"Thou hast turned for me my mourning into dancing" Psalm 30:11

「あなたは私のために、嘆きを踊りに変えてくださいました。」詩篇30:11

不慮の事故により、両足切断も免れないというほどの重症を負う。先の見えない日々、血の滲むようなリハビリ生活、しかしその中で受け取った多くの励ましと愛が障害を乗り越える力となっていく。福原タカヨシの手記。毎週金曜日更新。

第5話　『苦しみが喜びをはこぶ』

2015年4月5日

事故から二週間が経った。感染症を発症すれば、最悪は切断もあり得るという状況の中、多くの方の祈りによって、僕は守られ、支えられて、この二週間を乗り越えることが出来た。「キリストが復活したように、復活する！」皆さんの信仰で僕の目の前はいつも明るかった。まさにキリストの受難とともに歩み、そして、復活の恵みにあずかった。クリスチャンとして生きてきて、ここまでイースター（キリストの復活を祝う日）が心に迫る日はなかった。もっとも残酷な極刑、十字架によって葬られた罪なきキリスト（イエス様）が、僕の苦しみ、悲しみ、悔しさ、嘆き、その全てを受け止めてくださる。これほどまでに深い愛はない。そのことを知っただけでも、僕は、事故に遭ったことは決して無駄ではない、と思えた。

4月8日

事故後、二度目の手術が行われた。事故の衝撃で砕かれた骨を、どこまで修復できるか。残された生涯、足が足として機能するかどうかは、事前の説明では、「やってみないと分からない」ということだった。