見出し画像

家さがしノート#8(全13回)悩ましさふたたび

長年続けた賃貸暮らしから、中古の分譲マンションを購入するまでの記録
(個人特定を避けるため若干の嘘や誇張を含みます)
前回はこちら

主な登場人物

俺:都内在住だった40手前の男性。会社員
妻:年齢不詳の謎の女。自由人

2019年3月のできごと

「返せる金額を借りる」という新たな軸を据えて、もう一度ゼロから条件を組み直すことにした我が家。

・予算上限を1000万円ほど下げて完全固定する
・地域を広げる
・駅距離を広げる
・築年数は上げない

という条件を掲げて再度検索を始める。
予算については家さがし当初に戻っただけなので問題ないはず。ただ、これまで見てきた物件の良さを味わっているだけに、グレードが如実に下がる現実を受け入れるのは時間がかかりそう。
あとは地域と駅距離にこだわるか、築年数にこだわるかで妻とはだいぶ話し合った。どちらにもそれなりの利点と欠点があるので正解はないと思う。
我が家では結論として、築年数の少なさを優先することにしたので、地域と駅距離を譲歩することになった。

どうやって条件を決めていくか(再)

1回め2回めでさんざん考えたことなんだけどなあ…改めて考え直してみる。
とにかく予算は動かしようがない。気を大きくして積んだところで路頭に迷うことになる。

地域と駅距離は、通勤や普段の買い物に直接影響してくる条件。特に交通利便性は、平日の通勤がある労働者にとってはとても重要。
勤務先まで乗り換えが多い地域だと、乗り換えの時間でかなりロスしちゃうことになる。駅から遠い物件だと、駅まで20分も歩くのはもったいないし、自転車で通うにしても駐輪場の月額って馬鹿にならない(ボラれてるとさえ思う)し、天候によっては自転車がムリな日だってある。

予算第一だからといって他の条件も簡単に譲歩することは難しいね…。

それって本当に幸せになれる?

妻「築年数を20年とか30年にしてでも便利な駅から近い物件を探せばいいじゃない。安く買ってリノベーションすればそこそこの暮らしでしょ」

そういう考え方もあるね。でも「便利な駅から近い」って、もうそれだけで高いんだよ…。
便利な地域では、思ってるほど築年数に比例した価格の下がり方はしなくて、何となく「築30年なら新築価格の半値くらいよね?」とか思うけど、全然。3割下がってれば御の字。

例えば今の家から5分ほど歩いたところの築40年超のマンション。俺より年上の建物。見るからに「うわぁ…」てなる外観。もう昭和とか平成とかいう括りだけじゃ語れないアレな外観。2DKで和室。オートロックなし宅配ボックスなし国道至近で向かいが焼肉屋とラーメン屋とスナック。隣に保育園。これで3000万円よ?バブル期ならともかく、40年前のこの地域の地価を考慮すると元値が5000万円以上のはずはない。何ならほぼ元値で売ろうとしてるまである。

問題はそこだけじゃない。確かにリノベーションすれば内装は新しくなるけど、建物自体は古いままだから修繕積立費は入居時から高い設定だし、共用設備は古かったり不便だったり、そもそもなかったりするものが多い。さらには設計が古いから段差が多かったり、エレベーターに貞子(リングのあのひと)や伽椰子(呪怨のあのひと)がいそうな暗さ・狭さだったりもする。

エレベーターの狭さは雰囲気以外に厄介な点があって、家具や家電の搬入経路であるからして、エレベーターに入らないサイズのそれらは必然的に購入できない。2階や3階くらいなら吊り上げて外から搬入とかもあるけど、窓やバルコニーのサイズ云々とか重機云々の問題も出てくるわけだ。

なにより、今は築30年でも、この先30年経ったら築60年になる。これが一番の問題。築年数が増すに連れて空室ができたり管理費や修繕費の滞納率も上がったりする。管理会社も逃げ出すような物件で老朽化を凌いでさらに20年もつだろうか?
途中で住み替えればいい。確かに。じゃあ10年後。築40年の物件が満足な価格で売れるか?ムリだ。
リノベは戸建て派なら良いと思う。マンションで死ぬことを考えるとムリ。

と、思って調べてみたらこんな ↓ 記事もあった。

この先どうやって暮らしていくか

ここまでの検討結果から、長く住むにしても住み替えるにしても我が家にとっては築20年超は現実的でないことがハッキリした。ギリギリで築15年、できれば築10年以内の物件に絞り込みたい。
とすると、優先度を下げるべきなのは地域と駅徒歩ってことになる。

例えば近い将来、発展が見込める地域。今は少し不便でも、数年後に便利になる計画が進んでいる地域なら許容できないか。
バブルよろしく再開発を手がけてる地域もいくつかあるし、地下鉄の延伸計画で便利になりそうな地域もある。ただしニュータウン系は避けたい。某ニュータウン地域がパッとしないまま再開発もなくただ人口増を待ってるだけの現状を見ると、今後は廃れていく一方になる可能性が高い。

という事で、鉄道や再開発の計画まで網羅しながら物件探しを再開することにした。(続く)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?