカレー屋って、わりとどこにでもあるじゃない」
付「はい」
タ「ほとんどネパール人がやってるらしいよ」
付「へえ! どうしてですか?」
タ「どうしてだと思う?」
付「うーーーん。インド人は実は自分ではカレーを作らなくて、身分の低い人にやらせてるとか?」
タ「(面白い仮説!)日本人の味覚にはネパールのカレーの方が合ってるらしくて、ネパールからきて店を出すってパターンが多いらしんだけど、インドって言った方が日本では本場感が出てうけたから、それにならってってころらしいよ」
付「へえー知らなかったー」
タ「(満面のドヤ顏)」

これだけ書くとただのめんどくさい人なのだが、一つの話を聞いて、何か別の類似した話を即座に思い浮かべられる。要は抽象化して、他の事例を探すことができるので、我々のような企画とかクリエイティブ的と言われている仕事に向いている気がする。

さらに、言葉にも敏感なので「マスカットのウエハース」という薄いクッキー的なもので、マスカット味のクリームを挟んだものとわかるものを、あえて逐語訳的に解釈して(脳内で)ツッコミを入れているのも特徴だろう。

また、「へえ!どうしてですか?」という反応はめちゃくちゃ嬉しいのだけれど、なにか新しい面白い仮説も期待しているので、「なんでだと思う?」とか言っちゃうのも特徴だろうか。自分の思う結論と話が違っても、そのことを面白がれるというのも素養があるといえそうだ。

お察しの通り、これはやりすぎるとうざったい。また、タイトル後の答えが凡庸であれば、ただ話をもったいぶる人になってしまうので要注意だ。
このようなコミュニケーションが許されるためには、常に面白いことを言わなければいけない。ここら辺もクリエイティブと言える気がする。

で、たまにタイトルだけいう人同士が会話する機会があるのだが、これは結構つらい。

ちょっとやってみよう。

タ1「この前インドカレー屋てきなことがあって」
タ2「実はネパール人みたいな?」
・・・・・・・・・・沈黙・・・・・・・・・・・
タ1「うん。山梨で買った土産の産地が東京っていうね」
タ2「なるほどなるほど」


相手のタイトルに豪速球で返してしまうのだ。
そうなるとあとはタイトルだけの応酬になってしまい、なんだか疲れる。
相性が合えば、話が早くて良いのだが、合わないとマウンティングの取り合いになりがちと言えるかもしれない。

ここに1人、タイトル言わない人が入るとこれはもう大変である。

これもやってみよう。

付「この前山梨に旅行に行ったんですけど」
タ1「うん」
タ2「ええやん」
付「お土産買ったんですよ。マスカットのウエハース的な」
タ1「うん(その言い方だとマスカット潰して平たくして、その間に生クリー
 ム挟んだみたいに聞こえるけどな)
タ2「それで?」
付「パッケージ裏の産地みてみたら、東京って。しかも私の住んでるところ
 のすぐ近くで笑」
タ1「ああ、実態はネパールカレー屋的なことね。」
タ2「インドカレー屋にインド人はいないもんね」
・・・・・・・・・・沈黙・・・・・・・・・・・
付「へえ! どうしてですか?」
タ2「(どうしてなのかちょっと考えてから聞いて欲しい)日本人の味覚にはネパールのカレーの方が合ってるらしくて、ネパールからきて店を出すってパターンが多いらしんだけど、インドの方がキャッチーだからそうなってるらしいよ」
付「へえー知らなかったー」
タ2「(満面のドヤ顏)」
タ1「(苦笑い)」

みたいなことが往々にして起こる。そして次のタイトルがコールされる。


ここまで書いておいてあれですが、タイトルだけ言う種族に対する嫌悪が湧いてきた。
話に付き合ってくれるひとのおかげで成立しているし、会話のペースを乱している。
企画に向いているとか悦に入っていないで、今すぐやめるべきだと思う。

タイトルは脳内で言え!というのがこの話の結論です。
脳内で言ったことでにやにやしているくらいは許してほしい。

今度、飲み屋でタイトルだけ言っていたら遠慮なく注意してください!

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ことばを軸にしたデザイン会社を経営 / 仕事と生活とコンテンツ制作と趣味をごちゃまぜにしていきたい /アイデア・企画 / コピーライティング /ネーミング / ライティング /(心の)大喜利 / お仕事のお問い合わせはお気軽に。https://a-brain.net/

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オカオ

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