思考の裏

時間があるうちに全てをぎゅっと終わらせてしまいたいのだけれど、中々ソファから動けない時がある。素敵なソファを購入してしまった旦那のせいでもある。

角部屋の我が家は太陽光に恵まれて、光合成が容易い。植物のような私は仕方なしに、カフェオレでも淹れる事とする。

制作や工夫が必要な仕事ばかりしているから、人生の寄り道が何より大事だ。映像作品や本や記事を漁っては、浸かってみる。ぱんぱんに詰め込むのではなく、ちょっとだけ体に染み込ませる。

オリジナルとはどこから来るのだろう。
思うに、ひとりの人生の中に奇跡的に重なった層から、たまに光り輝いて見つかるのではなかろうか。

そうなってくると、直感的な言葉通りの、隅から隅まで私が考えましたという「オリジナル」とは本当に存在するものなのか。「人生の層から掬うひとさじのアイデア」といったところだろうか。言葉とは難しいものだ。

物思いに耽ったところで、さて仕事を始めねばならない。舞台裏はいつも静かだ。

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