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管理状態の4段階を知る(JMAM:その4)

 日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)という会社の管理職基本コースを受講することとなった。
その忘備録兼、アウトプットとして、学んだことを私なりの表現で記述していく。
ちなみに、自身の見解も結構おりまぜているので、必ずしもJMAMの教科書にそった内容になっていない可能性があるのはご承知おきいただきたい。

 今回のテーマは「管理状態の4段階を知る」だ。

<まずは現状を把握する>

 管理職になり、まず考えるべきことは自身の受け持つチームがどのような状態にあるかだろう。
JMAMでは、管理状態を確認する一応の目安として、4段階にわけて解説してくれている。
 上層から、
・自主改革段階
・自発改善段階
・日常維持段階
・矯正段階
という流れだ。
詳しくは以下に記述していくが、「絶対にそうだ」と言い切れない時は、その下の段階にあるとのことだ。

<矯正段階>

 最も低い段階となるのがこの矯正段階である。
仕事にミスやクレームが時々発生している。
職場が暗く、やる気が感じられない。
といった、明らかに改善すべき部分が表面に上がっているが、そのままでは改善に向かうような環境ではなくなってしまっている。
 基本的には、内部の問題によるものなので原因さえみつかれば対処法を考えるのは難しくないはずである。
いち早く、次の日常維持段階へ移ることができるように手を打とう。
それすらもできないなら、管理職を変わるか、事業所を解体したほうがよいと私は思う。

<日常維持段階>

 一応仕事はスムーズに流れており、定常業務に支障がない状態がこの段階だ。
職場で働く人たちの不平や不満も少なく、怠ける者も少ない。
そんな雰囲気が作れているのかも重要となる。
 一見、問題のない段階に入ったようにみえるが、ここでチームが止まってしまえば、何か変化が起きた時に一気に瓦解する可能性もある。
管理職としては、以降の段階へ進むための準備期間でしかない。
そういうふうに自覚しておかなければ、とりあえず現状を維持している状況にあぐらをかく形になり、自他ともに成長はできないだろう。
自身の市場価値を下げるような結果になりかねない。

<自発改善段階>

 「さらに良くするには」と大体の人が考えることができている状態。
チームワークも良く、外からみても楽しんで仕事のできる雰囲気が伝わってくることだろう。
チームとしてまず管理職が目指すべきは、そんな自主改善段階だ。
 命じなくても自発的に仕事のやり方を工夫していき、相互に助言や相談があり、メンバーからの提案も活発に行われる。
そういった環境を作るためには、管理職自身が改善を実践し、よくチームのメンバーとコミュニケーションをとることが大事になるだろう。

<自主改革段階>

 メンバーが各々抱えている問題を越え、会社や部門の将来をそれぞれが考え、取り組もうとしている状態が、この自主改革段階だ。
ここまでくれば、相互に信頼があり、活発な議論が職場に満ちてくるだろう。
 この段階へくれば、チームが変化することを前提に動けるようになるため、かなり柔軟な対応が取れるようになっていることだろう。
そのまま、それぞれのチームメンバーが管理職となり部下を持つことも可能なのではないだろうか。
 一方で、一つの部署だけでこの状態を作るというのは非常に難しいのではとも感じる。
経営陣から管理職の者たちが連携し、緻密に組織を練ることで、各チームが自主改革段階へと達することができるのではないだろうか。

<スタートは日常維持段階から>

 これまでの経験から感じていることであるが、どれだけ悪い噂を聞く部署に管理職として配属となったとしても、大概は日常維持段階から始まる。
それは、管理職が変わることで、一気に職場の雰囲気がリセットされてしまうからではないだろうか。
それほど、職場にとって管理職者というのは影響が大きく、そういった雰囲気の刷新を狙って、管理職者をかえるという判断も往々にしてあることだろう。
 しかし、そこからどう動くかで、メンバーがどの段階に進むかの流れがきまり、一度決まってしまうとその修正は難しい。
その方向性がどう決まるかという時に、前任の方が作った雰囲気へと進む圧力が最も強く出てくるので、その時にどう立ち回るのかが、管理職者の能力の出しどころと言えるだろう。
 納得のできる一歩を踏み出すためにも、そもそも前任の方が作った段階と方向性がどういうものであったのかを把握することが大切だ。
よって、新たな場所に入ってまずやるべきことは、最低限メンバーのヒアリング。
可能なら、その関連部署の方々へのヒアリングとなるのではと私は思う。

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