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Z世代に伝えたい、優しい世界の作り方(2章)⑨

何年か経ったころ、集団は大きくなり小さな集落の人は吸収されていった。そして、僕たちのグループにも集団の人が訪ねてきた。
「こんにちは、政府の者です。ライフラインの通っていない生活でご不便ではないですか?」
「国の復旧が進んでいますので、都市部に移住していただければ、住居はご用意しますよ」
どうやら集団は政府を作り以前のような暮らしをしているようだ。
「僕たちには電気もガスも水道も必要ありません、今の暮らしがいいんです」
「移住したらまた、税金とか家賃とか公共料金を支払わないといけないんですよね?」
「もちろんそうなります」
「考えさせてください、僕たちは今の暮らしで満足ですので」
僕は、生活のためにお金を稼ぐという生活が嫌だった。しかもお金を稼ぐということは経済活動であり、環境破壊に繋がってしまう。
僕が環境破壊をしないとしても国の経済活動による環境破壊は行われてしまう。だけど僕は環境破壊をしたくないんだ。そう考える人が増えれば世界が変わるんだけどな。


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