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2024.3.28 欲と承認

 少し前に貢がせ女子なる人が世間を騒がせていたらしい。複数の男の人にかなりの額のお金を貢がせて生活をしていたのか、貢がせるためのノウハウを販売して逮捕されたそうだ。そんなノウハウを売る方もどうかしてるが、買う方も貢ぐ方もどうかしている。世の中は何者かになりたい人で溢れている。少し古いが美魔女にしても億女や貢がせ女子にしても、みんな自分は特別だと感じるために売り上げや美、お金というツールを使っているのだろう。貢ぐ方にしても、お金を使うことでその対象からの見返り(愛情や承認)を求めているんだと思う。
 人から認められる何者かになれば、億稼げば、その自己顕示欲は満たされるのだろうか。わたしは美魔女でも億稼いだこともないが、いくら稼いでも綺麗になっても、欲は満ちないと思うのだ。自己顕示欲=承認欲求だと思っていて、心が求めている人に承認してもらえないといつまで経っても不足感がつきまとう。いったい誰に認めて欲しいのだろう。答えはいつもお母さんだと思っているが、お母さんにたどり着くまでの道のりはとてつもなく長い。

 自己顕示欲や承認欲求も認めてもらえない自分に、今のままではダメだという自己否定へと繋がり、不足感を招く。空っぽのわたしと自己否定からくる不足感は似ているような気がするのだ。わたしは今まで自分の中の空洞を埋めようと躍起になっていたが、少し心が疲れたこともあり、空っぽのままで生きることを決めた。そこから不思議と不安になることが減った。自己顕示欲や承認欲求が満ちて、欲が落ちたようだ。欲は満たされると落ちると聞いていたが本当のようだ。

 わたし個人はブランド品が欲しいとか貴金属が欲しいという欲はない。高級品でなくても好きな服を着て、美味しいご飯を食べ、温かな風呂と布団があれば幸せなのだ。お金は必要だが旦那氏が頑張ってくれているので、無理して稼ごうと思わない。自分で大きく稼いでいない分、自分や子どもたちに心を配りたい。この子達が笑って暮らす日々に誰かの承認は必要ない。認めて欲しかったのはお母さんにではなく、自分自身なのかもしれない。

 今日もささやかな幸せがわたしの中の空洞を通り過ぎる。わたしは満ち足りた気分でその感覚を味わって眠る。

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