家さがしノート#9(全13回)暗澹とした街が見える


長年続けた賃貸暮らしから、中古の分譲マンションを購入するまでの記録
(個人特定を避けるため若干の嘘や誇張を含みます)
前回はこちら

主な登場人物

俺:都内在住だった40手前の男性。会社員
妻:年齢不詳の謎の女。自由人
仲介G:V不動産のひと。20代後半でくっそチャラい

2019年4月のできごと(前編)

条件を組み直したら、当初と違って地に足が付いた感じで物件を探せるようになった我が家。
とりあえず、これまで探していた駅からの徒歩距離条件を広げつつ、現状そこそこ便利で、近年の再開発や新駅開業が予定されている地域を探すことに。

S駅周辺、それは最後のフロンティア

某ニュータウン方面だの基地方面だのと彷徨った結果、2~3年後には新駅ができて都心まで一本!という情報を得た我が家。築15年以内で駅徒歩15分以内で予算内、という物件がけっこう見つかる。
さっそく大手仲介業者AとかBとかCとかにコンタクト…んん…?ない?

大手業者が元付っぽい物件が見当たらない。どれも地元の業者(が共通の看板背負って大きく見せてるアレも含む)ばかり。土地柄ってやつか。

とりあえず、売りに出されてから間もなそうな物件を2つほど見繕って、内覧の希望をネット経由で出す。どちらも居住中の物件だった。
内覧希望の連絡からわずか30分後、それっぽい局番から電話。出てみると

??「V不動産のGです!お問い合わせアリャトヤッス!」

なんか違う…チャラい…

その後、電話で20分ほどヒアリングされて次の週末に内覧の約束となった。とても不安。

不安まみれ汗まみれの営業さん来る

週末の午後、S駅から物件付近の駐車場に向かう。今までの地域では一度も言われたことがなかったけど、仲介G曰く「居住中物件の内覧では、物件エントランスの待ち合わせは売主に嫌がられる事が多いので基本NGです」とのこと。初耳だけどホントかよ…これも土地柄なのか。

徒歩10分表示の物件に15分以上かかって到着。待ち合わせ場所はすぐそば。見ると、スーツ姿の男性が立ってる。

仲介G「お電話では!Gです!ヨロシャッス!」

かろうじて金髪ピアスではないものの、レッズの槙野みたいな髪型にライトネイビーのスーツ上下で、まだ何もしてないのに既に汗だくの小ぶt…ぽっちゃりで…胡散臭さが充満してる。

もう不安しかない。

売る気の見えない売主さんもいる

はいじゃあ早速内覧行きますよ。1件めは築10年のギリギリ高層マンション最上階の2LDK60平米。売却理由はとても縁起の悪いヤツ。

エントランスを抜けてエレベーターへ乗り込む。エレベーターは狭めで3人入ると圧迫感ある。そして築浅にしては珍しく薄暗い。
エレベーターを降りてすぐの部屋が今回の物件。エレベーター隣接の部屋は騒音の可能性もあるので、音についてよく確認しないといけない。

売主さんは負のオーラがべっとり纏わりついてる印象。え、人間ってそんなに影が挿すことあるの?

仲介Gが先導して各部屋を見て回る…ものの、収納に関して「どうぞ開けて下さい」と許可する割には、扉のそばまで来て「ジロジロ見るな」と表情で訴えかけてくる。なので、開けて一瞬見たらすぐ閉じざるを得ない。
浴室に至っては「さっきシャワー浴びた?」て言うくらい床がびっちょりで中に入れず。寝室は子犬がいて、ドアを開けた途端にめちゃくちゃ騒ぎ出して全く見られず。

過去最短のわずか20分足らずで内覧を終了。さすがに仲介Gも焦ったのか、無駄に共用設備(といってもポスト、宅配ボックス、駐輪場、ゴミ集積場しかない)の説明に時間を掛けてみるものの、至るところが破損や故障で満足に管理されていない様子が逆に露見する始末。
(後で調べたところ、ここは投資向け物件で殆ど賃貸に回っているらしい)

仲介G「えーと、すっげえ早く終わっちゃいましたね。次の物件の予定時刻まで少し間があるので、後で見て頂こうと思ってた当社専売の物件がすぐ近くになのでご案内シマッス!」

個性的にもほどがある物件もある

急遽2件めに回った知らない物件に徒歩で移動。空室で築15年の中層マンション低層階の3LDK80平米。売却理由が1件目と別方向でめちゃくちゃ縁起悪い。こんな物件しか出てこないのか。

やや個性的なデザインのエントランスを抜けてエレベーターに入る。細長いエレベーター。ドアが閉じる寸前に手をねじ込んで強引に入ってきた男女を加えて出発。住民怖すぎる…

エレベーターを降りると内廊下。これまた個性的なデザイン…ていうかラブホテル改装したのこれ?
(実際にはラブホ改装ではないらしい。でも"そのもの"っていうデザイン)

部屋の中は至って普通。ただ古めかしい。ホントに築15年?築20年くらいに感じるけど…梁の主張がすごくて、到るところで家具の配置に苦労する感じ。水回りは一度もリフォームしてないし、壁紙もフローリングも傷みが激しいので、要リノベーション物件。
そしてバルコニーを塞ぐように立っている、隣のマンションの機械式駐車場。日当たりなし。

ないわー。これはない。買う人いるのかしら。ちょうど次の物件の内覧までの時間は潰せたから良しとしよう。

逃げ出したくなる物件もある

いよいよ本日最後の物件。ファミリー向けマンションとして戸数も多いし共用設備が充実してるのがウリとのこと。築15年でやや高層の3LDK70平米高層階。2件めと同じ売却理由でやっぱり縁起悪いこの辺。

エントランスは明るく広々していて、いかにもファミリー向けな印象。ソファで子供が遊んでる。エレベーターは広めで2基ある。
が、降りた廊下がなんか薄暗い…エントランスの明るさから一転して急に築年数出してくる。
仲介Gがインターホンを鳴らすと、売主がドアを開けて…出てきた!なんで?

売主「あーごめん、今から出かけるからさー、ちょっと留守番してもらえる?宅配がくるはずだから受け取っておいて。これ印鑑」
仲介G「えっ」
売主「自由に見てもらっていいからさあ。30分くらいで戻るから!じゃ!」
タタタタ…

セカンドバッグ片手に小走りで去っていく売主。どうなってるんだ…
仲介G「いやー参っちゃいましたね!でも自由に見ていいってことなんで!入っちゃいましょ!」
あ、ハイ…

定番通りまずリビング周りから拝見。室内はこれといってクセのない造りだけど、まあモノが多い。溢れる生活感。VAIOがある!久しぶりに見たなあVAIO。バルコニーから見えるのは中庭に聳える立体駐車場。日差しを遮ってるので高層階南向きなのに真っ暗。

次に水回り。バスルームはこれまたビチャビチャで入れず。洗面台は黒ずみが縁にビッシリ。洗濯機回ってる。いや内覧の受け入れ体制!

ピンポーン

マジで宅配きたwww
仲介Gが代理で受け取り。

次に洋室ふた部屋。まず主寝室から。大きなベッドが鎮座してる。クローゼットは小さめ。ベッドの向こうにサービスバルコニーがあるんだけど、ベッドと壁の僅かな隙間を通って行くしかない。頑張って通ってドアを開けると、苔生したバルコニーと室外機の姿があった。腐海に呑まれたんですかそうですか。ここ15年間全く開けてないな…

サブの洋室。どこから寄せ集めたのか、自動車のタイヤとか縦型洗濯機とか、廃品らしきものがギッシリ詰まっていて、一歩入るだけで終わった。フローリングに直置きしてるから相当痛み凹みがあるはず…ここも要リノベーション。

ここまで駆け足で見て早々に退散。所要20分程度で売主は帰宅せず、仲介Gだけ残ることに。留守番だもんね!

肌に合わない街で決定

汗まみれになって案内してくれた仲介Gには悪いけど、まあS駅周辺(のここの地域)は我が家の肌には全く合わなかった。住むイメージが沸かない。
実は内覧の行き帰りに見かけた地域住民の行動とか、街全体の雰囲気に全く溶け込めそうになかった。肌に合わない街ってあるんだね…。

あとは売主の質ね。やっぱり大手仲介業者が扱ってる物件は売主への教育まで行き届いてるのかも知れない。これまでは受入体制をきちんと整えてる物件ばかりだった。もちろん、大手が正しいってことじゃない。ノリが自分に合うかどうかの問題。

という事で、フロンティアだと思ってた街からは撤退します。(続く)

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