吃音者である僕がなぜ話す仕事についたのか

こんにちは。

ツイッターでも呟いたことありますが、吃音の方って仕事を探す時に「なるべく話すことが無いような仕事」を探しがちですが、意外にもバリバリの接客業をしていたことがあるという方少なくないんです。

ちなみに僕は「バーテンダー」をやっていたことがあります。今回は、吃音者である僕がなぜ話す仕事に就いたのか、というテーマで書かせていただきます。

バーテンダーというとどんなイメージがありますか?うす暗い雰囲気で、スーツをピシッと着て、髪型もびしっと決めて、みたいなテレビによく出てくるようなお店を連想するかもしれません。

しかし、僕が働いていたところは全く真逆のバーでした。制服はなく、割ときれいめな服で出勤。店内もウッド調の雰囲気で堅苦しくない、そんな感じのお店でした。

ただバーテンダーはどうしても喋らないといけませんよね。カップルやお二人様、団体で来られたお客様には基本的には話しかけたりはしなかったですが、おひとり様で来られる方もいらっしゃいますよね。時に、僕が一人で店に立っていた時に女性の方がひとりでフラリと、、、という状況も何度もありました。

特に面白い話ができるはずもなく当たり障りのない会話で、できるだけ楽しんで帰ってもらいたいという思いで必死に話をしていたのを覚えてます。

ただ、なぜ僕がバーテンダーという職業に就いたのか。その答えはひとつしかありません。

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その仕事が「好き」だったからです。

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吃音者の方だとわかる方いるはずです。何か分からないけど、この仕事してみたいとなんだかワクワクする瞬間、この瞬間って吃音のことを完全に忘れているんです。でも吃音って気づく瞬間もあります。僕はやっぱり接客をしているときに吃ってしまったとき「やっぱりこの仕事向いていないかも」と結構悩みました。人によって電話対応だったり、商談だったりするんですけど、この自分が吃音者っていうことに気付いた瞬間というのは、思いっきり気分が上がっていきなり落とされたような気分になります。

しかしそこで悩んでももがき苦しみながら「どうすればよいか」を必死に考え、話すときのトーンとか、話す前に「えー、」と加えてみたり、わざと軽く咳き込んで次に言いたい言葉の流れを作ったり、模索しだしました。

こういう行動に移せたのもやはり、その仕事が「好き」だったからに違いありません。

今はバーテンダーではないですが、この経験はしっかりと今に生きています。

特に話す職業に就いていたから吃音者でも大丈夫だ、と少し自信になっています。

ただ、仕事において吃音での失敗や上司に迷惑をかけたこともありますので、

それはまたいつか書こうと思います。

では。