フェンダーとマーシャルはロックの生き証人

フェンダーストラトキャスターが1954年に誕生して67年
マーシャルアンプが1964年に誕生して77年。
多分。

多くの歴史的なロックギタリストが手して、その背中に佇んでた歴史の証人的な感じが俺はします。
だから正解の一つなんです。

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イケて無いプレイをしたら「ヘンドリックスはそんな物弾かなかったよなぁ」とか後ろから声が聞こえてくる感。

最新のマーシャルからは「僕のおじいちゃんはリッチーの後ろでずっと聴いていました。ではあなたのトーンを聴かせて頂きますね」って挑戦してくる感。

リイシューのマーシャルからは「僕はハンドワイヤーちゃいますけど、おじいちゃんと同じ格好してやってきました。頑張ります」
って聞こえてくる感。

ストラトキャスターも弾きにくいなぁ、、って感じた時には
「これをヘンドリックスは弾いていたのね?」
って思う感。
「リッチーはそれでスキャロップを思い付いたのね?」と理解できる感。

タイムスリップ出来るんです。
あの当時は貴方はこれを弾いてたのね?的な。
これと同じデザインのペグを回したのか!
こういうアームを握ってたのね!
な感じ。

これを「燃える」とも「スパークする」とも言います。

俺の曲でEmetrald Aislesの'Mask Of Love'ってのがあるんですが、
「道に迷ったら空を見上げればいい。瞬く星座は人の歴史を見て来たからそれを頼りに進めば良い」
的な歌詞があります。

原点や原石と言うか根源的な物、歴足を知る事で色々分かることもあるし
原石のままだからこそ、触れられていないからこそ自分自身の閃きも生まれる。
それが俺にとってフェンダーストラトキャスターでありマーシャルアンプであったりします。

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そもそも半世紀以上姿が変わっていない。勿論変わってるし進化しているけど、未だに当時のスペックで復刻されたりとかって他の産業では無いんちゃいます?
勿論限定生産とかやったらあるんかも知れんけど、わざわざ半世紀以上の前の姿の商品が正規にラインナップされていて、これまた「マスタービルダー」という選ばれた職人が存在していて、更に古めかしい姿を再現するために出来たギターをチェーンとかでしばきまくって傷をつけるw

同じくマーシャルもなんですが、他社製品の組み合わせが異常な効果をもたらせてしまって歴史を作ってしまった。
史上最強の他社製品のコラボ!
やと思っています。

これは他の産業にはないと思うんやけど。
あるのかも知れませんけど。

そのギターを手にして背中の後ろではけたたましく繊細にマーシャルが叫んで吠えてるんです。
正解の中で己の真価を試されているような感じがするし、だからこそ!
の部分ってリスナーの方には伝わると思うし、それを伝えたいし、それを感じ取れる感性のリスナーに響く音楽を生みたい。

それが俺にとって「ハード・ロック」です。

そして、述べたような一見「どうでもええ」「あまり意味のない」事も含めてギタリストでありハード・ロックなんです。

何かこう、、イメージだけで燃えるわw
それを朝から晩まで年中無休で何かにつけアウトプットするのがギタリスト。

なんの変哲もないTS9。
これをレイヴォーンは踏んでいたのね!
的な。

だから機材の効率や「良い音しますよ!」的な物ってマジであまり興味ないんです。
そりゃ改良してええ音するように作ってるんやからええ音せなおかしいやんけ。
が俺の考えなんです。
否定したり批判したりじゃなく。
俺はそういう業界で生きていない、ってだけ。
ただでくれるんやったら貰うけど。

好みなんやけど機材は「見た目通り、名前通りの音がする」と考えていて、スタンダードな姿で歴史を生き抜いてきた機材はそれなりに間違いない音がすると思ってるし、使い手次第やと思います。
それも昔と変わらんと思う。

「スーパーメタル」と言う名前の歪のペダルは多分「スーパーなメタル」の音がすると思う。
チューブスクリーマーはチューブがスクリーミングする音やと思う。
そのまんまなんです。

プロモーションや戦力的な事は考えるけど、音楽、ギターに関してはそういう効率も何もないどうでもいい部分やけど楽しくて仕方ないイマジネーショに溢れた子供のままの世界で生きてます。

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写真 津田 郁子さん





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