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これは病気なのか、ケガなのか。

この3ヶ月くらいにわたって私の頭とカラダを支配する、ヘルニア大魔王について書いている。
私の腰にまとわりつく大魔王、医師によるその正確な診断名称は「腰椎椎間板ヘルニア」である。あーあ。

「君の今回のこと、病気と思うか、ケガと思うか、それでだいぶ違うよ」。
腰痛教団の部長クラスのある先輩から言われたこの言葉にハッとした。

たしかに、「腰椎椎間板ヘルニア」というのは、腰や首の骨の骨から椎間板が飛び出している“症状”をいうのである。そして、その原因は、冷えやストレスや急激な運動であり、つまりは日常の生活習慣が主だったりするわけで、厳密に言うと”病気“ではない、のである。様々な原因がもたらす、結果的な”症状“なのだ。

この腰痛教の先輩も、学校の部活のトレーニングをきっかけに腰を痛めたのだそうだ。それってのは、今では考えられない、今なら親がクレームを寄せるほどの科学的根拠のない根性錬的なものだったそうだ。
そう、いわゆるウサギ跳び的なやつである。
その“結果”、ヘルニアという劇的症状が起きたのだ。高校時代の1年を体育の授業を休むとか、部活ができないとか、とてつもない犠牲と忍耐を超え、今でも健気に腰痛と“長年お付き合い”しているという大先輩である。
てか、そんなことがあったら、多感な時代の恋愛にだって普通に影響しそうだ!全部ムリです、先輩!

でもその先輩に言われたのが、前述の「君の今回のこと、病気と思うか、ケガと思うか、それでだいぶ違うよ」なのである。
要は「自己の行動要因のケガだと思え、そのほうが心もカラダも放たれる」、ということなんだろう。

たしかにそれはそうなのかも。
乱暴かもしれないけれど、膝擦りむいた、指切った、骨折った、で、ヘルニアはその延長。
そう思えたなら、ちょっとマシな気すらしてくるじゃないか。

どうせ長い付き合いになる、場合によっては一生付き合う、つまりは治らない。たとえ、そう言われたとしても、あのとき、あの判断、あの行動だったのだと言われたほうが腹落ちするよな。

私の場合それは、引っ越しで重いものを持った、仕事でちょっとしたストレスが増えた、それが続いた、極めつけにバカみたいに無理してゴルフした。その結果だ。
たしかに自分の行動との因果関係がわかると、致し方なさ、納得度ってのが、腑に落ちないなりにちょっとだけ上がる気すらしてくるな。

どっちにしたって、そう簡単には治らない。
諦める日も来るかもしれない。
ならば、私の腰椎椎間板ヘルニアは、「ケガです」ってことにしておこうか。

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