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冥王星と敗戦後論

今、敗戦後論という本を読んでいる。最初はあまり頭に入ってこなかったが、半分読んで面白くなってきた。

昨年読んだ本に、思考実験という言葉があった。
科学の本だったか哲学の本だったか忘れたが、頭の中でアレコレと考えて実験することを思考実験というらしい。(厳密には違うかも。。)

なんというか、人って頭の中でアレコレと考えるのが好きだなーと言うのが素直な感想だ。不意に現れた問いに対し、アレコレと考えて自分なりの結論を出す。
それを実際にやってみるのが科学なのかもしれない。哲学は考えて言語化して終わりかな?他の人がその考えに対してアレコレと言うのかもしれない。でも頭の中で考えてることは、所詮頭の中なのだと思う。

昨年から上野大照さんというカウンセラーの心理学講座を受講している。講座で人は新しい情報を頭の中で自分の経験などにくっつけて理解しようとすると教わった。筋の通らないことでも、なんとか理屈を繋げて説明しようとするらしい。人は知らない、理解できないことを放っておけない生きものかもしれない。
リアルとファクトという概念を知った時、起こった出来事を出来るだけあるがままに受け取るようにしようと努めてたことがある。特に言語化せず、理解せず、説明しないと言うことをすると、出来事をすぐに忘れてしまうことに気がついた(わたしだけかもしれない笑)。全て通り過ぎてしまうのだ。そういえば、大照さんも事象?と解釈のような単語で同じようなことを話しておられた。人は起こったことではなく、出来事に対する解釈の方を記憶するそうだ。

敗戦後論に話を戻そう。占星術的には国家とは山羊座や10ハウスを思わせる。破壊と再生の熱を帯びた冥王星が国家的な山羊座からbreakthroughな水瓶座に移動するのは3月。冥王星は2024年まで山羊座と水瓶座を行ったり来たりする。
余談になるが日本の建国記念日は5/3でマイペースにこだわりを貫く牡牛座、終戦の日8/15は自我と創造性を発揮する獅子座だ。終戦のとき、冥王星は獅子座に在住していた。牡牛座と獅子座に蠍座と水瓶座を足すと不動宮といって、自分を曲げることを知らない自我の強い星座達である。
破壊と再生の冥王星が頑固な水瓶座に入るとき、そして少し先になるが終戦時の冥王星と向かいあうとき、日本という国になにが起こり、どう変わっていくのか。
天体の移動とそこで起こる出来事の体感は思考実験では測れない。人の思考は物事を善悪や白黒に分けてシンプルに理解しようとするが、世界はグラデーションで、人は複雑で矛盾だらけだ。

そんな矛盾する世界を戦後のねじれと共に語る敗戦後論がどんな風に結ばれるのか今から楽しみだ。そして名高い内田樹の解説も楽しみで仕方ない。

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