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ミッション刷新に込めた想い。すべてのステークホルダーに向けた決意とともに。テラドローンはさらなる次元へ突き進みます

こんにちは、テラドローン・取締役の関鉄平(@Tepstar1107)です。
今回、私たちは今後の事業拡大に向けてある決断を下しました。

それは「ミッションの刷新」です。

新ミッションは「Unlock "X" Dimensions(異なる次元を融合し、豊かな未来を創造する)」

2016年の設立以来、日本発のグローバルベンチャーを目指して突き進んできたテラドローンですが、さらなる加速を図る上で転換期を迎えています。測量事業から始まり、今では、点検、運航管理、農業といった領域に広がり、多様な価値観を持つメンバーがどんどん集まっています。こうした成長の中、一体感を持って皆で同じベクトルに向かうには、共通認識を抱ける「合言葉」が必要です。そうしたことから、事業フェーズに合わせたミッションの設定が、さらなる事業領域の拡大に向けて非常に大きな意味を持ちます。

今回、テラドローンに携わるすべてのステークホルダーに向けた決意を書き記しました。

そして、2040年、2050年のテラドローンを担う人々に想いが届けば…と想像しながら、新たなミッションに込めた想いや背景、これから目指す理想像についてお伝えします。


1つずつの言葉に込めた想い

今回、私たちは新たなコーポレートミッションを「Unlock ”X” Dimensions」と定めました。このミッションは、使う言葉ひとつひとつにとてもこだわったので、その想いををお伝えします。

まずは「Dimensions」

人々の手軽な移動は、例えば自動車にしても電車にしても、歴史的に「縦」か「横」の平面での展開を軸とすることが多いです。それに対し、私たちがドローンや空飛ぶクルマを通じて社会に提供する価値には、「高さ」の領域が加わります。言い換えれば、空間におけるX、Y、Z軸でいうところの「Z」=「3次元の要素」によって価値を見い出そうとしています。またテラドローンは、ドローンレーザを活用して、地形の3次元データの断面図や土量計算などを提供し、従来の方法での測量と比べて5分の1の金額で、10分の1の時間短縮を実現することで、お客様へ価値を提供しています。そのようなデジタル化推進の意志も、この言葉に込めました。

この言葉を使うには紆余曲折ありました。しかし、長い将来を見据えた時にドローンや空飛ぶクルマだけでなく、さらなる新しい取り組みを進める可能性もあることから、単に空間としての意味合いだけでなく、将来的には多様な事業領域へ進出していくことを表現するために「幅」や「奥行き」、「次元」を表す「Dimensions」を用いることにしました。

次に「X(クロス)」

この言葉は「Cross(交わる)」をアレンジして表現しています。ドローン市場は断片的であり、多様な分野やアプリケーションで構成されています。つまり、ドローン市場は単一の分野ではなく、複数の業界や用途が交差し、相互に影響を与え合っている複合的な市場だと感じていたことがきっかけで、「X」を使うことにしました。テラドローンが展開しているドローン事業領域を見ても、測量、点検、運航管理、農業と多岐に渡り、提供するものもハード、ソフト、サービスと分かれています。

私たちは創業期から、新産業を生み出そうとさまざまな事業を展開してきました。今後さらなる拡大を図るには、あらゆる技術の融合や横断的な展開の取り組みが求められます。従来の領域に囚われず、さまざまなものが交わり合うことで新たな可能性を見出していく、そういう想いを「X」に込めました。また「X」は、ドローンが飛行する複数の経路が交差し、繋がる点を示す運航管理の航路を象徴しています。これは、地理的な意味で世界中の空を繋ぐネットワークを表現しており、それによって世界各地へ、グローバルな視野を持って事業を推進する私たちの姿勢を示しています。航路はただの経路ではなく、技術、市場、文化など様々な要素が融合し、新しい価値を創造する可能性の象徴としての役割も担っています。

最後に「Unlock」

さまざまな領域をかけ合わせて新たな価値を提供するには、既存の技術や既成概念をどう解放していくかが問われます。私たちがドローンを活用して展開する測量、点検、運航管理、農業のいずれの領域もまだアナログな世界です。こうしたアナログな世界をドローンや空飛ぶクルマのようなデジタル技術を生かすことで人々の豊かな暮らしを実現していくか。そうした課題を乗り越えて、可能性を解放するという意味を「Unlock」の言葉で表現しました。

なぜ刷新することにしたのか

そもそも、なぜ従来掲げていた「空から、世界を進化させる」から「Unlock ”X” Dimensions」に変えることにしたのか。今回の刷新には私が以前から感じていたある想いがありました。
 
テラドローンは2016年に設立した会社で、事業の拡大とともに、2021年には社員数が50人規模となっていました。さまざまなバックボーンを持った人が集まるようになり、事業の多角化とグローバル展開が進む一方で、社内は「テラドローンって何がしたいんだっけ?」といった雰囲気に包まれていました。この背景を踏まえて、2022年3月のシリーズBのタイミングで「空から、世界を進化させる」というミッションを制定しました。

ドローンによる測量事業は日々変化し、新しい技術や製品などが次々と登場しています。それに対し、UTM(運航管理システム)は中長期を見据えての展開となるなど、事業ごとに見ても、それぞれのカルチャーは大きく異なります。創業当初から「日本から世界に突き進むぞ!」という強い意気込みで事業を推進してきて、規模が拡大するにつれて私たちの事業領域や取り組みも広がってきました。M&Aや海外展開など、さまざまな施策を推進していますが、これらの取り組みが社内に十分に伝わっていないかもしれないという課題を感じていました。

そうした状況下で、色んなバックボーンを持つ人たちを束ねて同じ方向に進み、一体感を生み出すためには、ミッションが重要な意味を持ちますし、最後の「ココだ!」といった踏ん張りを示す上でも、企業としての本気度を示す上でもどんなミッションを掲げるかが問われると考えています

ただ、ミッションは企業のエゴだけで策定してはいけません。例えば「売り上げ●●●●億円、時価総額●兆円」といったものを掲げたとしても、それはただの定量的な目標であり、限定的な意味しか持ちえません。大きなことを成し遂げるためには、社会にどのような影響を与えるのかという大きな枠組みでミッションを考える必要性があると思っています。

そうした意味で、従来掲げていた「空から、世界を進化させる」は、今後の事業拡大を図る上で次第に限定的な意味となっていることに気付きました。ドローンだけに捉われず中長期に私たちがやりたいことを示しつつ社会に与える影響を考慮して、事業領域の拡大に伴って増えていくステークホルダーに浸透させる意味でも、さらに幅を持たせるものに改める必要性が出てきたのでミッション刷新を決意しました。

ミッション刷新の裏にあるこだわり

2023年3月には、コーポレートデザインを刷新し、コーポレートロゴも変更し、デザイン起点での経営戦略にも力を入れています。それから半年の時間をかけて、今回のミッション刷新のプロジェクトを進行してきました。今回、ミッションを刷新する過程で自分たちのストーリーにピッタリと合う言葉が見つからず、一旦白紙に戻すなど紆余曲折がありました。数々の想いを点から線につなげていき、約半年かけて「Unlock ”X” Dimensions」に行き着きましたが、その裏にはあるこだわりが大きく関わっています。

そのこだわりとは「海外でも理解してもらえるかどうか」です。

コーポレートミッションの刷新にあたって、世界に進出している日本企業がどんなミッションを掲げているか調べてみると、多角化、多様化している企業ほどシンプルなものが多い印象を受けました。特に、ファーストリテイリングが掲げる「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」は、シンプルな言葉を選びつつ、大胆な意味を持たせている点で非常に示唆に富んでいると感じました。

他にもドローンらしさを表す「sky」の言葉を入れるかどうかも気にしましたが、少し前にも書きましたが、空という限定的な領域になってしまうため今回は入れることはしませんでした。また、日本語の意味だけに囚われずに、語感や響き、ニュアンスなども踏まえて、シンプルさ”と”大胆さ”を突き詰める流れで決めていきました。さらに国外にあるグループ企業のメンバーに、単語レベルでグローバルに理解してもらえるかどうかネイティブチェックをしてもらい、すべての言葉にこだわることで、コーポレートミッションの「Unlock "X" Dimentions」にたどり着きました。

新たなミッションをより想起できるように、今回は「動画」にもこだわっています。

私たちの事業領域のひとつである空飛ぶクルマは、2040年、2050年を見越して将来的に期待されている事業ですが、多くの人に「ムリだろう」と思われているのが現状です。特に私たちは空飛ぶクルマの社会的価値の重要性を感じているため、インフラやオペレーションの分野に入り込んでいっています。だからこそ、実現したい未来をビジュアル化することによって人々にイメージ・理解してもらうことがより重要となります。

ドローンに目を移しても、測量、点検、農業といった事業とUTMによるインフラ構築の両輪で展開しているのは現時点では私たちだけです。そうした意味で、ドローンの利活用が進む姿と空飛ぶクルマがいつ実用化されても安全に飛行ができる未来を据えて、そのイメージを動画で示すことにしました。また、私たちが行っている事業は分かりづらいこともありますが、豊かな未来を創造する上で極めて重要なインフラを創造している自負があるため、それをよりイメージしやすいように動画の構成を考えています。

今後目指していく世界

それぞれの業務内容によってミッションの見方や受け取り方は変わるため、まずは社内全体への理解度、共感度を深めるステップを最優先します。そのステップを経て、事業部ごとのミッションを掲げられるかが今後の事業推進に向けたカギを握っていくと考えています。

その上で私たちは測量、点検、運航管理、農業の各分野でドローンの利活用を増やして、新しい可能性を証明したいと考えています。その他にも物流や空飛ぶクルマ領域にも本格参入していく予定です。ミッションに沿い、顧客にとって有益で挑戦する価値があるものはドローン以外の領域でも積極的に取り組んでいきます。そのために、ドローンをイメージさせる言葉を今回定めたミッションから取り除いています。

さらに、UTMをはじめとする私たちが提供・開発するテクノロジーによって、世界が豊かになったと感じてもらえる存在となることが目標です。今後、ドローンや空飛ぶクルマの利活用が現実味を帯びてくる中、上空を飛び交う機体の数は確実に増えていきます。効率性や安全性を担保するためにも「空のインフラづくり」に貢献し、社会実装のスピードを早めることは私たちにとって大切な使命です。

最後に

ドローン、空飛ぶクルマは世の中全体でみるとまだ黎明期だと思われている節があります。ただ、そう遠くない未来に訪れる実用期に向けた技術革新のスピードは著しく増すばかりです。規制や技術面など乗り越えなければならない大きな壁はありますが、乗り越えた者にしか見えない景色を目指し、これから「Unlock ”X” Dimensions」のミッションとともに歩んでいく次第です。3次元のみならず4次元の世界、歴史に残るような会社を作っていきます。

新しいミッションとともに一緒に可能性を証明してくれる方を募集しています!私達は本気で、世界を変えていきます。カジュアル面談もお待ちしています。

カジュアル面談

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