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2-6 テイカー的思考になる前にリーダーとして考えたいこと

アダム・グラントは以下のようにまとめている。

テイカーが好む価値
(金銭、物質的な財産)
権力(支配的な地位、他人の支配)
快楽(人生を楽しむ)
勝利(他人より勝る)
ギバーが好む価値
援助(他人の幸福のために働く)
責任(信頼性)
社会主義(恵まれない人びとを気づかう)
同情(他人の必要性に応える)

スポーツの世界はtaker思考になりがちな傾向がある。その要因はお山の大将的マインドがそうさせていると考える。
お山の大将的マインドとは、過去を振り返ったときに、体育会学生のなかでスポーツが得意ということが要因となって、小・中・高と”チヤホヤ”されてきたメンバーが多いはずだ。クラスや友達グループにおいても存在感があり、中心的な存在だった。そのような経験が、まるで”世界は自分たち中心に回っているかのような錯覚”を引き起こす。そのため、お山の上にいる人間には権力があり、サッカーで勝負するとなれば、競技力の高い人間だけが偉いと思うようになる(テイカー的思考)。もちろんチームに成果をもたらす人間が評価されることは間違いなく正しいのだが、リーダーとして「競技力があるかないか」のフレームだけでチームを見ることは危険だ

スポーツドクターの辻先生に去年の夏にお会いした時に以下のことを教えてもらった。
競技力が高い人間が人としての総合的な評価も高く見えることもある。しかし試合には出ていないけれど本気でチームを勝たせようと必死で考えているメンバーが下のカテゴリーチームに必ずいる試合に出られるメンバーは一軍のスタメンだが、その時に得た勝利は見えないところでチームを支えてくれたメンバーがいたからだということをリーダーは忘れてはいけないし、その事実に感謝できるチームでありたい

まとめると、

①カテゴリーの優劣が人間としての優劣だと勘違いしない
②各カテゴリーにいるGiverを見極めてそのメンバーと力を合わせてチーム全体を巻き込んでいく
③チーム全員の力が必要だということを行動で示す。

ことがチームに一体感を持たせる上で重要だ。


最後までありがとうございました!